名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】Emerson, Lake & Palmer(1970) - Emerson, Lake & Palmer

2024-01-23 07:01:19 | ・1970年代(洋楽)
イギリスのプログレバンド、エマーソン・レイク・アンド・パーマー(以下ELP)の1stアルバム。

ELPのメンバーは以下の通り。
キース・エマーソン
グレッグ・レイク
カール・パーマー

メンバー全員が既に他のバンドで実績をあげており、スーパーグループと称されるバンド。

クラシックやジャズの要素を取り入れたメロディアスな作風が特徴であり、キース・エマーソンの超絶技巧のキーボードがリードギターの代わりとして楽曲をグイグイ引っ張っていきます。

スリーピースという編成でありながら様々な工夫や新しい技術の積極的な導入により、とても厚みのある壮大な音を演出しています。
特にハモンドオルガンの音色とモーグ・シンセサイザーの音はELPの象徴となっています。

個人的によく聴いたのはレイク作の美しい楽曲「Take A Pebble」、クラシックのアレンジに歌詞を載せた「Knife Edge」、モーグ・シンセサイザーが使用された「Lucky Man」など。

個人的にELPの作品では本作が一番好きです。
『タルカス』や『展覧会の絵』のような仰々しさがなく、牧歌的な味わい深さがあるのと名曲「Lucky Man」が収録されているから。

『恐怖の頭脳改革』が彼らの最高傑作で集大成ですが、この1stも同じく人気の高い作品です。

【トラックリスト】
1. The Barbarian
2. Take A Pebble
3. Knife Edge
4. The Three Fates
i.Clotho
ii.Lachesis
iii.Atropos
5. Tank
6. Lucky Man

Lucky Man
アルバムで唯一モーグ・シンセサイザーが使われている楽曲。


【和訳】
彼は白い馬を何頭か飼っていて
20名の婦人がついていた
全員サテンのドレスを着ていて
ドアのそばで待っているんだ
ああ、彼はなんて幸運な男だろう
ああ、彼はなんて幸運な男だろう

白いレースと羽飾りで
作り上げられた彼のベッド
金色に覆われたマットレス
彼はその上に横たわっている
ああ、彼はなんて幸運な男だろう
ああ、彼はなんて幸運な男だろう

彼は戦争に行った
国と王のために
彼の名誉と栄光を
人々は歌うだろう
ああ、彼はなんて幸運な男だろう
ああ、彼はなんて幸運な男だろう

銃弾が彼を撃ち抜き
彼は血を流し叫び崩れる
金では彼の命は救えず
彼は倒れて死んでしまった
ああ、彼はなんて幸運な男だろう
ああ、彼はなんて幸運な男だろう






【音楽アルバム紹介】New York(1989) - Lou Reed

2024-01-19 22:58:29 | ・1980年代(洋楽)
ヴェルヴェット・アンダーグラウンドで活躍したルー・リードの15枚目のソロアルバム。

シンプルなロック/フォークロックにルー・リードの機知に富んだ歌詞と語るような歌唱がのる構成。

多くのレビューに書かれている通り本当に歌詞が良く、家庭内暴力やエイズ、利己主義による環境汚染などディープな社会問題についても取り扱っています。
全体的にアメリカ人の無関心を皮肉った歌詞が多く、アルバムタイトル『New York』は自身の目で見てきたニューヨークの人々から来ているのでしょう。

アルバムジャケットに"58分(14曲)を本を読むか映画を観るかのように聴いて欲しい"と書かれている通り、歌詞を追うことによる没入感を重視した作品です。

個人的に大好きなアルバムであり、ボブ・ディランなど詩的な作風が好きな方はハマること間違いなし。

【トラックリスト】
1. Romeo Had Juliette
2. Halloween Parade
3. Dirty Blvd.
4. Endless Cycle
5. There Is No Time
6. Last Great American Whale
7. Beginning of a Great Adventure
8. Busload of Faith
9. Sick of You
10. Hold On
11. Good Evening Mr. Waldheim
12. Xmas in February
13. Strawman
14. Dime Store Mystery


Endless Cycle
親子間の悪影響について歌った曲。両親の悪癖・気質は子供に受け継がれ、その子供にも受け継がれるといったきわどい歌詞です。


【和訳】
父親の偏屈は子供にも引き継がれ
彼を困らせ当惑させ続ける
彼の静脈に流れるドラッグは
鏡に映る顔にツバを吐きかけるだけだ
どうして彼に善悪の区別ができるというんだ
彼は自分の名前さえ思い出せないというのに
どうして彼にすべきことができるというんだ
彼はリーダーではなく、ただの手下なのに

母親の病気は娘にも引き継がれ
彼女は小さくて無力なまま
酒は銃の勢いで脳内を撃ち抜き
彼女は同じところをグルグル回ったまま
どうして彼女に善悪の区別ができるというんだ
彼女が部屋で仰向けになっているときに
どうして彼女にすべきことができるというんだ
彼女は臆病で厄介者なのに

男は結婚すると子供を服従させようとし
際限のない言い訳をする
悲しいことに女も似たようなもので
それが正しいと思いこんでいる
自分たちのパパやママがやったことよりマシ
彼らが苦しんだ子供時代よりマシだと
真実は彼らは苦しんでいるときのほうが幸せということ
事実、だからこそ彼らは結婚したんだ


【音楽アルバム紹介】MONTAGE(1996) - YEN TOWN BAND

2024-01-17 21:26:04 | ・1990年代(邦楽)
映画『スワロウテイル』の劇中に登場した架空のバンド、YEN TOWN BANDの1stアルバム。

YEN TOWN BANDの実際のメンバーは以下の通り。
Chara(ヴォーカル)
小林武史(キーボード、プロデュース)
名越由貴夫(ギター)
岩井俊二(作詞、コンセプト統括)

基本的に作曲をCharaと小林武史が担当しています。

サウンドの方はポップス/オルタナにCharaの気だるく甘いヴォーカルがのる構成。歌詞は"恋人"や"愛"、"ささやかな幸福"が全般的なテーマとなっています。
シングル「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」はオリコン1位を獲得するなどバンドの代表曲となっています。
名越由貴夫によるエッジの効いたギターも印象的で「Sunday Park」、「She don't care」などで聴くことができます。

フィクションバンドのアルバムとしては初めて週間オリコン1位を獲得した作品であり、けいおん!の『放課後ティータイム』が登場するまで10年以上唯一の1位であったアルバムです。

【トラックリスト】
1. Sunday Park
2. Mama's alright
3. She don't care
4. Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜
5. 上海ベイベ
6. してよしてよ
7. 小さな手のひら
8. My way


Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜



【音楽アルバム紹介】THE WORLD IS MINE(2002) - くるり

2024-01-16 17:46:30 | ・2000年代(邦楽)
岸田繁率いるロックバンド、くるりの4thアルバム。本作はギターの大村達身が正式加入し、4人組となった後の初アルバムとなっています。

前作『TEAM ROCK』の要素を引き継ぎつつ、エレクトロニカの多用や轟音ギター、内省的な歌詞などかなりオルタナ要素の強い作風に仕上がっています。

個人的に好きな曲は内省的でシリアスな「GUILTY」、暗く重い雰囲気の「静かの海」、オリエンタルなロック「GO BACK TO CHINA」、ハウス要素を押し出したシングル曲「WORLD'S END SUPERNOVA」、ストリングスが印象的な「アマデウス」、アコースティックな「男の子と女の子」など。

「静かの海」、「水中モーター」、「砂の星」、「PEARL RIVER」など水や海をイメージさせる曲名が多くトータルアルバムとして聴かせる構成になっています。特に最後の曲「PEARL RIVER」は舟を漕ぐ音が続きリスナーの想像力を掻き立てます。

くるりの作品の中でも最もシリアスで緊張感のある作品であり、本作をくるりのベストに挙げる方も多い人気の高い名盤となっています。
ぜひアルバム通して聴いて欲しい作品です。

【トラックリスト】
1. GUILTY
2. 静かの海
3. GO BACK TO CHINA
4. WORLD’S END SUPERNOVA
5. BUTTERSAND / PIANORGAN
6. アマデウス
7. ARMY
8. MIND THE GAP
9. 水中モーター
10. 男の子と女の子
11. THANK YOU MY GIRL
12. 砂の星
13. PEARL RIVER


WORLD’S END SUPERNOVA





【音楽アルバム紹介】The Piper at the Gates of Dawn(1967) - Pink Floyd

2024-01-14 11:02:15 | ・1960年代(洋楽)
イギリスのプログレバンド、ピンク・フロイドの記念すべき1st。
『サイケデリックの新鋭』のキャッチコピーがつけられ、邦題は『夜明けの口笛吹き』

本作収録時のメンバーは以下の通り。
シド・バレット
ロジャー・ウォーターズ
リチャード・ライト
ニック・メイスン

シド・バレットのドラッグ過剰摂取が原因で次作『A Saucerful Of Secrets』からデヴィッド・ギルモアが参加します。

11曲中8曲がシド・バレット作曲であり、プログレ要素は少なくかなりサイケ色の強いアルバム。
抽象的で寓話的な歌詞が特徴で、そこに幻想的で浮遊感あるサウンドが合わさりサイケデリックロック特有の高揚感を見事に生み出しています。

個人的によく聴いたのはサイケな香りが強い「Astronomy Domine」、「Lucifer Sam」、「Matilda Mother」の3曲と長尺のインスト「Interstellar Overdrive」、フォーキーで童話的な「The Gnome」と「Scarecrow」、前半と後半でガラッと変わる狂気的な楽曲「Bike」など。

サイケデリックロックのアルバムとしては究極とも呼べる完成度を誇っており、傑作『狂気』や『炎』ではなく本作をピンク・フロイドのベストに挙げる方も意外と多いのでは。

【トラックリスト】
1. Astronomy Domine
2. Lucifer Sam
3. Matilda Mother
4. Flaming
5. Pow R. Toc H.
6. Take Up Thy Stethoscope And Walk
7. Interstellar Overdrive
8. The Gnome
9. Chapter 24
10. Scarecrow
11. Bike


Interstellar Overdrive
メンバー4人合作のインスト曲。この曲は元々16分の大曲ですがアルバム収録にあたり9分40秒まで短縮されています。ライブでは30分以上になることもある初期フロイドの代表作。