名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】The Smiths(1984) - The Smiths

2024-02-13 19:52:52 | ・1980年代(洋楽)
イギリスのロックバンド、ザ・スミスの1stアルバム。

ザ・スミスはヴォーカルのモリッシーとギターのジョニー・マーから始まったバンド。
モリッシーがニューヨーク・ドールズのファンクラブを立ち上げ、その読者でもあったジョニー・マーがモリッシーを誘うかたちでバンドは始まりました。

思春期をレコードの海と本の山の中で過ごしたモリッシーはジョニー・マーという理解者を手に入れザ・スミスはイギリスでヒットを飛ばします。しかし、最後はこの二人が険悪になりバンドは5年程度で解散してしまいます。

甘美で物寂しいサウンドと自虐的で傷口を抉るような歌詞が特徴であり、ザ・スミスの最大の魅力。
作詞がモリッシーで作曲をジョニー・マーが担当。陰鬱なモリッシーの歌唱にマーのギターが寄り添うように奏でられており、生々しくも温かい唯一無二のサウンドとなっています。

寂しく怪しい雰囲気の楽曲「Reel Around the Fountain」、モリッシー自身が題材と思われる「You've Got Everything Now」、男色の紳士が題材の「This Charming Man」、スピード感のある楽曲「Still Ill」、デビューシングル「Hand in Glove」などがハイライトです。

【トラックリスト】
1. Reel Around the Fountain
2. You've Got Everything Now
3. Miserable Lie
4. Pretty Girls Make Graves
5. The Hand That Rocks the Cradle
6. This Charming Man
7. Still Ill
8. Hand in Glove
9. What Difference Does It Make?
10. I Don't Owe You Anything
11. Suffer Little Children


You've Got Everything Now
一風変わったイントロと自虐的な歌詞が印象的で、ザ・スミスらしい楽曲です。



【和訳】
一日が長いときもあれば短いときもあるように
僕は正しくて君は間違っていた

灰色の学校時代に戻れば
僕が勝者で君は敗者

でも今、君は全て手に入れた
全て手に入れたんだ
そして僕の人生をひどく滅茶苦茶にしてしまった
あぁ、僕の人生を困惑したものにしてしまった

いや、僕は一度も仕事に就いたことがない
働きたいとも思ったことがない

君が微笑むところは見てきたけど
君が本当に笑うところは見たことない

誰が金持ちで誰が貧乏なんだろう
僕には言えないよ、あぁ

君はママの一人息子
そして自暴自棄な人間

でも僕は恋人なんていらない
ただ君の車の後部座席で見ていたいだけ

友情は悲しいことに失われたんだろうか
それは本当でもあれば嘘でもある

ところで、今まで君に伝えたことがあっただろうか
僕は君の顔なんて好きじゃないってこと

でも今、君は全て手に入た
全て手に入れたんだ
そして僕の人生をひどく滅茶苦茶にしてしまった
あぁ、僕の人生を困惑したものにしてしまった

いや、僕は一度も仕事に就いたことがない
何故なら僕はとてもシャイだから

君が微笑むところは見てきたけど
君が本当に笑うところは見たことない
誰が金持ちで誰が貧乏なんだろう
僕には言えないよ、あぁ

君はママの一人息子
そして自暴自棄な人間

でも僕は恋人なんていらない
ただ君の車の後部座席に縛られていたいだけ

君の車の後部座席に

【ロック史に残る金字塔】Highway 61 Revisited(1965) - Bob Dylan

2024-02-10 12:44:52 | ・1960年代(洋楽)
アメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディランの6thアルバム。
ボブ・ディランの名声を永遠のものとした不朽の名盤。

前作でエレキサウンドを使用しフォークロックを開拓したディランですが、本作ではオルガンなどを使用し音に厚みが出ていることが特徴。
また、バックバンドにマイク・ブルームフィールドやアル・クーパーなど著名なミュージシャンが参加し楽曲を複雑で迫力のあるものに仕上げています。

「Like a Rolling Stone」をはじめ、「Tombstone Blues」や「Just Like Tom Thumb's Blues」、「Desolation Row」など名曲多数。
当時はシングル重視でアルバムはシングルの詰め合わせといった風潮がありましたが「Desolation Row」は11分の大曲であり、この作品はトータルアルバムの走りでもあると言えるでしょう。

ちなみにディラン本人はプロテストソングからフォークロックへの転向は意識していなかったようです。
本人いわく『ぼくはなりゆきにまかせてきた。ぼくの変化の仕方というのは、そんなものなのさ。自然に起こったことなのさ』とローリングストーン誌のインタビューで発言しています。

本作は恋愛が題材であった娯楽としての『ロックンロール』を社会的でメッセージ性の強い『ロック』へと変えた重要な作品です。
ロック史の流れの中で語られることが多い作品ですが、純粋に内容も良いのでまだ聴いたことがない方はぜひ聴いてみて下さい。

【トラックリスト】
1. Like a Rolling Stone
2. Tombstone Blues
3. It Takes a Lot to Laugh, It Takes a Train to Cry
4. From a Buick 6
5. Ballad of a Thin Man
6. Queen Jane Approximately
7. Highway 61 Revisited
8. Just Like Tom Thumb's Blues
9. Desolation Row

Like a Rolling Stone



【和訳】
むかし、きみはいい服を着て
乞食に10セント硬貨を投げていたね
人々は言っていた「気をつけろ、落ちぶれるぞ」と
みんなからかっているだけだときみは思っていただろう
きみはよくわらいものにしていたね
うろついている奴らを
いま きみは大声で話さない
いま きみは自慢話もしない
次の食事をどうするか考えている

どんな気分だい
どんな気分だ
家がないことは
誰にも気に留められない
道端に転がる石のようなことは

きみは一流大学に行っていたね、ミス・ロンリー
でも分かってるだろ きみはただ酔っ払っていただけ
誰も路上での生き方なんて教えてくれない
今 きみはそれに慣れる方法を見つけなくてはいけない
きみは妥協は嫌だと言っていたね
怪しい浮浪者なんかと、でも今は分かるだろ
彼らだって無為に過ごしてるわけじゃない
そいつの空虚な目をじっと見つめて
きいてみな 取引きしたいかと

どんな気分だい
どんな気分だ
ひとりぼっちで
帰り道のないことは
誰にも気に留められない
道端に転がる石のようなことは

きみは決して振り向かず、見もしなかったね
手品師や道化師のしかめっ面を
彼らがやってきて、きみを笑わせようとしたとき
きみは理解しなかったね その価値を
快楽は自分のためにあって他人に与えるべきではないと
きみはよく外交官とピカピカの馬に乗っていたね
肩にシャム猫を乗っけていたあいつさ
つらくないかい 気がついたとき
きみからとれるだけとっていなくなったとき

どんな気分だい
どんな気分だ
ひとりぼっちで
帰り道のないことは
誰にも気に留められない
道端に転がる石のようなことは

塔の上のお姫様と綺麗な身なりの人々は
飲みながら思っていた 自分たちは上手くやったと
あらゆる種類の貴重な贈物を交換しているけど
そのダイアモンドの指輪を外し
質屋にいれたほうがよさそうだ
きみはよく面白がっていたね
ボロを着たナポレオンと彼が使っていた言葉を
彼のとこへ行きな きみを呼んでるぞ
断れないはずさ
なにもないときは なんにも失うものがないのだから
きみはいま透明だ 秘密もなく隠す必要もない

どんな気分だい
どんな気分だ
ひとりぼっちで
帰り道のないことは
誰にも気に留められない
道端に転がる石のようなことは


【AC/DCの出世作】Highway to Hell(1979) - AC/DC

2024-02-09 11:36:51 | ・1970年代(洋楽)
オーストラリアのハードロックバンド、AC/DCの6thアルバムであり、ヴォーカルボン・スコットの遺作。

プロデューサーにシン・リジィなどをプロデュースしたロバート・ジョン"マット"ランジを迎えて作成された作品となっています。

ロックンロールが持つリズムに骨太でハードなギターが見事に融合。更に重量感を増し、AC/DC特有の縦ノリに磨きがかかった傑作。
全英で8位、全米で17位を記録し、AC/DCの名を世界に知らしめるきっかけとなった作品です。

AC/DCを代表する名曲「Highway to Hell」はもちろんのこと、ブギーしまくりな「Girls Got Rhythm」、ツインギターが唸る「Shot Down in Flames」、同名のライブアルバムからタイトルを取った「If You Want Blood (You've Got It)」、ハードブルース「Night Prowler」などもAC/DCらしさが出ていて聴きどころ満載。

本作によりAC/DCは世界的な人気を獲得することになります。しかし、1980年2月にボン・スコットはアルコールの過剰摂取による熟睡中に嘔吐物を喉に詰まらせ窒息死してしまいます。33歳という若さでした。

【トラックリスト】
1. Highway to Hell
2. Girls Got Rhythm
3. Walk All Over You
4. Touch Too Much
5. Beating Around the Bush
6. Shot Down in Flames
7. Get It Hot
8. If You Want Blood (You've Got It)
9. Love Hungry Man
10. Night Prowler

Highway to Hell
ボン・スコットはまさしく地獄へのハイウェイを下っていったわけですが、彼が自らの死を予感していたかは本人にしか分からないことでしょう。


【和訳】
気楽にいこうぜ
自由に愛そう
これは片道切符
何も求めないさ
自由になろう
俺の歩幅が全てなのさ
意味なんて必要ない
韻なんかも必要ない
他にやりたいこともない
さあ、行こうぜ
パーティの時間だ
俺の仲間もそこに来るはずだ

地獄へのハイウェイ
俺は地獄へのハイウェイに立っている
地獄へのハイウェイ
俺は地獄へのハイウェイに立っている

止まれの標識はない
速度制限の標識もない
誰も俺を止められない
車輪のように
回り続ける
誰も俺を邪魔できない
やあ、サタン
会費は払ってるんだ
ロックバンドで演奏中さ
やあ、ママ
俺は約束の地へ向かう道に立っている

地獄へのハイウェイ
俺は地獄へのハイウェイに立っている
地獄へのハイウェイ

俺を止めるな

俺は地獄へのハイウェイに立っている
地獄へのハイウェイにいる
地獄へのハイウェイ
地獄へのハイウェイ

そして俺は下ってゆくのさ
最後までな
地獄へのハイウェイに立っている



【ジャズアルバム紹介】Tijuana Moods(1962) - Charles Mingus

2024-02-08 17:06:21 | 名盤(ジャズ)
アメリカのジャズベーシスト、チャールズ・ミンガスのアルバム。録音自体は1957年ですが、リリースされたのは1962年の作品です。

ミンガスがメキシコのティファナを旅したときに受けたインスピレーションをアルバムとしてまとめた作品。

演奏メンバーは以下の通り。
Charles Mingus - bass
Jimmy Knepper - trombone
Clarence Shaw - trumpet
Curtis Porter - alto saxophone, tenor saxophone
Bill Triglia - piano
Dannie Richmond - drums
Ysabel Morel - castanets, vocals
Frankie Dunlop - percussion
Lonne Elder - vocals

「Dizzy Moods」や「Los Mariachis (The Street Musicians)」でミンガスらしい素晴らしいグルーヴが聴けるほか、感傷的で甘い「Flamingo」も必聴の作品となってます。

カスタネットの音で始まりロニー・エルダーのヴォーカルがのるエキゾチックな「Ysabel's Table Dance」は本作を象徴する楽曲。
爆走するかのようなエネルギッシュな演奏の中に、各人のソロが挿入され静と動が見事な楽曲となっています。

全5曲が組曲のようにまとまっており、アルバム全体に統一感を持たせていることも魅力。
ミンガスは社会的・政治的なメッセージを楽曲に持たせることで有名ですが、本作はそういった要素はほとんどなく親しみやすい作風に仕上がっています。

【トラックリスト】
1. Dizzy Moods
2. Ysabel's Table Dance
3. Tijuana Gift Shop
4. Los Mariachis (The Street Musicians)
5. Flamingo


Ysabel's Table Dance


【ジャズアルバム紹介】My Favorite Things(1961) - John Coltrane

2024-02-07 09:36:47 | 名盤(ジャズ)
アメリカのサックス奏者、ジョン・コルトレーンの1961年のアルバム。
本作はマイルスのバンドから離れ独立したあとに録音されたものとなっています。

演奏メンバーは以下の通り。
John Coltrane – soprano saxophone,tenor saxophone
McCoy Tyner – piano
Steve Davis – double bass
Elvin Jones – drums

ミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の劇中曲「My Favorite Things」のカヴァーが収録されています。
ソプラノサックスの愛らしいメロディと三拍子のリズムが心地よいコルトレーン屈指の人気曲。

コルトレーンは「My Favorite Things」を録音したすべての曲で一番好きな楽曲と述べており、晩年のフリージャズ志向になってからもよく演奏された楽曲となっています。

My Favorite Things以外にもマッコイ・タイナーのしっとりしたピアノが心地よい「Everytime We Say Goodbye」なども魅力であり、ジョージ・ガーシュウィン作曲のスタンダード「Summertime」では、コルトレーンはテナーサックスに持ち替え、緊張感のある演奏に仕上がっています。また、この曲でエルヴィン・ジョーンズの凄まじいドラミングを聴くことができます。

【トラックリスト】
1. My Favorite Things
2. Everytime We Say Goodbye
3. Summertime
4. But Not For Me


My Favorite Things