名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】Green Mind(1991) - Dinosaur Jr.

2024-07-16 17:04:24 | ・1990年代(洋楽)
アメリカのオルタナティブ・ロックバンド、ダイナソーJr.の4thアルバムでありメジャーデビュー作品。

ダイナソーJr.はJ・マスシスを中心として活動するバンドであり、ノイジーなギターに気だるいヴォーカルが特徴。
2ndアルバム『You're Living All Over Me 』や3rdアルバムの『Bug』はアングラで攻撃的な作風ですが、本作は比較的ポップな仕上がりになっています。

ハイライトはオープニングを飾る名曲「The Wagon」、アコースティックギターが印象的で切ない「Puke + Cry」と「Blowing It」、3rdトラックからそのまま続く「I Live for That Look"」、メランコリックな「Water」と「Thumb」、アルバムの最後飾るタイトル曲「Green Mind」など。

2ndや3rdアルバムのほうがギター鳴りまくりでポストパンク/ノイズロックといった作風なのですが、この疾走感と爽やかな作風は本作『Green Mind』の最大の特徴であり、それゆえ人気の高い作品となっています。

【トラックリスト】
1. The Wagon
2. Puke + Cry
3. Blowing It
4. I Live for That Look"
5. Flying Cloud
6. How'd You Pin That One on Me"
7. Water
8. Muck
9. Thumb
10. Green Mind


The Wagon


Puke + Cry


【和訳】
信じてみるんだ
君に見せようと思っているんだ
明日への道をね
どうか地面を見てくれ
俺はただ進みたくてうずうずしてるんだ
君がどこに居ようと顔を下に向けて欲しいんだ

君に見せたいものがあるんだ
なぜなら君は自分が何者かすら知らないんだ
そうだろ、ガール?
俺は君の角度を感じる必要がある
だって物事はめちゃくちゃになりたくないから
答えてくれ、ガール

君は樹の皮を剥ぎ取り拾い上げる
君は止まり、俺たちは君が戻ってくることを必要としている
物事の上にあってそれはそんなに遠くないんだ
皆が吐いて、泣くことになるんだ
だからお願いだ、戻ってきてくれ

Come on down,Come on down
Come on down,Come on down,Come on down
Come on down

君に見せたいものがあるんだ
なぜなら君は自分が何者かすら知らないんだ
そうだろ、ガール?
君はすべての感情をふるいにかける
それは一人だけじゃなく皆感じていることなんだ、ガール
それは君の手のひらに忍び寄っている
今、冷静を装っていることができるだろうか
目を覚ます時だ、ガール
俺は君の角度を感じる必要がある
だって物事はめちゃくちゃになりたくないから
答えてくれ、ガール

やめてくれ、今回は従うんだ
それがなくては始まらないから
俺は君を止めようとする、だって知っているから
君は最近ずっと笑っていたから
踊っていたから

Come on down, come on down
Come on down, come on down, come on down
Come on down, come on down, come on down
Come on down

君に見せたいものがあるんだ
なぜなら君は自分が何者かすら知らないんだ
そうだろ、ガール?
ここには君が手に入れるものがある
それぞれの些細なことはすごく近くにあるから
放っておきなよ、ガール
君はすべての感情をふるいにかける
それは一人だけじゃなく皆感じていることなんだ、ガール
すべてが大きくて捻れている
どうか俺がそれを治すのを手伝って欲しい
元気を出してくれ、ガール

Come on down, come on down
Come on down, come on down, come on down
Come on down, come on down, come on down
Come on down, come on down, come on down
Come on down



【音楽アルバム紹介】ニッポニア・ニッポン(1997) - ニッポニア・ニッポン

2024-07-13 09:34:16 | ・1990年代(邦楽)
日本のラッパー、ニッポニア・ニッポンの唯一のアルバム。

ドープなトラックに鬱っぽいリリックが特徴。
かなりアングラな作風ですが、ピアノが印象的でメランコリックなトラックと暗い歌詞は唯一無二で一度聴いたら忘れられなくなります。

「汚れた血」はHIVに感染した人物目線で歌われたストーリー形式の楽曲。
歌詞に「不正確の薬の被害者」とあることから1980年代に起きた薬害エイズ事件がテーマになっており、エイズ患者が差別される歌詞やマスコミに詰めかけられるような歌詞もあることから社会の闇も歌っています。

「怠け者」はホームレスに転落してしまった人物の感情を歌った曲。
「昨日見つかった駅の死体なりたい」「毎度みっともなく じっとして元通り」などとにかく歌詞がネガティブ。

ニッポニア・ニッポンはこの作品をリリースして失踪してしまったそうです。トラックを担当したCALM氏曰く、印税も払えていないとのこと。当然のことながらニッポニア・ニッポンの本名や経歴も不明のままとなっています。

リリックで示唆されているとおり自殺してしまったという話もありますが、この失踪までの騒動が偽名を使ったラッパーの自作自演という話もあります。

ヒップホップは社会風刺が特徴であり、そのようなことをすると外野から批判が飛んでくるのでそれを回避するために偽名を使ったという説もあります。
(本作は"薬害エイズ"と"ホームレス"というデリケートな話題を取り扱っているため)
しかしながらニッポニア・ニッポンがその後どうなったかは本人以外分からず、真相は闇の中となっています。

【トラックリスト】
1. Introduction
2. 汚れた血
3. 怠け者
4. 汚れた血(Instrumental)
5. Outroduction


汚れた血



【歌詞一部抜粋】
波打つ曲線は 直線 描きだす 突然 
巡る血は汚し 終えるは この時


怠け者



【歌詞一部抜粋】
早くここから抜け出たいよ 太陽の根元まどろんだ怠け者
強く一歩踏み出したいよ 最初ジッポ火をつけ埋めていく ほとぼり
早くここから抜け出たいよ 太陽の根元まどろんだ怠け者
強く一歩踏み出したいよ 毎度みっともなく じっとして元通り


【音楽アルバム紹介】グンジョーガクレヨン(1980) - グンジョーガクレヨン

2024-07-10 07:33:03 | ・1980年代(邦楽)
グンジョーガクレヨンは1979年に組原正 (g)、大森文雄(key)、前田隆(bs)、宮川篤 (ds)、園田游(vo,reeds)により結成されたアヴァンギャルドバンド。

サウンドはポストパンク、ノイズロック、フリージャズを組み合わせたような前衛的なもの。しかし、その硬質なビートと疾走するギターリフは非常にカッコよく唯一無二の音楽像を形成しています。

ちなみに組原正は坂本龍一のアルバム『B-2 Unit』でギタリストとして参加しています。

グンジョーガクレヨンの音楽に対して坂本龍一はこのように評しています。
グンジョーガクレヨンの音楽は、いわゆる「音楽」の持つシステマティックな「流れ」からとても自由だという感じがする。ロックでもないしジャズでもない。しかもその音の流れの断ち切りかたがシャープで、従来のグループになかった新しさをみることができる。

【トラックリスト】
1. T MARCH
2. BREAK
3. WALTZ
4. 35
5. □BAN
6. Dan-dan


T MARCH




【音楽アルバム紹介】リンガ・フランカ-1 昭和大赦(1983) - EP-4

2024-07-05 15:36:52 | ・1980年代(邦楽)
日本のニューウェイヴバンド、EP-4のスタジオアルバム。

EP-4は京都市内にあったニューウェイヴ系ディスコ「クラブ・モダーン」に集まっていた佐藤薫を中心に結成されたバンド。

EP-4は販売戦略が独特であり、アルバムの発売日に「EP-4 5・21」とだけ書かれた6万枚のステッカーを街中の至る場所にゲリラ的に貼ったため、テロの予告や集会かと誤解され注目を集めたという過去があります。

サウンドはインダストリアルでクールなファンクが全編を占め、反復されるビートとサンプリングが独特の高揚感を生み出しています。
その独特の無機質さと冷たさはスライ&ザ・ファミリー・ストーンの問題作『There's a Riot Goin' On(邦題:暴動)』を彷彿とさせるかのよう。

ハイライトは不穏な鐘の音から始まる「ロボフッド・プロセス」、ファンキーな「ザ・フランプ・ジャンプ」、カッティングギターで始まる「シミラー」、ココのサンプリングが繰り返される狂気的な「ココナッツ」など。
怪しい香りが漂うけど、高い音楽性から繰り出されるカッコいい曲が多数あり満足度は極めて高いです。

ジャケットは『予備校生金属バット両親殺人事件』が起きた家の写真であり、今だったら許されないようなアングラ要素が強いものになっています。

【トラックリスト】
1. ロボフッド・プロセス
2. ザ・フランプ・ジャンプ
3. シミラー
4. ココナッツ
5. E・パワー
6. トーキン・トラッシュ
7. ブロークン・バイサクル
8. タイド・ゲージ


ココナッツ



Coco
1984年に発売された『リンガ・フランカ-X 昭和崩御』収録のバージョン。