招かれるまま隣にすべりこむと、アイアンは言った。
「メイサ、お腹すいてない?クロワッサン食べる?」
「今ちょっとつまんだから、大丈夫」
「そう?本当に?
じゃ、うつ伏せになって。マッサージしてあげるよ」
と言ってアイアンは私の背中をさすり始めた。
私は大人しくマッサージを受けていたのだけど、素人の彼がやるそれは別に気持ち良くなかった。
性的な意味じゃなくて、フツーな話で。
次第に彼は手を私のお尻の方に移動し、なんとなくタイトスカートを脱がしていったけど、
私は相変わらず盛り上がらず、まぁ一般的な反応をして見せた。
やっぱりシャワールームなんかでするよりはよっぽどマシで、
私はほどほどにそれを楽しんだ。
「ふぅ……」
まぁまぁ楽しんだもののも、満足もせず、私はため息をつて休息していた。
満足したらしいアイアンは言った。
「さ、布団入ろうメイサ。休もう休もう」
ふぅーん
大人しく並んで布団に入り、なんてことない番組のついたテレビを見つめた。
アイアンはデスクからコーヒーとクロワッサンを持って来てくれた。
「メイサも食べなよ。クロワッサン気に入ってたでしょ?
全部食べていいんだよ」
「あ、ありがと……でも大丈夫」
「本当に本当?」
「うん」
「オッケー」
「あなたのそれは何?」
「これはチョコチップクッキー。チョコレート嫌い?好きだよね」
「チョコはビターしか食べないの」
「あっそ。俺はミルクが好きだしなんでもいいもんねー」
と言ってアイアンはチョコチップクッキーを頬張った。
でも途中、何度か私にカケラを分けてくれた。
私は好きでもないミルクチョコが載ったクッキーを、ポリポリ受け入れた。
甘すぎる。
でもちょいちょい面倒を見られるのは何だか少し嬉しかった。
つくづく思うのだけど、アイアンはベースが優しいんだと思う。
時折信じられないことをするので(笑)変態だと思うけど
怒らないし、何でもしてくれるし、こっちの都合も気にしてるし。
きっと、人に親切にするように育てられたんだろうな。
それから、たくさん愛されて育ったんだ。
あと、外面のいいご両親だったんだ。
誰かと寝るたびに、その人のバックグラウンドが透けて見える。
それがその人の生まれ持ったものでも、その人が自力で培ったものでも、
とにかく閉ざされた空間での行動は、その人の人となりを表す。
雑に扱う人はそれで許されると思っているか、そう扱われてきた人。
丁寧に優しくしてくれる人は、根が優しいかそれがマナーだと考えている人。
私は彼らにとって、どう見えていたんだろう。
古今東西、ベッドでは、女は男に比べてあまり働かなくて良い。
だから彼らが私をどう判断したかはちょっとわかりかねる。
でも私の、自分視点の話をすると
私は結構感情的な女なので
本当に愛せていないと、全然満足できなかった。
うん、一度も。
続きます!
「メイサ、お腹すいてない?クロワッサン食べる?」
「今ちょっとつまんだから、大丈夫」
「そう?本当に?
じゃ、うつ伏せになって。マッサージしてあげるよ」
と言ってアイアンは私の背中をさすり始めた。
私は大人しくマッサージを受けていたのだけど、素人の彼がやるそれは別に気持ち良くなかった。
性的な意味じゃなくて、フツーな話で。
次第に彼は手を私のお尻の方に移動し、なんとなくタイトスカートを脱がしていったけど、
私は相変わらず盛り上がらず、まぁ一般的な反応をして見せた。
やっぱりシャワールームなんかでするよりはよっぽどマシで、
私はほどほどにそれを楽しんだ。
「ふぅ……」
まぁまぁ楽しんだもののも、満足もせず、私はため息をつて休息していた。
満足したらしいアイアンは言った。
「さ、布団入ろうメイサ。休もう休もう」
ふぅーん
大人しく並んで布団に入り、なんてことない番組のついたテレビを見つめた。
アイアンはデスクからコーヒーとクロワッサンを持って来てくれた。
「メイサも食べなよ。クロワッサン気に入ってたでしょ?
全部食べていいんだよ」
「あ、ありがと……でも大丈夫」
「本当に本当?」
「うん」
「オッケー」
「あなたのそれは何?」
「これはチョコチップクッキー。チョコレート嫌い?好きだよね」
「チョコはビターしか食べないの」
「あっそ。俺はミルクが好きだしなんでもいいもんねー」
と言ってアイアンはチョコチップクッキーを頬張った。
でも途中、何度か私にカケラを分けてくれた。
私は好きでもないミルクチョコが載ったクッキーを、ポリポリ受け入れた。
甘すぎる。
でもちょいちょい面倒を見られるのは何だか少し嬉しかった。
つくづく思うのだけど、アイアンはベースが優しいんだと思う。
時折信じられないことをするので(笑)変態だと思うけど
怒らないし、何でもしてくれるし、こっちの都合も気にしてるし。
きっと、人に親切にするように育てられたんだろうな。
それから、たくさん愛されて育ったんだ。
あと、外面のいいご両親だったんだ。
誰かと寝るたびに、その人のバックグラウンドが透けて見える。
それがその人の生まれ持ったものでも、その人が自力で培ったものでも、
とにかく閉ざされた空間での行動は、その人の人となりを表す。
雑に扱う人はそれで許されると思っているか、そう扱われてきた人。
丁寧に優しくしてくれる人は、根が優しいかそれがマナーだと考えている人。
私は彼らにとって、どう見えていたんだろう。
古今東西、ベッドでは、女は男に比べてあまり働かなくて良い。
だから彼らが私をどう判断したかはちょっとわかりかねる。
でも私の、自分視点の話をすると
私は結構感情的な女なので
本当に愛せていないと、全然満足できなかった。
うん、一度も。
続きます!