メイサと7人の外国人たち

アラサー元お水とキャラの濃い外国人達の冒険記

ピタパン模様の家紋!

2019-07-03 21:48:02 | アイアン
『やぁメイサ。 今日はありがとう。
あれから雨が降ったりしたけど、だいぶいい天気だよね。
君はどんな風に午後を過ごしたの?』




他愛もないメールだった。
一応、アウターフォローするのね。
元々マメだもんなぁ。



私はこちらこそどうもと至極普通に返信した。
こういうオトモダチがいたことがないので、どうするのが一般的なのか謎だ。
お客さんなら楽なんだけどなー。


どうやらアイアンは、私に対して全く愛情はないけれど、
継続的な関係を望んでいるらしかった。
その証拠に、その後も彼の連絡頻度は下がらなかったし、
むしろもっとマメになって、その内容も変わって来た。



たとえば!



ピロリロリーン




『おはようメイサ!元気?俺はちょー疲れた。
一つ聞きたいんだ。君って俺と同じ年代なんだよね。
◯◯年の日本であったワールドカップ見た?
どう思った?』




アイアンは、いわゆるスポーツマンだ。
サッカーが大好きなのだけど、それ以外にもスポーツ全般っていうか、体を動かすのが好きらしい。
確かにあの超負けず嫌いでポジティブで深く考えないとこは
スポーツマンっぽい。
本読んだりしなさそう。
私はスポーツマンには全く興味がないんだけど(一言添えるけど、嫌いと興味ないは違う)
アイアンがぜーんぜん性的じゃない、
しかも日本に関係する話をして来たので、ちょっと意外だった。




それから



『おはようメイサ。
昨日俺、上司と話したんだ。
その人は奥さんが日本人なんだけど、
聞いたんだけど日本人って家紋があるんでしょ?
メイサの家紋って何?俺に何か良い家紋見つけてよ!(笑)』



家紋。。。
何だろ、あるのか?(笑)




『おはよ。
家紋ね、あると思うけどそれって古い慣習だから
いまも自分ちの家紋知ってる人ってそんなにいないわよ。』


『なるほどね。
俺、自分の家族用に一つ選んだんだ。準備はいい?
ジャーン!』










『これの意味何なの?(笑)
でも俺これがいいの、なぜなら目が回るから!』




アイアンらしい、いい加減で勢いだけある感じだった(笑)
あたしもよくは知らんけど、こう答えた。



それはピタパンです




ピロリロリーン




『OH MY GOD!! 俺ピタパン大好き!!
道理で気になったわけだよ。。。』




私はクスッと笑った。
アイアンとのやりとりはこんな感じがメインだった。
お互いの仕事のスケジュールが合わなく、例の肌寒い日の安ホテルデート以降、
2週間弱、都合がつかなかった。
アイアンはほぼ毎日連絡して来た。
ピタパン(家紋や)の話をしたり、サッカーの話をしたり、趣味の話をしたり……


ほぼ毎日、写真送ってよ、とか、これ今日の俺、とか
セルフィーの交換を希望された(私から送れと言ったことはない笑)。


早く会ってキスしたい!とか、ハグしたい!とか、
忙しくなってくるとそういうメールをして来た。



私は、アイアンは今まで会ったお客さんたちに似ているなと思った。
メイちゃんに本気なわけではないのだけど、
時間さえあればこのストレスを忘れるために
どタイプの女の子に会って、お茶するだけでもいいから癒されたい!!
そしてできればちょっと助平なことがあると嬉しい!!
……って感じがすごくした。


私は、本当にそういうオトモダチがいたことがなかったので
全然わからないんだけど
多分アイアンは、そん時間だけ楽しむって感じじゃなくて
それ以外も楽しみたいんだろうなーと思った。
そういえばすごく優しいキスをするのも覚えていたし。(思ってた通りになった話⑤をご参照ください)
多分寂しがり屋なんだろうなー。



それから、もう一つ。
これはかなり自信があるよそうなんだけど



アイアンは、私が言ったことを受けてこんな風に変わっていったんだ。





「「例えばあなたが私の彼氏なら超簡単だと思うわ。
あなたが私のこと本当に好きで、私もあなたのことが本当に好きならね」」




アイアンは、私を満足させたいんだ。
自分の満足のために。




私は


アイアンがそのためだけにこんな風に変わったことを悲観はしてなくて



むしろ、宣言通りだから、わかりやすいなと思ったし




別に悪い気もしなかった。




でも、彼の思惑通りに




だんだん自分がアイアンに心を開いていっているのに気づくのは
ちょっと嫌だった。




ずっと、好きにならないようにしていた。




外面が良すぎて、息をするように嘘をつくこの人を好きになったら



しんどいだろうなと思ったから。





続きます!




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