メイサと7人の外国人たち

アラサー元お水とキャラの濃い外国人達の冒険記

トイレがないの!?

2019-06-20 00:28:08 | アイアン
さて、その日のうちにアイアンは私に連絡をよこした。



『やぁメイサ。今日は君に会えて超ラッキーだったよ!
君、すっごくいい女だったよ。
来週どこか空いてる?』



ポチポチポチポチ



『来週、金曜なら多分暇だわ』



翌日、アイアンは朝っぱらから
ここにホテルを見つけたよ!君が本当に大丈夫なら予約しちゃうよ、とメールして来た。
彼の提案は、朝8時にホテル集合だった。
どうやら夜を過ごすつもりはないらしい。
チェックアウトの12時まで楽しむつもりらしく、できるだけ早く来てねぇぇぇぇと懇願された。



正直に言うと、夜を過ごすつもりがないのはありがたかった。
私はこの頃本当に自分のキャリアアップに夢中で、
彼氏のために時間を割く気があまりなかった。
ま、それくらい夢中になる相手がいなかったってのも事実だけど。


あたしもバカじゃないから、アイアンがのんびり一泊作戦ではなく、
午前試合を指定したのは、彼が外泊できないからかなと思った。
それはそれで、現実的に都合が良いのだからそれでいいと思った。
だってあたしも、彼のこと好きじゃないし。


金曜日の朝、私はアイアンに指定されたホテルの最寄り駅で立ちすくんでいた。

寒い。




やっべーーーーマジで着てくる服間違えた。。。。



薄手のエアリーなシャツに黒いキャミ。
下は白いタイトスカート。
私の薄い顔にはぴったりのシックな、もとい地味な色合いだ(笑)
晴れ渡った空は早朝でも青くて、午後を期待させた。
でも今はコートが必要〜〜〜(涙)
足早に指定されたホテルに向かった。



『ホテルの受付には声をかけなくて大丈夫だよ。
もし何か聞かれたらルームナンバーと俺の名前を言って。
一緒に朝ごはんを食べて、できたらランチも一緒にとろう』



アイアンのとったホテルは、とても小さい安いホテルだった。
階段が狭くて、これ無事に着くのかと心配になった。
這々の体で部屋を見つけ、何度かノックしたが返事がない。



え、えぇー?
アイアン部屋番号間違えたのかなぁ。
やだなぁ違う人に怒られるの。
でもなぁ。



メールしてみたけれど、返事はない。
気ぃ遣いのアイアンらしい「俺フロントまで迎えに行こうか?」にYesといえば良かった(涙)



私が困っていると、ジャー!と階段の踊り場から音がした。
見下ろすと、アイアンがトイレから出てくるところだった。



こ、このホテルは部屋にトイレがないの!?
マジで私、こんなとこでこれから何かすんの!?!?


メイちゃん、どうする?!?!


続きます!











◯◯◯でするのもダメだからね!!

2019-06-13 09:07:57 | アイアン
さて、アイアンを無視すること1週間ほど。
毎日のように連絡がくるが、一向にメイちゃんは返信しなかった。
電話もかかってきたけど無視していた。
そろそろどうでもいいやと思っていた頃、午後休が舞い降りた。
出勤した後だ。



んー、どうしよっかな。
今から捕まる人なんていないし
急にできる趣味もないしな。
まぁ、カフェで勉強でもするか……



不意に、アイアンが浮かんだ。



んーーーーーーーーーーー




ポチポチポチポチ




『Hello Iron. 今日の午後ならコーヒー飲めるわ』




いずれにせよカフェには行く。
もちろん兄貴のウチには行かない(プンスカ)。
会いたければどーぞっというスタンスだった。
すぐさまアイアンは返信をよこした。



『やぁメイサ。今日は無理だ、すごく忙しいよ……』

『あらそ。じゃぁね』

『君はお休みなの?どこにいるの?何するの?』

『あたしはスタバのA店で仕事と勉強してる予定』

『君に会いに行っていい?クイックハグ&キスをしに😚』



何だそれ



面倒臭くなって、とりあえず無視した。
あっという間にスタバA店に着いたけど、残念ながら満員御礼だった。
ここは比較的広くて明るくて気に入っていたのだけど、しょうがない。
マップを片手にウロウロと他のカフェを探した。
A店からだいぶ離れたところまで来て、ようやくどのカフェに居座るか決まった。
その時だった。



ポンっと、誰かに背中を叩かれた。
振り返ると




「メ〜イサ♡」

「ギャアアアアア!!」



Haaaai♫と手を広げるアイアンがいた。
私は思わずその場にへたり込んだ。



「な、な、な、なんで……」

「ワァーオ、どうしたの?なんでそんなにびっくりしてるの?
俺、君のこと驚かせちゃった?ハッハッハ!!!」

「びっ、びっくりしたわよ!なんでアンタこんなとこに……」



ドッドッとまだ鳴っている胸に手を当て、私は彼を見上げた。
今日も暑いので、サングラスをかけている。
デカイ体で身振り手振り、奴はいつも通りだ。




「君がスタバB店にいるって言うからさ、会社抜けて来たのよ!
で、覗いたんだけどいなかったから、この辺にまだいるんじゃないかと思って
アッチ行こうと思ったら、あれ?あれメイサじゃん?と思ってさー!」

「よ、よくわかったわね……」

「もっちろーん。君のことなら何でもわかるよ♡」

(-ω-;)あたし、A店に行くって言ったんだけど」

「えっそう!?Bじゃなかったの!?この辺にスタバ、他にもあるの!?」

「あるわよ…満員で入れなかったけど…」

「えーっそうなの。俺知らなかったよ。じゃ、君に会えたのラッキーだな!ハハ!」




いや本当にラッキーだよ……。
私の心臓はようやく落ち着いて来た。
アイアンは終始、大丈夫大丈夫?びっくりさせちゃった?ハハハ!と繰り返していた。



「アンタ何でスタバ行ったの?」

「だから君に会うためだよ!会いたかったのよ!」

「忙しいんじゃなかったの?」

「忙しいよ!一緒にコーヒーは飲めないよ、ハハ!
でも5分だけハグしてキスしてこうと思ったのよ」




と、アイアンはニッコリ笑ったので、私は苦笑した。
元気だなぁ……(げっそり)
不意にアイアンは私の両手を取った。
そしてトーンを落として言った。



「メイサ、兄貴のうちでセックスしようなんてマジで冗談だよ。
怒らないでくれよ。」

「アンタ本気だったじゃない」

「本気じゃないよーー!!まさかそんなバカ丸出しなこと言うやつ、どこにいるんだよ」


ここだよ



私はすっかりこんな感じ。











ゲンナリさん……でも負けてはいられない!
私は腕を組み、グイと顎を上げた。



「兄貴の部屋でセックスなんてバカげたこと、絶対しないわ。
そういうことしたいなら他の女の子に頼みなさい。
いーいっ?アンタが私と寝たいなら、もっとまともな所を用意しなさいよ。
ベッドがあって鍵がかかってシャワーも浴びられるとこよ」



私の話を聞きながら、アイアンは目から鱗でも出てそうな表情をしていた。
え、何でそんな意外そうなの?
ラブホ文化がないから?
アイアンは、わかった、わかったよ、と答えた。
全然イヤそうじゃなかった。




「本当にわかったの!?
大体アンタなんでいっつも変なとこ連れ込むのよ?
トイレもシャワールームも大して変わんないからね!?」←シャワールームに行ったのは自分

「わかってるよ、もう2度とそんなとこに連れ込まないよ!
シャワールームとトイレ、うん、一緒だよ一緒!
君の言う通り!」

「だぁからぁ!アンタが提案したんだろうが!!」

「わかったよメイサ。もう本当に大丈夫。
トイレでもシャワールームでもないところを用意するよ!」




私はちょっと考えてから、加えた。




「会議室もダメよ」



その途端



「ブーッ!!ハハッ……ハハハハッッ!!!」



と、アイアンが笑い出した。
な、なによ。
何がおかしいのよ!?



「ハハハ……会議室……ハハッハハハハッッ」

「な、なによ……会議室もイヤじゃん!!」

「オッケーオッケー!メイサ、完璧わかったよ。
俺らはもう、トイレも、シャワールームも、会議室も、カフェも、コンビニも、どこでもしないよ♫」



と、指折り数えるアイアンはめちゃくちゃ楽しそうだった。
何なんだよこいつ!そんなに面白いか!?!?
私はブスーッと膨れたまま、ええそうよと答えた。





続きます!




兄貴の部屋でセックスしよう!

2019-06-12 06:42:43 | アイアン
『メイサ、今日はありがとう。
すっげー汗かいてごめん。でもマジであれ、水だったんだぜ!!
また近いうちに連絡するよ。
楽しい夜を過ごしてね!』





私は返信もせず携帯をしまった。
マメだなー。
マメな男ってモテるんだよなぁ。


それからもアイアンはマメに連絡してきた。
半分以上が、君の写真見せて〜とか、忙しいよ〜とか、やらしい事したいとか、
本当しょうもない事だったので、大抵無視した(笑)
中でも顔をしかめたのが、彼の謎の提案だった。



『ねーメイサ、君のうちに行ってもいい?』

『ダメ』

『どうして?』

『女子寮なのよ』




ウソだ。
こんな何処の馬の骨ともわからない男を自分の家になんか連れ込みたくない。
アイアンは私の話を信じたらしく、こんなことを言ってきた。




『メイサ、俺名案が浮かんだんだ。
受付や管理人に何か言われたら、君の部屋の空調が変で業者を呼んだって言えばいいよ。
俺は業者の人間ってことにしてさ。
どう?完璧じゃない?』



無理がある。




『むーり。なんであんたそんなに私のとこに来たいのよ。
あんたのウチに呼ぶって発想はないわけ?』

『ハハ、俺んちは無理だよ!呼んであげたいけど兄貴がいるんだ。
一緒に住んでるけど、アイツはニートだから四六時中家にいるのよ。
君が来ても何にも出来ないよん』




アイアンはさらに続けた。




『でも俺んちの近くに、別の兄貴の家があるんだ。
そこはゲストルームがあって、俺が遊びに行くといつもそこに泊まるの。
メイサ、一緒にそこに行こうよ』





(O_O)



え?
兄貴の家でセックスしようって言ってんの?
頭どうなってんの?




『やだ。超やだ。お兄さん宅でセックスするなんてアホみたいな事したことないわ』

『メイサ、兄貴んちはベッドも広いし昼間は誰もいないこと確実だよ。
俺だって君を家に呼びたいけど無理なんだ。
兄貴のうちに行くしかないよ』




えぇっ!?なんで!?
ホテル取れば!?


あ、そうそう皆様。
ラブホテル産業というのはめっちゃ日本独自のものだってご存知ですか?
もちろんこの国にもお手頃なホテルはありますが、
それは別にお金のない旅行客なんか用で、決してラブホテルというカテゴリではないのです。
キレイな年下プレイボーイ、雅留にも「日本ってラブホテルがあるんでしょ?メイサ行ったことあるの?」
と興味津々で聞かれたものです。




話を戻します。




で、ラブホテルがないのはともかくとしても、
別にそういう安い宿でもなんでもとりゃいいじゃん!
っていうか、こちとら一応キレイなおべべ着てお水してたから
もっといいホテルとって欲しいけど!!




フン、と息をついて私は返信を打った。



ポチポチポチポチ



『何度も言うけどあたしはあんたのお兄さんのうちでセックスなんかしないわ。
そういう事したい女の子となさったら?
バイバイ!』



と、すぐに返信が来た。



『ははは!冗談だよメイサ!
兄貴のうちでセックスなんかしないよ。
ちょっと言ってみただけだよ』

『真剣に言ってたじゃん』

『いやいやいや、そんな事はない!
それはメイサ、君の誤解だよ。英語だからさ









は?





カッチーーーーーーーーーーーン




『はぁー!?バッカじゃないの!?
そこまで英語に困ってません。バカにしないでよ』

『メイサ、ごめん怒らないで』

『いーい?あたしは嘘つきとバカにされるのが大っ嫌いなのよ!グッバイ永遠に!!』





と言って私は彼を無視した。
彼は怒涛のメールを送ってきたけど、ぜーんぶ無視した。
電話も無視した。



なんでぇー!?
メイサ、怒らないでよーーー
返信してよーーー
やぁ元気?
メイサーーーー
今電車の中で君と同じ香水の匂いがしたよ。君が恋しいよ!
どこ行っちゃったのよーーーーー




……こんな感じにひたすらメールが届いた。
アイアンは本当に全然怒らないんだけど
とにかくしつこくて
そして呑気っていうか、ポジティブっていうか、自信満々っていうか
とにかく鉄のハートの持ち主だった。




続きます!











思ってた通りになった話⑤【完】

2019-06-09 16:13:50 | アイアン
水だよ、と言いながらアイアンは戻ってきた。
お湯でもないのに小さな個室内は本当には蒸していて、
アイアンは額だけじゃなくて体にもびっしり汗をかいていた。
私は先ほど私のバッグを拭いたペーパータオルを何枚か出した。
彼の胸を拭いてやると、ごめん、ごめん、大丈夫だよと彼は繰り返した。



「メイサ、俺行かなきゃ」

「はいはい」



中途半端にシャツを着始めたアイアンの横で、
私は洗面台の鏡を覗きこんだ。
まとまってたポニーテールは崩れて、口紅も取れてる。
別にいいけど、大して盛り上がらずにこれか。




ストッキングを履き始めると、アイアンは言った。




「必要ないよ」

「キレイだから?」

「そう」




別にキレイに見せたくて履いてるんじゃないんだけどな、と思った。
何も答えずワンピースを着て裾を整えていると、アイアンがまたキスしてきた。
私の頬に手をやり、優しくゆっくりするそれは、愛情込めてやってるように見える。
私は聞いた。




「あなた、セフレにもいつもそういうキスするの」

「Yes」

「そう……。ねぇアイアン。
私、正直に答えて欲しいんだけど。
あなたって、私とただセックスがしたいだけなの?」

「違う、違うよ。俺はただ、君を俺のものにしたいだけだよ」



私は言った。



「あたしがウソが嫌いなの知ってるわよね」



アイアンは言った。



「Ok,ok... Meisa, I want you to be my fuck friend」



へぇー。
セフレってここではそう言うの。



わかったわ、と答えて、彼の腕を這う自分の指を見つめていた。
どうしてセフレになってほしいんだろう。
そんなに見た目が好きなら、それだけでも付き合おうって思いそうなもんだ。
だって、その方が身持ちが重そうな女をオトすには簡単じゃん。






ってことは多分、もうすでに彼女か妻がいるってことか。
思ってた通りだった。
イケメンで背が高くて、いい仕事についていて女好きで、
人当たりの良いこの男が
シングルな方がおかしい。
独身だよって言ってたけど
そんなのまぁ、皆そう言うよね。(トイレに連れ込まれた話③をご参照ください)




ビルを出ると、眩しい日差しが瞳を刺して、
思わず顔をしかめた。
どうでもいいけど、なんか
あんまり面白くなかったなー。





コツコツと歩きながら、今日のそれを反芻してみた。
アイアンのアイアンは、正直大したことなかった(笑)
あんだけ背が高くて四肢が長くてステキングなのに残念だ。
セフレになって欲しいと言われたことは、どうでもいい。
元々私のこと好きじゃないのはバレバレだったし
私も咲人を引きずってはいないものの傷はまだ生傷だし。
アイツ私が嫌がることはしなかったし、させなかったし。




うんっと私は背を伸ばした。





どうでもいいやーーーーーーーーー





真夏の太陽は視界も気分も明るくしてくれる。
考えなきゃいけないこと他にもたくさんあるし。
バイバーイ。






でもすぐに





ピロリン





アイアンからメールが届いた。






続きます。




思ってた通りになった話④

2019-06-08 14:43:13 | アイアン
「メイサ、ここに入って」



と促され、私は一番手前のシャワールームに入った。
そこは他の個室より広くて、多分障害のある方とか、もしくはちょっとラッキーな人用だ。
この国は日本よりもグータラしているけど、流石に午後3時にここを使う人はいなくて、人気がなかった。
私は静かなシャワールームを見回した。
洗面エリアとシャワーブースを遮るカーテンがある。
部屋を出なくても、余裕で体が拭ける。
私は広い洗面台にバッグを置き、その隣に腰掛けた。
プラプラと足を揺らしている間、アイアンはシャワーブースで蛇口をひねっていた。
水音が響き出すと彼は、カーテンを閉めてこちらにやって来た。
そしてシンクの蛇口を勢いよくひねった。


ブシャー!!

「ちょっと!」



跳ね返った水がバッグを水玉模様にした。
あっごめん!と、アイアンは慌ててペーパータオルを数枚引き出した。
私がゴシゴシを終えると、アイアンも手を洗い終えたようだった。
そして私にキスをした。



「ん……」



強く抱きしめながらキスを続けるアイアンに対し、
ピクリとも盛り上がらない私はどーしたもんかと思っていた。




うーん。
まぁ、すごく単純に
こいつのこと好きじゃないからだな。
あと、こいつも私のこと好きじゃないじゃん。
どう盛り上がれっていうのさ。



おそらく、好きでもない男とこーゆーことをするのは、人生で2回目か3回目だ。
で、毎回全然楽しくなかった。
アーンド、毎回私はやさぐれていた。




仮にアイアンが私のことを好きなら、
多分もーちょっと違った反応になると思う。
それに引っ張られると思う。
ムードって大事。




でもこんなにお互いどうでもよくて
酒も入ってなかったら
しょーじき、彼はあたしじゃない子とした方が楽しめると思う。



一応書いておくけれど、
私個人とってはこんな感じだけど
何が心地良いかとか何がしたいかは人それぞれなので、
愛のないセックスを真っ向から否定しているわけじゃあーりません。


アイアンはそういうものに慣れてるのか、楽しもうと思っているのか、
私のことが好きじゃない割に色々と丁寧にことを進めてくれた。
私が冷静すぎるものの(笑)、それには感謝している。
ラッキーだと思った。



アイアンは青いワンピースの下に手を滑り込ませた。
破かれると困るので、私は自分でストッキングを脱いだ。
一連の動きを見つめながら、アイアンは息が荒い。
私の足元に跪いて、裸足のつま先にキスをした。
そして、ゆっくり太ももまで進んだ。



あぁ


今こうして思い出して書いても、盛り上がらない。



うーーーーーーーーん



いや、よかったよ。



つま先から髪の先まで可愛がってくれるのはすごく好き。



時間もないしモノもないから、大したことはしなかったけど。



でも、なぁーーーーーーーー



サァァァァと響くシャワーの音とともに、湿度がグンと上がったんだと思う。
アイアンはさらに顔を真っ赤にして、シャツとタンクトップを脱いだ。
彼の額は汗びっしりだ。
私はなぜか、割と丁寧にやっていただいているにもかかわらず、
全然平気だった。




「ねぇ、汗すごいわよ。お湯出してるの?」

「いや、そんなはずは……」




アイアンはシャワーブースを覗いた。




続きます!