桐野夏生。
骨太な作家であるが、こういったものを書くとは驚いた。
主人公は敏子59歳。
桐野は1951年生まれだから54歳、大きい範疇では同年代といえる。
結婚していて、娘さんがいるそうだ。
等身大の話でありうる。
が、実際は等身大では無いのだろう。
ここでも感じるのは変化ということ。
老いてといいながら、現代日本においては59歳はまだまだどころか
ちゃんとした現役だ。
主婦というものはここまで内 . . . 本文を読む
チェ・ゲバラの若き日の物語。チェ・ゲバラは共産主義の革命家としか意識したことがなかった。
学生時代に南米をまわったことによりある方向へと彼は進むようになったのだろう。
その変化の狭間を見せているわけなのだけれども。
ちょっときれいに出来過ぎかな。
もっと泥臭い場面もあっただろうけれどなんだかいつもさわやか青年のようで、
嘘くさくもある。だからといって”人間ゲバラ”とかいう下手くそな予定調和な
映 . . . 本文を読む