私はこの作家を高く評価している。
驚くべき発想と展開。
”ゼロで割る”
うわー、こう来たか。そりゃそうかもしれいけれど、これはSFなのだろうか??
ゲーデルが。数学が。そしてラッセルとホワイトヘッドの苦悩が、
ここにSFとして出現する。
”地獄とは神の不在なり”
これも究極だと思える。神の意義、そのものだ。
どの短編をとってもすごいと驚嘆する。 . . . 本文を読む
イーガンのことを考えていたら、別のところに書いて置いたソラリスに思い至った。
レム原作、タルコフスキーが映画化して、最近ソダーバーグもリメイクした。
が、なんといってもタルコフスキー。
一見すると地球外知的生命体との遭遇劇でもあるように見えるが
実際は内宇宙への旅である。
ハリー。自殺してしまった妻。それがソラリスの海によって
再生し主人公のクリスの前に顕れる。
クリスの”この妻は実在しない” . . . 本文を読む
目黒までしばらくぶりにいってきた。
入口で和服姿の軍団がいて、とても嫌な予感がする。
しかもチケット売り場に人が並んでいた。
花柄のやアクセを身につけていると100円引きというので
バリで買ったシャツを着ていってみた。
しかし・・。これははたして花柄か?一応そのはず。
チケットを買うとき申告したら引いてくれた。
すぐ横に首都高速が走り庭の隅へ行くとうるさいのだけれど
入口からエントランスの建物 . . . 本文を読む
私は写真がへたっぴーだ。
特に人物を撮るのがダメ。
というか人物写真に興味がない。
※自分が撮る場合であって、見るのとは違います。
だから撮る写真はほとんど人を入れない。
自分も入れない。
むしろ排除する。
で、ふと気が付くメインサイトのような写真になっていく。
一人で旅行したりするから、三脚が面倒ということだけだったりするのだけれど。
. . . 本文を読む
慶応大学の日吉キャンパスで展覧会があるそうだ。
シュルレアリスト。デュシャン、ブルトンとも交流があったという。
巖谷國士の師と言えるだろう。
世田谷美術館でも展示があったようだが、どうも世田美は足が向かない。
そう遠くはないのだけれど。
というわけで、瀧口の展示はとても楽しみだ。
何度か足を運んでみようかと思っている。
. . . 本文を読む
私はSFに対する理解力がどれほどなのか自分自身で解っていない。
”はーどえすえふ”という分野があるらしいが、どれがそうなのかも
解らない。
そのなかでイーガン。現在訳されているものはおそらく全部読んだろう。
友人はこれは”ハードSF”だというが、私にはちっともそう思えない。
あ、カテゴリが解っていないだけかも。
ただ、言えることは自分とは、意識とは、自我とは何かという事を書いている
作家だというこ . . . 本文を読む
名前だけは知っていたが、読むのは初めてだろう。
短編集を読み始めた。「輝く断片」
スタージョン的発想というものがあるのだろうか。
たぶんにわかりにくい。オチが独りよがり。
がしかし、くすっとさせてくれる。乗れるか乗れないかの差かも知れない。
「取り替え子」はアイルランドの妖精譚からだろうか。
この赤ん坊の姿をした妖精の出現は唐突すぎて、最初はとまどった。
オチは面白いと言えるけれど、必然性も何も . . . 本文を読む
タイトルを見て、え?えええ?
ちょっと光瀬龍・萩尾望都の「百億の昼と千億の夜」を思ってしまった。
しかし、内容はじょしこーせーのぶっ飛びに日記のような感覚の
魂の救済を描いているような。
彼岸と此岸。光速の限界を超えた自重で自らを閉じてしまう宇宙のような
内世界が彼女の中にあるのだろうか。
間に出てくる童話っぽい原体験的なイメージがかなり怖い。
どういうわけか野川公園あたりがでてきて、あああ . . . 本文を読む
川端康成。この作家の偏執的な感性を私は歓迎する。
たぶん最初に読んだ作品がこれだと思う。
次が「掌の小説」
「片腕」や「眠れる美女」などがとても好きである。
耽美と言うよりは淫靡。
映画化もされており、日本で一回、フランスでもシャーロット・ランプリングで
映画化された。
たしかに男性から見た同性愛小説なのだろうなと思う部分は多い。
がしかし、シチュエーションの異常性がとても楽しく、また登場人物 . . . 本文を読む
野菜料理がいろいろとしたくなり、本屋へ料理の本を見に行った。
ちゃんと野菜料理本コーナーがあって、びっくり。
さてつらつらと眺めるに。
うーん、困った。別に写真がキレイなのが欲しいわけではない。
どっかの先生の名前が冠してあるのが良い訳でもない。
だからといって、主婦雑誌のリメイク編集はちょっと。
などと悩んでいたら、結局迷いすぎて買えなかった。
きっと買ってしまえばどれも同じなのだろう。 . . . 本文を読む
友人と猫談義になった。
友人のお父様が猫大好き。
もう、食べ放題の店状態。
「そっか~、缶詰欲しいか~」=その父
と以前は一日一回の缶詰が二回になり、やがて三回になんなんとする。
もちろん、ドライのカリカリ餌は常時てんこ盛り。
にゃーと鳴けば餌がでる。
私は”猫ってニートじゃ?”と聞いたら
友人曰く「違うよ。介護しているんだよ、うちの父を」
お陰でそのお父様はインターネットで餌を買う技術までをも . . . 本文を読む
見たのはもうずいぶんとむかし。
行ったのは冬場だったからなおさら薄ら寒く。
壁ってキース・へリングもどきの絵がいっぱい描いてあった。
見晴台のようなものがあり、登ってみると東側がすぐ見えるわけではなく、
中央分離帯のように空白地帯があった。
壁は二重構造なのだ。
ところどころ花が添えられた場所があり、昔そこで東から西へ脱出使用とした人たちが
殺された場所らしかった。
世界の中でこれほどくだらな . . . 本文を読む
知り合いの北海道出身者がタマネギとジャガイモを実家から送ってもらったそうだ。
すきなだけ持っていって良いと言われたけれど、雨で買い物帰りだし、ちょっと
運べないので後日にした。
さて、なにを作ろうか?タマネギのキッシュでもやろうかな。
ジャガイモはどうしよう・・。
しかーし。とらたぬだ。まだもらっていない。 . . . 本文を読む
葉山のこの美術館はとてもメジャーなものとは思えない。
前回来たときはアルプ。この人もこういった規模のものは
初めてではないだろうか。
逗子からのんびりとバスに揺られ着いた先はひとけがとても少ない。
だからこそ気持ちよく楽しめるしゆったりと見られる。
ロケーションは素晴らしいと思う。
経営的にはどうなんだろう?しかし、このために税金を払っていると思えば
私は今の税金が惜しくはない。
シュバンクマイ . . . 本文を読む
観てきた。
やっぱりシュバンクマイエル。
入り口にはオテサーネクが。
そしてこれはおなじみ「水着で入らないでください」マークが。
オブジェを作っていること自体しらなかったが、やはりシュバンクマイエル
すばらしい。シュルレアリスムにも傾倒し、ブルトンの自動筆記などもやっていて
とても馴染む。しかし、彼は生粋のシュルレアリストではない。
プラハの重苦しさと、スターリンの圧政、芸術への無理解があの暗さ . . . 本文を読む