来宮駅前の急な坂を下っていき、道なりに進むと右手に黒御影石の塀らしきものが見える。
小さく「ふふ」と書いてあった。
我が家のマイカーは、いわゆるコンパクトカーという庶民が乗る車のせいか、それとも迷い込んだと思われたのか、出迎えにだれも出てこない。
ベンツ、BMなどの高級車が目立つ駐車場に止め、バッグを持ってエントランスに入ると「気がつきませんで・・・」と正直に恐縮された。
庶民が普段着で来る場所ではないらしい。
ホテルのロビーを思わせるようなところでチェックインを済ませる。
黒服のスタッフに促されるまま、クネクネと迷路のような外廊下を進んでいくと、離れのようで、でも2階建てで棟割り式の建物の1部屋に案内された。
広い。この部屋で約68平mだという。
ダブルベッドが2台ある部屋に、4畳ほどの和室が付き、洗面所、浴室、トイレ。
竹林の庭に、目隠しのあるベランダには、桧(大谷石)造りのやや大きめの露天風呂がある。
冷蔵庫の飲み物とエスプレッソマシーン(カプセル式)は、フリードリンクになっている。
そして、テレビは、寝室と和室と露天風呂に1台ずつある。
さて、待ちに待った夕食(時間指定)だ。
浴衣、パジャマ、バスローブが用意されていて、浴衣だけは食事どころへの入場が許される。
(先付)毛蟹と焼き玉葱
(前菜)才巻海老の利休掛け・枝豆スモーク、玉蜀黍真丈、グリーンアスパラのおかき揚げ、万願寺唐辛子とじゃこの当座煮、鰻寿司など
(吸物)金目鯛、巻き湯葉、新牛蒡笹がき、茗荷
(お造り)本鮪中とろ、石鰈、活蛸洗い、白ポン酢、寄せ醤油、天城山葵
(強肴)穴子鍋、青梗菜、水菜、レタス
このわた栄螺
(焼物)静岡産和牛の石焼き、九条葱、縞ささげ、葱ドレッシング
(酢の物)鮎と黄韮のお浸し、石川小芋、トマト、じゅんさい、つるむらさき
鱧の釜炊きご飯
ご飯+赤出汁、香の物
(デザート)アップルマンゴーと西瓜コンポート、シャンパンゼリー掛け、豆腐白玉冷やしぜんざい
食事どころ入口にあるへっつい。昔は、これでご飯を炊いていたらしい。今は、湯を沸かす程度。食事時間の違うお客さんへ、炊きたてご飯を提供したいので、それぞれ土鍋炊きにしているのだという。
夜、熱海の大通りへ行くと、様々な山車や御輿がパレードをしている。
その上で、はしゃいでいるのが、みなヤンキー系の人ばかりで、興ざめた。
神事を観光で見せている割に、厳かでもなく、粋でもなく、統一感もない。
やんちゃな人たちが、ただ勝手に楽しんでいるとしか見えない。
夜が明けて、朝食。
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帰りは、小田原で寄り道して、鈴広のかまぼこを買った。
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