上野山みどりのシャンソン日記

シンガーみどりの歌声日記です。随時更新中!

ありがとう。すうさん。

2011-03-03 09:03:18 | 日記
 一昨年の秋、ネット上のミクシィによく似たサイトを知人から紹介され、登録した。サイトの中でさらに細かく分かれた多くのコミュの中に『音楽にジャンルなし!』を偶然発見。タイトルに惹かれて入会した。管理人のすうさんが掲示板に映画『五つの銅貨』のコメントを書いたのに対して「私、地元でその曲を歌ってます♪」と書き込んだ。即、映画のサントラ盤が送られてきた。びっくりして代金を、とメールすると「余り物です。プレゼントです。」 その後も歌のご参考になればと毎週あらゆるジャンルのCDを送ってくれた。

 心苦しくなり、私の初アルバムを恥ずかしながらお送りした。偶然にもそれがお誕生日に届いたと大喜びされた。音楽業界でがむしゃらに働いてきたすうさんの心に火がつき、あれよあれよと言う間にすうさんの住む千葉に私の後援会が発足した。

 そして去年3月、今後の事を話し合うために思い切って千葉のすうさんを訪ねた。すうさんやスタッフの方と会い、この方たちとなら一緒に頑張れると思った。期待に応えられるようもっと自分も歌も磨かなくてはと。その時もすうさんは、口内炎が痛くて話しづらいと言っていたが、だれも大変な病気だとは思いもしなかった。後援会の活動のスタートを切ったばかりだというのに、なかなか調子が良くならず焦りと苛立ちがあったようだ。そして検査。入院。放射線治療。入院中も私のために仕事を続けていた。まだ希望があった。そして夏に退院。のんびり静養してください。私の事などどうでも良かった。秋から頑張ります!と言っていた。そして再検査。再入院。手術すれば春には退院という事に。1月26日の手術を目前に、20日から微熱。肺炎。手術が延期。そして…、3月1日亡くなられたと昨日スタッフの方からメールが届いた。スタッフのIさんは、「すうさんと仕事している時は、いつもみどりさんの『夢のかけら』がかかっていましたので、今もずっと聴いているんです。」と。


 一度お会いしたきり。でもこの一年、なんと深い心の触れ合いだっただろう。
「おは!日の出が素晴らしかったです!大好きなシャワーを浴びてきました。今日は朝から映画三昧です!」元旦のメール。2度目の入院からは何度もメール交換した。微熱が出た日まで返事をくれた。毎晩寝る前にスタッフさんから転送してもらったすうさんの写真を見て回復を祈った。

 
 一期一会。

 偶然がいっぱい重なったドラマのようだ。でも、すべて必然だった。

 最後のメール、「今年のリサイタル、ご招待します。元気になって下さい。」

 届かなかったけれど、きっとすうさんは来てくれるだろう。

 音楽と映画をこよなく愛し、ワンコインで昔の名作を多くの方に観て喜んでもらえる場所を作るのが夢だったすうさん。私の知らない事をたくさん教えて欲しかった。

 これからも精進します。見ていてください!


    合掌
コメント (2)
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