定年オヤジの備忘録

趣味や興味あることを適当に備忘録として残すブログ

定年になったので、ブログタイトルも変更しました。

本田直之 カラダマネジメント術!

2010-11-21 09:18:52 | 読書記録
自分も筋トレを継続しているが、時々めんどうくさくなって「今日はやめようか」となまけぐせが出たり、一週間に飲み会が3日も重なって物理的にできなくなったりすることがある。
身体を鍛えている人の本を読むことで、自分のやり方を振り返るいい機会になった。
そのうちに、筋トレかトレーニングのカテゴリーを新たに追加するかな(笑)

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・はじめに
 カラダの衰えには加齢の影響が大きく、下半身の筋肉は20歳を100とすると、60歳では半分になってしまう。平衡感覚は同じく30%以下に低下してしまう。
 運動しないと、30代から目に見えない「カラダ負債」がどんどん溜まってしまう。
 カラダマネジメントを習慣にすると、負債ではなく、利息が積み立てられる。

・なかなか早起きができない
 ビジネスパーソンにとって大事な習慣のひとつに、早起きがある。朝こそは、自分がやりたいことを主体的にやれる貴重な時間である。
 朝トレーニングという予定が入っていると、生活のリズムが変わって早寝・早起きになる。起きたら何も考えずにカラダを動かす。
 翌朝に明確な予定が何もないから、前日の夜に遅くまで酒を飲んだり、能率の悪いやり方で残業をしたりするのである。朝トレーニングという予定さえ入れれば、そんな生活が一変する。

・悪い習慣をなかなか変えられない
 何も予定がないまま週末に飲んだり、食べたり、ごろ寝したりで、何もしないうちに貴重な休みが終わってしまった経験があると思う。せっかくの休みを怠惰に過ごしてムダにしないためには、トレーニングで生活のリズムを作ることが大切である。
 週末に、午前中からカラダを動かすと、ウィークデイの疲れやストレスが取れてさっぱりする。そしてその後の時間は、ゆっくりと過ごせる。一日が長く使える。週末の朝のトレーニングは生活リズムを作る秘訣である。

・潜在能力を活用できない
 カラダと心は表裏一体である。カラダが目覚めると、マインドがリセットされ、自分なりの限界値の設定も変わる。
 限界値が上げられると「もっといける」と何事にも前向きに変わるので、仕事に関しても持っている潜在能力がフルに発揮できるようになる。

・大人はがむしゃらにではなく効率的にトレーニング
 若いときと同じようにむやみやたらにカラダを動かすのではなく、効率的にトレーニングをするという発想が大切である。
 これはビジネスにも通じる。正しいフォームやトレーニング法を研究してから始めるように、仕事の合理的な進め方を身につけてから努力をした方が効率的である。がむしゃらに長時間労働したからといって、必ず成果に結びついたり、周囲の評価が上がるわけではない。
 カラダマネジメントで、効率のいい方法をアップデートして成果が上げられると、仕事のやり方を見直す突破口になる。

・QOL(クォリティ・オブ・ライフ)を保つための投資
 ある程度の年齢になり、会社でのポジションが上がり、資産ができても、カラダへの投資活動もしておかないと人生の質=QOLは保てない。
 50代、60代になっても人生を楽しみたい。しかし、カラダが弱ってくると、何事も思ったように楽しめなくなる。だから投資と思ってカラダを動かす。ずっと習慣にするために、最初の3年間はとにかく一生懸命やる。3年間やれば確実に自分のものになるから、あとは自然に続けられる。60代、70代になっても健康なカラダをキープするための投資だから今やるのである。
 洋服やアクセサリーなど、カラダの外側を飾り付けるものにいくらお金を投資しても、気分的な部分を除くと何のリターンもない。先ずはカラダに投資すべきである。ボディシェイプを整えておけば、そこそこのスーツを着てもきっと映える。ある意味、洋服のROIが高くなる。反対にどんなにお金をかけて高価なスーツを買っても、お腹が出たり体型が崩れているとまったく似合わないので、ROIは低くなる。

・朝の読書+トレーニング
 読書で得た情報やデータを頭にインプットしてからランニングすると、走っている間に情報が整理されて、新しいアイデアが次々と湧いてくる。
 また、始業前に読書とトレーニングで頭とカラダのウォームアップを済ませておくと、気分もすっきりして仕事が効率よくこなせる上、その日一日のペースがつかめる。

・アウターからインナーへ
 マテリアリスティック(物質主義)な時代から、リアリスティック(実質主義)な時代へ、世の中は確実に動いている。
 カラダ作りもここ数年のうちに、マテリアリスティックから、リアリスティックへと変わってきた。マテリアリスティックな時代は、カラダの外側にあってボディラインを左右するアウターマッスルを鍛えるのが流行した。ところがリアリスティックな時代になってからは、カラダの骨格に近いところにあるインナーマッスル(深層筋)に注目が集まっている。インナーマッスルは深層にあり普段は目に見えないが、姿勢を維持したら、カラダを機能的に動かしたりするときに大切な役割をしている。洋服は心地よく着られないと意味が無いし、筋肉はちゃんと使えないと意味が無い。アウターマッスルを鍛えてムキムキになっても、それが役に立たなかったら何もならない。その点、インナーマッスルは使えるカラダを作るために役立つ筋肉である。

・習慣が運命を変える
 カラダマネジメントのトレーニングも、一度パターン化して習慣になれば、「今日トレーニングしようかな、やっぱりやめようかな」と悩んだり、必死になってモチベーションを上げたりしなくても済む。
 習慣とは、継続に労力を要しないもの。毎日コツコツ継続することに努力をするのではなく、決められたパターンを習慣化する努力をする。はじめに習慣化の努力を一気にした方が長い目で見ると楽で効率的である。
 朝起きたら走る、テレビを見ながらストレッチをする、どんな運動でもいいから、将来のQOLを高めるために、カラダマネジメントを習慣化する。

・アクティブレストで週末を充実させる
 アクティブレスト(積極的休養)とは、カラダを軽く動かして休養効果を高める方法である。休養=レストというと、何もしないでカラダを休めるイメージが強いが、何もしないで休む完全休養よりも、軽くカラダを動かした方が疲れは取れやすいことがわかっている。血液循環がよくなり、疲労の原因となる老廃物や疲労物質の排泄が促されて、カラダの回復機能が高まるからである。

・アップテンポの音楽を用意する
 トレーニング中に聴く曲のプレイリストを用意する。それを聴くと練習効率も上がるし、パフォーマンスも上がる。「今日はいまいちやりたくない」というときも、「やっぱり練習しよう」と気分が前向きになる。
 特に運動が習慣化するまでは、音楽で気分を盛り上げるのはいい方法である。シーン別のプレイリストをiPodなどに入れて持ち歩き利用する。

・日々の生活に取り込み二毛作にする
 時間を決めてカラダを動かすことだけが、トレーニングではない。トレーニングの時間が取れない日は、日常生活にうまく運動を絡めていく。
 家の中でも、歯を磨くときに爪先立ちになったり、スクワットのような中腰姿勢をキープすれば下半身が鍛えられる。
 仕事机の椅子をバランスボールにすることで、仕事しながらバランスを取ってインナーマッスルを鍛えることも可能である。
 トレーニングは積み重ねていかないと効果が実感できない。日常生活に運動を取り込めば自然に習慣化できるし、成果も上がりやすくなる。まさに二毛作である。

・時間がないときにこそ始める
 「時間がない!」と焦ると何も手につかない。しかし、逆に時間がたっぷりあっても「そのうちやればいいや」と油断してはじめの一歩が踏み出せず、結局何もやらないままになってしまうことも結構ある。
 トレーニングは時間がないときに始めた方が、夏休みの宿題方式で意外と集中できて成果が上がるケースもある。

・体重、体脂肪率、脈拍数をチェックする
 体重や体脂肪率をコントロールする秘訣は、早めに変化に気づいて早めにリカバリーする習慣をつけることである。だから体重と体脂肪率のチェックは、毎日欠かせない重要な日課である。
 また、脈拍数を測って記録しておくと、体調不良や病気の早期発見につながる。脈拍数が下がると体力の向上ぶりが数字で実感できるので、トレーニング成果がわかり、継続への意欲が高まる。
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わらし仙人(斉藤秀信) 30倍速読術

2010-11-14 20:00:20 | 読書記録
今までにいろいろな速読術の本が出版されているし、いろんな本を読んでみたが、本当に自分ができそうなものはほとんどなかった。
しかし、このわらし仙人さんの本だけは、何となく自分にもできそうな気がした(笑)
是非、挑戦してみよう!

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・できるビジネスマンは「速読」が常識である
普通のサラリーマンが一日に読む文字数は、平均3万語、多い人は8万語を読んでいる。これだけ情報量が増えてきたら、今までのように普通に文字を読んでいるだけでは間に合わない。
「パソコンが使えて、英語と速読ができる」のがこれからの華麗なサラリーマンの姿である。

・速読なくして仕事はできない
 著者は、毎日2800通のメールを読み、本(ビジネス書)10冊、新聞4紙、週刊誌5誌、月刊誌6誌、スポーツ新聞6紙を全部読んでいる。これらを3時間以内で読破できる。大切な情報は、ページの隅に書いてある。今までの「速読」では、小さなすき間情報は、見落とす危険がある。「速く読める」けれども、「隅も読める」のが大切である。

・潜在意識が開発される
 アメリカの成功した実業家のアンケートで、成功した人の80%が「自分で成功できると信じていた」と答えた。
 学歴とか才能ではなく、確かな根拠もなく、ただ漫然と「自分は成功すると思っている人が成功する」のである。また、成功した人は「失敗」とは言わずに「ただうまくいかなかっただけ。成功するまでやれば、失敗はない!」と言いきっている。
 教育というのは、一種の暗示である。同じ言葉を繰り返し聴かされると、いつしか潜在意識に蓄えられて実現するのである。
 小林正観氏の「幸せの宇宙構造」という本の中で、「ありがとう」を2万5千回唱えたら、末期がんが跡形もなく消えたという話が書いてあった。
 →右脳と潜在意識のつながりに注目して速読をマスターする。

・いっきに知識が増やせる
 著者は中学生の時に、死ぬまでに3万冊読もうと決心した。1日に3冊ずつ読めば、30年で3万冊読破できる。実際は高校生の時に1日に5冊読み、大学生の時には1日に20冊読んだので、10年くらいで3万冊以上読破に成功した。
 知識が増えてくると、知識同士がお互いに結びついて、新しい本を読んでも、この本のこの部分は、前に出た、あの本の○○ページを参考にしている、この本のあの部分は、前に見た本の○○ページを参考にしている、とすぐにわかるようになった。
 「新しいアイデアは、新しい場所に置かれた古いアイデアだ!」という格言がある。
 まさにその通りである。毎日300冊の新刊が発売され、今までに800万冊が流通している。そんな現在では、真に新しいことはほとんどない。古いアイデアを現代風にアレンジしているだけである。

・「時間が止まるような」集中力がつく
 速読を始めるとわかるが、文字を読み始めると、視野が狭まり、本以外の世界が次第に意識から消えていく。心は瞑想状態になる。とても気持ちよく、まるで空中を浮遊しているような気分になる。「回りの時間が止まる」のである。

・「アイデア」「ひらめき」が1日に200以上
 著者は、毎日アイデアが200近く出てくる。速読で知識を貯め込んで、夜グッスリ寝て、朝起きて家を出ると、アイデアが湯水のように湧き出てくる。

・「完全記憶」で数字に強くなる
 速読術で「集中力」ができると、その結果「記憶力」が増大する。
 人間の頭の中には、記憶するスペースが無限にある。この「完全記憶術」、その秘密は「速読術」の「繰り返し読み」にある。
 「忘れない内に、繰り返し読めば、完全に記憶される!」
 「数字」を見る時は、1秒間に5回くらい繰り返すと覚えられる。

・同時多発的に仕事ができる
 「速読」を始めて、「知識力」「集中力」「完全記憶力」「予測力」がつけば、その力を総合すると「同時多発仕事力」になる。
 「同時多発的な仕事」とは、たくさんの仕事を一度にすることではなく、3~5秒間隔で、一つ一つの仕事を順番に、確実にするということである。
 Aの仕事をする時はAに集中する。次にBの仕事をする時には、Bに集中する。しかし、Bの仕事をしている時もAの仕事は完全に覚えているのである。
 本を読む前には、眼を閉じて、前のページの内容を思い出す。次の本を読む時は、この前読んだ内容を思い出す。この練習をしていれば、同時に何冊の本を読もうとも、すぐに内容が思い出せるのである。

・一枚の絵のように記憶できる
 「速読術」で本を読むと、集中力が高まり、コンテンツをハッキリ記憶できる。一冊の本の大事なところだけ、全部覚えておくことができる。一冊の本のコンテンツを「右脳」では一枚の絵のように記憶できる。頭の中には、まるで美術館のように絵を保存する場所がある。そこにきちんと並べて記憶している。あとで思い出したい時は、頭の中の美術館から、ただ一枚の絵を取り出すだけでいい。

・本は全部読まなくていい?
 ビジネス書は、結果がすべてである。要はその本の重要なコンテンツがわかればいい。
 反対に文学書を読む醍醐味は、全体を楽しむことにある。だから全部読まないと意味がない。

・「左脳」を殺して読む?
 今までの「速読」の常識は、「文字をハッキリ見て速く読む」であった。字をハッキリ見ると左脳が働く。その結果速く読めない。
 「左脳」は文字を理解しながら読んでいく。まさにコツコツ階段を一段ずつ登る感じである。「右脳」は文字をイメージでとらえるからいっきに理解できる。飛躍して理解できるのである。「左脳読書」を「右脳読書」に切り替えるのが「速読術」である。
 「一段一段登る読書」から「いっきに頂上に飛び上がる読書」に変わる。
 「速読術」では「右脳」を使う。そのために読書の間は「左脳」を使わないようにする。「左脳」を殺すためには、文字をハッキリ見なければいい。
 本を開いて文字を見るのではなく、一ページ全体を見る。文字の塊を一枚の絵として眺める。読むのではなく、ただ眺めるだけである。すると「左脳」が死に「右脳」が働き出す。文字がボンヤリ見えたら準備OKである。

・一度に200冊の本が読める!
 著者は「三分間の集中力」をうまく利用している。文字通り「一冊の本を読むのは三分だけ」と決めているのである。その次には、別の本を三分読む。その次には、またまた別の本を三分読む。すると、集中力を切らさないで、本が200冊読めるというわけである。
 その本を読む前に、眼を閉じて、前の内容は何だったかを思い出す練習をする。

・毎日練習して、一週間でマスターできるやさしい速読術
① 朝、顔を洗うとき 1
目玉を右に3回、左に3回クルクルと回す。
② 朝、顔を洗うとき 2
鏡を見て、鏡の上端と下端を、上→下→上→下と交互に素早く10回見る。
③ 朝、顔を洗うとき 3
鏡の左右を、同じく交互に10回見る。
④ 朝、顔を洗うとき 4
鏡に映った自分の顔の額の辺り(両目の中心から3センチ位の第三の目と言われている部分)を見る。
目を動かさずに、右目の右端で鏡の右端を、左目の左端で鏡の左端を、目の上端で鏡の上端を、目の下端で鏡の下端を10秒位見る。
⑤ 電車通勤するとき
線路の脇にある家の表札を読む。初心者は、店の看板を読む練習をする。慣れてくれば家の表札が読めるようになる。夜は、電飾の看板を一つ残らず読む練習をする。
⑥ 車通勤するとき
対向車線を走る車のナンバーを一瞬で読み取る。
信号で止まったら、真っ直ぐに前を見ながら、目を動かさないで横断歩道を歩く人の顔を見る。ちょうど180°見られるように練習する。
⑦ 道路を歩いているとき、自転車に乗っているとき
人の顔を全員見る。店の看板を見るのにも使える。
向こうから来る人の顔、肩、カバン、車のナンバープレート等を見る。
⑧ 会社や学校で
両側の壁と天井と床を交互に10回見る。目は真っ直ぐに前を向いたままで見る。
⑨ 家に帰ってから
ビデオを2倍速で、途中から3倍速で見る。2~3分で十分である。
それから予告編を、2倍速、3倍速で見る。これを、3回ずつ繰り返せば、速読の練習は十分である。

・目の動きをマスターして速読力アップ!
① 「一行読み」速読、基本中の基本
② 「二行読み」要領は一行読みと同じ
③ 「三行読み」読書スピードは三倍アップ
④ 「五行読み」スイスイ読むのが快感になる
⑤ 「ブロック読み」「一ページ読み」行ではなく、ブロックで読む
⑥ 「二ページ読み」ブロックで読む面積を増やしていく
⑦ 「絵画読み」ページをまとめて、いっきに読めるようになった上級者向き
⑧ 「二ページ絵画読み」単行本一冊当たり、7~8分で読めるようになる
エネルギーをたくさん使うので、速読が終わったら体重が3キロ位減る。

・これぞ究極「わらし仙人流50回読み」
 先ず自分で読んでみたい本を一冊用意する。先ず一回読む。それから二回目を読む。次に三回目を読む。更に四回目を読む。このようにして、連続で何回も読む。すると、最初は「左脳」が意味を理解しようとしていたが、何回も読んでいると、左脳は満足して休む。そこで、自然に「右脳」に引き継がれる。
 「右脳」は潜在意識とつながっているので、繰り返し読むたびに、時間は短くなっていく。次第に「集中力」と「完全記憶力」がついてくる。「呼吸法」も自然にわかってくる。
 同じ本を50回位読んでいる内に、本人が知らない内に、速読ができるようになっている。「一行読み」から「三行・五行読み」「一ページ・二ページ読み」もできるようになる。
 ただ、同じ本を50回読むのは、かなり苦痛である。途中で何度も止めようと考えてしまうこともある。たしかに時間はかかるが、一度身につくと、一生使える。
 50回読みはインドの修行僧になったつもりでおこなうとよい。

・すきま時間を使う
 「速読術」をするときに考えるのは「自分はすきま時間を使って速読をするぞ!」という自分の強い意志である。そのうちに意識せずに速読ができるようになる。すきま時間に、気がついたら本を速読で読んでいるようになれば、しめたものである。

・ぐんぐんスピードアップするコツ
 不思議なもので、速読の勉強をまったくしてしなくても、「明日までにこの本を読まなければ落第する」という理由があれば、読み切れるものである。このように速読は「心の強さ」が重要である。普通の人でも、この本を二時間で読み切ろうと、強く決心して読めばできる。あらかじめ、制限時間を決めて読み始めると、決めた時間ちょうどに読み終わる。自分の今のスピードを知ることが大切である。時計を見ながら「現在の自分の最高スピードを計る!」気持ちで読む。

・一瞬でページを読むための視野拡張術
 著者は、本を開いたら、両目で二ページを見る。目は本の中心に持っていき、右目は右ページを、左目は左ページを見る。
 少林寺拳法で構えたときに顔を前に向けたまま、180°の敵を見る練習と同じである。
 車に乗っているときに、横断歩道で顔を正面に向けたまま、左右の車が見られたら合格である。

・意味は考えない、眺めるだけ!
 本を両手で持ち、右手は添えるだけで、左手でページをパラパラとめくる。この本をめくるスピードが速読のスピードになる。最初は意味など考えないでページをパラパラめくるだけである。これを何度もやる。上手になれば、5回でOK。最初は50回位、本のページをパラパラめくって眺める。「読む」のではなく「眺める」である。
 「左脳人間」から「右脳人間」に変わるためには、意味を考えずに読む練習が重要である。本をパラパラめくり、ただ眺めている内に、突然意味がわかるようになる。

・究極「3D読み」
 速読の練習は、「3D写真」を見る練習から始める。自在に3D写真が見れるようになったら、その感覚で本を開いて文字を見る。
 コツは、焦点を本の向こう10センチに合わせたまま、文字を眺める!
 この状態では左脳が働いていないで、右脳のみである。
 本を見る時は、文字全体を一つの絵のように見る。そして、ページの白地を見つめる。
 すると、文字の塊(絵)が、その白地から突然浮かび上がる。3Dの絵が立体に見えたのと同じことが起こる。その時に、視線を右端から左にサラリと移動してみると、流れるように読める。

・究極「繰り返し読み」
 速読は、何度も繰り返す!ということである。
 左脳を閉じて、速読を繰り返す。右脳(左脳を使わない)を使うと、右脳は直接、潜在意識につながっているから、文字情報が、直に潜在意識に入る。だから、膨大な情報も処理できる。そして眠っている内に、脳の中で整理されて、左脳に渡されて記憶されるのである。
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白取春彦 超訳ニーチェの言葉

2010-11-09 21:47:05 | 読書記録
今日たまたま書店の特設コーナーを通りかかった時に、ドラッカー関連の書籍の横にニーチェ関連の書籍が積んであった。
元々哲学にはあまり興味がないので、今まで全くニーチェの本は開いたこともなかった。
しかし、今日は何故かとても気になり初めてニーチェの本を手に取ってみた。
パラパラとめくったところ、何と「ニーチェってこんな感じなのか!!」とびっくりした。
哲学者というとすごく難しいイメージを持っていたが、全然違うじゃないか。
「19世紀の中谷彰宏」いや逆か、中谷彰宏が「21世紀のニーチェ」か、というくらいニーチェの言葉は中谷彰宏風のすごくわかりやすい内容だったのである。
現在の人間が読んでも何も古臭くなく、中谷彰宏の本を読む感覚なのである。
思わずレジへ行って買ってしまったのは言うまでもない。
そのまま、近くの喫茶店に入り、30分で読んでしまった。
特にⅧ愛についての章は、今の自分に一番響いた。
120~130年前にこんなことを考えていたニーチェの言葉を今読んで感動するのは、やはり読書冥利に尽きると思った。
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嶋津良智 怒らない技術

2010-09-27 00:50:54 | 読書記録
何か最近仕事でイライラして、つい家族に八つ当たりしてしまったりして、よくない傾向を自分で感じていたところ、ちょうど書店でこの本を見付けたので、早速買って読んだ(笑)
結局、同じことでも自分がどう受け取るかだけの問題であることがわかった。当たり前のことだけど、なかなか気付かないので、目からウロコが落ちた感じだ。

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・「心」を変えれば、人生は変わる!
 「心を変える」というのは「出来事や物事の受け取り方を変える」「考え方を変える」という意味である。
 「心」や「感情」をコントロールできれば、人生はコントロールできる。
 「心」を変えれば、過去も変わる!「受け取り方」「考え方」を変えれば、過去でも変えられる。正確に言えば、「受け取り方」「考え方」を変えれば、「悪い出来事」も「良い出来事」に変わるということである。

・まずは、「怒らない」ことから始める
 「怒らない」という習慣を身につければ「心」や「感情」のコントロールができるようになる。

・もっともシンプルな成功法則
 人生には「三つのルール」がある。
① 命と時間を大切にする
② 人生は思い通りにいかない
③ 苦悩と喜びはパッケージ
怒りやイライラに時間を費やすのは、はっきり言って人生のムダである。
成果が変わらないなら、自分の感情も省エネ思考になった方がいい。

・結果よりもプロセスが大切
 人は結果から学ぶことはない。人はプロセスからのみ学ぶ生き物である。

・ネクスト・チャンス
 本田宗一郎「成功とは、99%の失敗に支えられた1%である」
 ボビー・バレンタイン監督「ネクスト・チャンス」→「失敗してもいい。次のチャンスに頑張ればいい。」

・目の前の出来事には何の意味もない
 怒るか怒らないかを決めるのは自分自身である。
 目の前の出来事には何も意味がないが、その出来事に対して、意味をつけているのは自分自身である。

・人の心を左右するのは、出来事ではなく受け取り方
 人間はすべてのことを自分で選んで行動している。毎日、何百何千という意思決定を繰り返しながら生きている。その意思決定の質が、人生の質を変える。
 人の心を左右するのは、出来事ではなく受け取り方である。逆に言えば、どういった感情を持つかは本人の意思によって変えられるはずである。

・同じ出来事でも、どう考えたかで結果は変わる
 出来事が結果を変えることはない。出来事をどう捉えたか、考えたかによって成果が変わる。

・自分の感情が怒りを生む

・子育てのイライラも
 子供が寝ないという状態は同じなのに、自分の気持ちによって、受け取り方が変わり態度も違ってしまう。人間は、ちょっとしたことで気持ちが変わる。そして、それによって同じことでも受け取り方が変わり、相手への対応も変わる。もし自分の感情をいつも穏やかに保つことができれば、言葉や物事を悪く受け取ることが減り、相手への態度も穏やかになる。

・「価値観の違い」を受け入れる
 「腹が立つ」、「かっとする」、「むかつく」といった心の奥底からフツフツと沸き起こるイライラは、価値観の違いから生まれる。
 自分の価値観に合わないからイライラしているだけである。自分のやり方に合わないからイライラしているだけである。
 その人はそれでいい、それで普通だと思ってやっているのだから、自分がイライラしているのは、相手の問題ではなく、自分の問題である。自分勝手にイライラしているのである。だから、自分が受け止め方を変えるのである。

 本来議論の目的は、Aという意見とBという意見を持ち寄り、Cという着地点を見出すことである。
 自分の意見と違うから相手の意見が間違っているということではなく、それはその人の考え方である。自分の考えを主張するのはいいことであるが、相手の意見をまっこうから否定する権利はないし、否定してはいけない。
 自分が正しいと思い込んでしまうと、すべての非は相手にあることになる。他人のせいにし続ける限り、少しのことですぐにイライラすることになる。

 このような場合、客観的に自分を見つめ直す必要がある。自分が思う考えを、常に正しいと思わずに「本当に正しいのか」と疑ってみる。考え直して正しいと思えることなら、それはそれでいい。

 例えば、怒りの感情にかられたときも、その気持ちをすべて正しいと思わず、本当に正しいのかと自分を疑う気持ちを持った方がいい。

・情報に感情をコントロールされないようにする
 情報は仲介者によって曲げられるものである。伝言ゲームのように、間に何人か介在することで、内容が変化してしまう。
 同化と言って、伝達者のイメージによって、情報が勝手にすり替えられてしまうこともある。また、独自に形成されたネットワークの中で、同じ情報を二度聞くと、半信半疑であった情報を「みんなが知っているから」と確信してしまうことがある。
 だから、情報に一喜一憂するのはやめた方がいい。なぜなら、自分で見聞きした事実でない限り、人から伝え聞いた情報は間違いかもしれない。単なる噂を真に受けて、怒ったり、イライラするのは本当に時間のムダである。

・怒りは脳の老化現象
 不平や不満ばかり漏らしている人や、ストレスや悩み事を抱えている人などは、実際の年齢より老けて見えるものである。逆に健康で、いつも笑っている人や、物事に興味を持っている、あるいは趣味を持っている人はイキイキとして若々しく見える。

・人生の成果は考え方、心構えによって変わる
 この世にあるものはすべて、人のモノの見方、考え方、心構えから派生した現象である。この世に存在しているすべてのものは人の心がつくり出した成果物である。目の前にあるものすべてがそうである。

・何のために生きているのか?
 どんなささいな仕事でも怠らず、今の仕事がどれだけの人に影響しているかをイメージして仕事に臨むだけでも、仕事の成果は変わる。
 これは人生にも言えることである。どう生きるか。その考え方によって、実りある人生になるか、そうでないかが変わってくる。

・過去は変えられない。未来は変えられる。
 今の自分があるのは過去にまいた種の結果である。
 今、自分が直面している「怒り」も同じである。自分が過去に何をしてきたかによって、怒るような事態が目の前に現れているのである。もっと正確に言えば、過去から育んできた自分の価値観によって、目の前の事実を不快と捉えているのである。
 どんなにイヤな過去であろうが、どんな素晴らしい過去であろうが、過去は過去である。
 変えることはできない。変えられるものは「未来」と「自分」である。

・松井秀喜の言葉
 腹が立ったり、不満が出てきたりするのは、仕方がない。思ってしまうのだから、自分にも止められない。でも、口に出すか出さないかは、自分で決められる。

 人生には自分の力で変えられるものと、変えられないものがある。これを見定めることが、時間を有効に使い、成功するコツである。
 自分自身の頑張り方や考え方をちょっと変えること。まず、変えられることにエネルギーを集中させる。そして、変えられないものは、それをどう受け入れていくかを考える。
 「晴れたら喜ぼう。雨が降っても喜ぼう。何があっても喜ぼう。それが繁栄につながる」
 天気に限らず自分に不都合なことが起きたら、そのことに不満を持つ前に、全体的、グローバル的な視点に立って物事を考える習慣を身につけること。
 物事を一つの視点から見るのでなく、別の視点から見ると、別のものが見えてくる。

・他人は変えられない
 過去と同じように、他人もコントロールすることはできない。
 親だからといって子供もコントロールすることはできない。
 愛という言葉をはき違い、親であるという権限を使って、自分の言うこと聞かない子供に強制するのは、子供の人格を無視した単なる親のわがままである。

・感情は行動に大きな影響をおよぼす
 感情と行動は自動車の両輪である。
 例えば、スキップしながら怒るのは難しい

・怒りは無謀をもって始まり後悔をもって終わる
 カチンときたときに怒りの感情を露わにすることは、怒る方にとっても、マイナスに作用するケースが多い。感情は後先考えずにやってくる。腹を立ててつい大声を出したものの、結果として後悔することが多い。

・「怒らない」と決めてしまう

・「落ち込まない」と決めてしまう
 同じ出来事を体験しても、落ち込む人と落ち込まない人がいる。「落ち込む」「落ち込まない」という選択肢があり、自分が「落ち込む」を選んだ人が落ち込み、「落ち込まない」を選んだ人は落ち込まない。
 人間は立ち直れないような衝撃を受け、一時期はひどく落ち込んでも、やがては元気になる。愛する両親との死別、子供の不慮の死、終生の愛を誓い合った恋人との別れ、命を賭けた事業の失敗など、大きな衝撃を受けたときに人は落ち込む。毎日毎日泣き続け、食事ものどを通らない。気力も体力も失われ、まるで「ぬけがら」のような日々が続く。
 しかし、人間は頑張って一生懸命生きてさえいれば、必ずそれを克服する。「忘れる」ということは、神様が人間に与えてくれた贈り物である。時の力によって、心の傷は癒され、やがて元気になれる。回復するまでにどれだけの時間が必要か。そこが個人によって大きく差が出るところである。その時間は少ない方がいい。人生という限られた時間を、落ち込んでいる時間に費やすとしたら、とてももったいない。

・他人のせいにするのはやめる
 責任を他人に求めるのは簡単である。そうしたくなる気持ちもわかる。しかし他人に責任を求めても、問題は解決しない。
 自己責任という意識を徹底すると、当事者意識が芽生えてくる。
 どんな問題でも、突き詰めれば自分の責任であるから、知らん顔をするわけにはいかなくなる。
 世の中で起こっている出来事が喜ばしいことなのか、イヤなことなのかはすべて自分が決めている。自分を支配しているのは、出来事そのものではなく、その受け止め方である。もともとの出来事には何の意味もなく、出来事に意味をつけているのは自分自身である。
 人は毎日、何百何千という意思決定を繰り返しながら生きている。その中で、自分が意思決定した結果が、自分に降りかかってきているから、人生すべて自分の責任である。

・「イライラ」を感じなくなる習慣
 怒ってしまうときは、精神的に余裕がないときが多い。
① 迷ったら、決断しない
迷ったことは決断しない。無理に決断しなくても、本当に大切なことであれば、いずれ「よし」と決断できるときがくる。だから、迷っているときは、不安、問題など、踏み切れない理由が何かあるわけである。
② 自分の欠点を利用する
③ 常に最悪の事態を考えておく
④ 何よりも準備に重きを。「出かける前チェックリスト」をつくる
計画を立てるという作業には、まず「やらなければならないことをあげる」、そして「それを整理し、順序よく並べる」という二つのフェーズがある。
「持ち物マトリックス表」を作る。横列に行き先を縦列に持ち物を記入する。
⑤ 自信がなければ仕事も生活も分相応に
⑥ 目標はできる限り低く設定する
              部屋の片付けでも、壊れているものを修理に出すでもかまわない。自分の身近にある           る、少し面倒くさいと感じる問題を毎日少しずつ解決する。小さな雑用を毎日積極的           的に片付けていると、その程度のことなら面倒くさいと感じなくなってくる。同時に           イライラも抑えやすくなる。
いきなり大きな習慣を身につけようと思わず、小さな習慣を身につけることから始めることが大切である。
著者の知り合いに「靴をそろえる」「上着はハンガーにかける」「新聞を読む」の三つの目標を設定した人がいる。
目標達成ラインをちょっと頑張ればクリアできるものにすることで、常に達成感を味わえるようになる。やがて、それは習慣になり、好循環を生み、ちょっと高い目標が現れても、「頑張ればクリアできる」と思える。
⑦ 一人勝ちできる場所を見つける
⑧ 身の周りをきれいにしておく
⑨ 理想主義や完璧主義はやめる
⑩ 自分の問題か、相手の問題かをはっきりさせる
問題には4種類ある。
1. 自分も相手も問題だと思っている
2. 自分は問題だと思っているが、相手は問題だと思っていない
3. 相手は問題だと思っているが、自分は問題だと思っていない
4. 自分も相手も問題だと思っていない
⑪ 秘密を持たない
⑫ 大事なことはどんどん忘れる
⑬ すぐに聞くことでモヤモヤを解消する
答えが見つかるまで一人で勉強する。悩みが解決するまでひたすら苦しむ。心がけは立派であるが、そうした方法は、時間ばかりかかって効果的とはいえない。
だから、誰かに聞けばいい。答えを知っている人に聞けばいい。
⑭ イライラする環境に身を置かない
⑮ イライラするものから目を背ける
⑯ 一方的に話さない
⑰ 三合(さんあい)主義で生きる
⑱ 自信があることにはわがままに生きる
「人生一回」
⑲ 自分の成長を自分で認める
⑳ ささいなことで自分を褒める
21 自分が気持ちよくなる過ごし方を知っておく
22 朝の時間を大切にする
  著者は気持ちよく起きるための工夫として、目覚まし時計の音にこだわっている。
23 身近な人にいいところを50あげてもらう
24 気持ちを伝え合う
   本当に相手のことを思っている場合は、あえて無責任に愛情をこめて語る必要性が
ある。「相手がこう思ってしまうんじゃないか」と心配しなくても、相手を思う気持
ちがあれば伝わるものである。
25 「疲れた」「時間がない」「忙しい」は禁句

・今すぐ怒り・イライラが消える11の特効薬
① 神様が自分を試しているに違いない
② これはちょうどいい
③ むかつく相手との出会いに感謝
相手にむかついたり、いらついたり、そうした怒りを覚えたときは、その人が自分によくしてくれたことを思い出したり、何よりも出会いという奇跡に感謝すること。
④ 価値観メガネを変えてみる
人がイライラする原因の多くは、自分の価値観メガネを通して見るからである。価値観メガネはどんどんかけ直した方がいい。価値観メガネは多ければ多いほどよい。
⑤ その場から逃げる
心の中には、すごくイヤな自分が住んでいて、たまに顔をのぞかせる。人間は感情の動物なので、日頃感情をコントロールするトレーニングをしていても、気に障ることを言われたり、やられたりすると、本能的にイヤな部分が出てしまいそうになる。そういうイヤな自分が表に出そうになったら、その場からいったん逃げることである。
体と感情は一つのセットになっているので、体を動かすことで、感情を変えることができる。じっと座っているときに、こころの奥底から首を持ち上げてきたイヤな自分を、体を動かすことで、再び鎮めることができる。
少し落ち着いたら別の価値観メガネをかけて、イヤな自分を完全に自分の奥底に封印し、平常の自分として話せるようになって、もとの場所に戻る。
⑥ 第一感情を大切に
⑦ 不愉快はこまめに吐き出す
⑧ すぐに謝る
⑨ 「まあいっか」の精神も大切
⑩ 事態は変わる。だからちょっと我慢
⑪ それでも怒りが収まらないときは寝る
イライラが収まらないときは、多少は酒を飲んでもいいのでとにかく寝ることが大事である。
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山本ケイイチ 仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか

2010-09-23 17:25:10 | 読書記録
・筋トレはメンタルに効く
 いま現場でバリバリ働いている第一線のビジネスパーソンには、体を鍛えている人が非常に多い。彼らは忙しい中でもきちんと時間をとって、定期的に体を動かしている。
 トレーニングをすることによって、精神的にタフになる、思考がポジティブになる、直感力が高まる、クリエイティビティが磨かれるなど、メンタル面でのメリットもはかりしれない。

・自分本来の輪郭を保つ
 「銭湯や温泉に行けば、偉い人もそうでない人も、みんな同じ。裸のつきあいができる。」それと同じで、ジムに行ったら金持ちだろうと貧乏だろうと、いまの自分のありのままの肉体をさらすしかない。「オレは金を持っているぞ」と言っても、「懸垂ひとつ、できないのか」と言われればそれまでである。人は体を鍛えている人を無条件で尊敬する。
 体力がある人、体を鍛えている人、肉体的に自分を律している人に対して、人は自然と尊敬や信頼を寄せる。そのような尊敬や信頼に支えられて抱く自信は本物である。
 言ってみれば、トレーニングとは、地位も肩書も抜きにした、素のままの自分を客観的に認識し、それを磨き上げる作業である。

・鍛えた肉体は金で買えない
 筋肉は、洋服や靴を買うように、お金を出せばその場で手に入るというわけにはいかない。また、一度手に入れても、ずっと自分のものになるわけではない。年齢とともに筋肉は衰えていくし、脂肪はつきやすくなる。維持するためには、それまで以上のトレーニングを続けていく必要がある。
 トレーニングは、短絡的なことばかりがもてはやされている現代において、数少ない、短絡的でないものである。本当にトレーニングの意味を理解したら、「すぐに成果が上がる」「すぐに儲かる」といったうさんくさい謳い文句に心惹かれたり、お金ですべて解決できるような思想に惑わされそうになったりしても、「いや、そうじゃないな」と気づくことができる。

・2、3カ月続けば気持ちが変わる
 俗な目的で始める人の多くは、トレーニングを続けることができない。1カ月もしないうちに、どんどん消えて淘汰されていく。だが、中には2カ月、3カ月と続けられる人たちもいる。そういう人たちは、まず気持ちが徐々に変わってくる。
 3カ月くらいでは筋肉はたいしてつかないが、顔やお腹は多少引き締まってくるから、体の変化が見た目で分かるようになる。それによって周囲からの評価が変わる。
 自分から触れ回らなくても、仕事仲間に「トレーニングしているんだな」と伝わる。「お腹が凹んできたじゃないですか」「最近いきいきしてますね」などと言われるようになる。地位と肩書とも関係のない無条件の尊敬は、人間の健全な自尊感情を高めてくれる。

・メンタルタフネスが向上する
 正直、トレーニングは苦しい。しかし、それへの耐性ができることで、仕事や日常生活のトラブルやアクシデントに対しても「自分はあの辛さに耐えられるんだから大丈夫」と思えるようになる。

・歯磨きするように体を鍛える
 トレーニングも、歯磨きのように習慣化することによって、続けられるようになる。最初の動機は「もてたい」「はやっているから」「健康診断が近い」など、どんなことでもいい。習慣になると自信がつく。
 自分で決めた行動を習慣化すると、メンタルタフネスは確実に向上する。
 芸術家がすごい作品を作れるのは、もちろん才能の賜物である。しかし、才能だけでは作品は生まれない。人が遊んだりテレビを見たりしている間も、ずっと作品に向き合う。その粘り強さあってのものなのである。

・トレーニング習慣は成功者の条件
 アメリカのエグゼクティブの間では、肥満は問題外、単に痩せているだけでなく、トレーニングによって体を鍛えるのがもはや常識になっている。太っているのは自分自身をコントロールできない証拠で、そんな人にリーダーとして他人を率いていけるわけがないとみなされる。逆に鍛え上げた体は、その人が精神的にタフで、自制心を備えていることの証になるのである。

・半年続けば半永久的に続けられる
 トレーニングにチャレンジして、2、3カ月続けることができれば、自分や周囲に変化が表れる。2、3カ月続けば、半年まであと少しである。半年続けば、ほとんど半永久的に続けられる。
 半年続けることができれば、トレーニングはその人にとって、間違いなく習慣になる。人はもともと安定したい生き物だから、半年続けたことがあると、その人のライフスタイルの一部になる。

・「画期的で斬新な方法」などそうそうない
 同じことをシンプルに続けていけば、そのトレーニング法に効果があったのかなかったのかの検証がしやすい。逆に、やたらにいくつものトレーニング法を試すと、一つひとつの方法の効果が検証できない。

・筋肉を成長させる3条件
 第1の条件は「機械的破壊」である。簡単に言えば筋肉を壊すこと。
 筋肉繊維は傷つき、破壊されることによって再生が始まる。そして破壊の度合いが適度に大きいと、破壊前の状態に戻る以上に再生が進んで、「筋肉が太くなる」現象として表れる。これがいわゆる「超回復」と呼ばれる現象である。
 トレーニング翌日の筋肉痛は、まさに筋肉が破壊された証拠である。逆に言えば、痛みが残らないようなトレーニングでは、筋肉の成長を最大限に促すことはできない。
 第2の条件は「成長ホルモンの分泌」である。
 成長ホルモンの分泌を促す体内環境は、ある程度人為的につくりだすことが可能である。
 方法としては、筋肉を短時間のうちに疲労させ、酸素の供給を減らし、代謝産物である乳酸を多量に分泌させる。具体的にはインターバルの短いセットを組んだり、加圧トレーニングなどを行うとよい。
 また、トレーニング後や睡眠時は、成長ホルモンの分泌レベルが高くなるので、そのタイミングでアミノ酸やプロテインパウダーを摂取することも効果的である。
 第3の条件は「適切な負荷」である。負荷とは、重さ・回数・休憩時間・動作の難易度などのレベルを指す。筋肉によい変化を起こすためには、トレーニングをする毎に、少しずつ負荷を大きくしていくことが必要である。
 同じ内容のトレーニングメニューを淡々とこなすのでも、やらないのに比べれば、はるかにメリットが大きい。しかし、筋肉を成長させるには、やはり継続的に負荷を大きくしていく必要がある。

・原則をマスターすれば成果が上がる → 5つの原則

・結果を意識して行動する-意識性

・バランスをとりながら鍛える-全面性
 筋トレばかりやっていたら、筋肉が硬くなってしまい故障しやすくなる。だから、ストレッチなどの運動も必要である。

・常に新しい刺激を与える-漸進性
 漸進とは少しずつ進むという意味である。「過負荷」の原則ともいう。
 トレーニングを続けるにあたっては、運動メニューを少しずつ変化させ、負荷を大きくしていく必要がある。同じ運動を続けていくと体が負荷に慣れ、楽にこなせるようになってしまい、トレーニング効果が頭打ちになってしまう。
 勉強や仕事においても、人は少し背伸びしたとき、少し無理を感じるときに、最も成長すると言われている。少しずつでいいから、常に新しい刺激を与えていかなければならないのは、肉体も同じである。

・個性に合った方法を考える-個別性
 体は一人ひとり違うから、同じトレーニングをしても効果が異なる。「このトレーニング法だったら誰でもOK」というような方法は絶対に存在しない。効果を上げるには、個人の個性に合わせたトレーニングをするのが鉄則である。

・やらなければ結果は出ない-SAIDの原則
 「SAID」とは「Specific Adaptation to Imposed Demand(人体は与えられた負荷に見合った適応現象を起こす)」という意味である。「特異性の原則」とも言われている。
 ようするに、やればやっただけの結果が出るし、やらなければ結果は出ない。
 逆に言えば、「こうありたい」という目標があったら、そういう変化が起こるような負荷をかけてやればいいということである。

・変化が定着するまで続ける-継続性
 たとえ1カ所の筋肉を鍛えるだけでも、だいたい6週間くらいは同じ方法を続けてやらなければ結果は見えてこない。

・筋トレすると体が重くなる?
 筋肉をつけるとは、その分、体が重くなることである。減量目的で筋トレをする場合は、そのことをきちんと認識する必要がある。

・筋肉をつけると痩せやすくなる?
 基礎代謝量とは、生体の生命維持のために最小限必要な代謝量のことで、要は1日寝ていて全く体を動かさなくても消費されるエネルギーのことである。日本人成人男子の場合平均で1日1400キロカロリーくらいである。
 筋肉が1キロ増えると、だいたい1時間あたり15キロカロリー基礎代謝量がアップする。すなわち1日の消費カロリーが360キロカロリー増えるということである。1カ月に換算すれば、1万キロカロリー以上。脂肪1キロを燃焼するのに必要なエネルギーは約7000キロカロリーであるから、1カ月で1キロ以上の減量ができそうに思える。しかし、これはあくまで理論上の話である。そもそも筋肉をつけるのには長い時間がかかる。筋肉1キロを純粋に増やそうと思ったら、約1年間が必要だと言われている。
 普通の人が、筋肉をつけて基礎代謝を上げることで痩せようとするのは、はっきり言って非現実的である。よく雑誌の特集にある「2週間で筋肉をつけて痩せよう」というような幻想は、もう捨てるべきである。

・有酸素運動をすれば痩せられる?
 どんなにわずかな運動であっても、人が体を動かすとカロリーを消費する。
 主なエネルギー源になるのは、体内にあるグリコーゲン、アミノ酸、脂肪酸である。
 脂肪酸はエネルギーに変換されるまでに時間がかかるから、短距離走や重量挙げのような短時間に瞬発的なエネルギーを必要とする無酸素運動の時には使えない。無酸素運動の時には、主にグリコーゲンやアミノ酸が使われる。筋肉をつけることを目的にした筋トレも無酸素運動だから、残念ながら筋トレで直接的に脂肪酸が使われることはない。すなわち、脂肪はほとんど減らない。
 時間でいうと20分以上、ある程度持続的な運動をする時は、脂肪酸がエネルギー源として使われるようになる。その際、エネルギーを生み出すのに酸素が必要なので、このような運動は有酸素運動を呼ばれる。
 体重を減らすという点だけから見れば、有酸素運動には投資した時間ほどの見返りはない。

・有酸素運動をするとシワが増える?
 有酸素運動にはデメリットもある。激しい運動によって体内に発生した活性酸素は、老化の速度を加速させると言われている。

・筋肉はなぜ暴走するのか?
 「筋肉は暴走する」というのは、体を鍛えることにはある種の中毒性があることを意味する。
 筋肉をつけるには時間がかかるが、努力の結果はそのまま素直に出る。だからいったん筋肉がつきだすと、トレーニングがどんどんおもしろくなってくる。更に漸進性の原則から、常に負荷を重くしていかないと筋肉は成長しないので、トレーニングは益々ハードになり、エスカレートする。
 筋トレしかしなかったら、柔軟性はどんどん失われるので、筋力は強いのに、すぐに肉離れするようになってしまう。
 暴走に歯止めをかけるものは、やはり客観的な意見である。依存状態に陥ると、必ず周りの人は「そんなにトレーニングして何が楽しいの?」と尋ねるから、その時には我に返ることである。
 どんな運動にもメリット、デメリットがある。「運動のための運動」になって、運動が自己目的化してしまうと、往々にしてデメリットの方が大きくなってしまう。

・筋肉は何歳まで鍛えられるのか?
 高齢になってもトレーニングをして刺激を与えれば、筋量は維持され、場合によっては肥大する。既に筋の委縮が深刻な状態まで進んでしまっても、適切なトレーニングを行うことによって、回復させることも可能である。
 年をとっても運動ができるのは、昔からやっている部分が大きい。

・中学生が筋トレをしても効果がない?
 中学生後半くらいになると、男性ホルモンの分泌が盛んになって、顔つきや体つきが「男らしい」感じになってくる。この時期が筋トレを始めるのに最適な時期である。
 高校生くらいでトレーニングを始めると、本当に劇的に変わる。何を食べても脂肪はつかないし、何を食べても筋肉がつく。また、この時期にきちんと筋肉を鍛えておくと、その後、運動をする機会がなく、40歳になってトレーニングを再開したという場合でも、全くやっていなかった人に比べると効果が出るのが早い。
 トレーニングをしていた経験がある人の方が、そうでない人に比べてトレーニングに対しての反応性が高いと言われている。

・トレーニング効果と生活リズムの密接な関係
 トレーニングによって筋肉は一時的に破壊される。それが破壊された分を上回って回復することで、筋肉がついてくる。破壊された筋細胞がうまく回復するかどうかを大きく左右するのが、睡眠と栄養である。
 だから、筋肉を鍛えるためには、適切なトレーニングプログラムを組むだけではだめで、睡眠と栄養も計画的に取り入れないと効果が得られない。

・時間帯によって効果が異なる
 1日24時間の中で、いつトレーニングするのが最も効果的なのか?
 寝る直前がベストである。仮に12時に寝るとすれば、11時頃から始める。
 また、トレーニングする時間は、毎回同じ方がいい。

・痩せたかったら朝食前に運動する
 もともと朝は、血糖値が低く、エネルギー源として血液中の遊離脂肪酸が消費されやすい。この状態で、更にまた脂肪酸を消費する有酸素運動をすると、体はエネルギー源として蓄えられた体脂肪を積極的に使い始める。これにより体脂肪率が減少する。
 朝、軽くアミノ酸と水を飲んでジョギングするのがいい。

・筋トレ前には必ず炭水化物を
 筋肉をつくる目的でトレーニングする場合、トレーニング前にはごはんやパンなどの炭水化物を食べて、エネルギー源を補給しておくことである。空腹でトレーニングをすると集中力が低下し、場合によっては筋肉の分解がかえって早まってしまう。
 トレーニング前にアミノ酸を摂るとよいと言われるが、それだけでは筋肉の分解を抑えられない。
 理想的にはトレーニングの1時間前まで、遅くとも30分くらい前までに、平均的な体格の男性なら、おにぎり1個くらいは食べた方がいい。
 そして、トレーニング時間を通して、500ml以上は水分を摂るべきである。できればプロテインも摂った方がいい。
 トレーニング後には、やはりアミノ酸を摂る必要がある。これは総合アミノ酸がいい。
 また、筋トレをしている人は、通常よりも多くのたんぱく質が必要であり、それに伴ってビタミンやミネラルなども多めに摂らなければならない。

・有酸素運動の前後は「食べない」が基本
 有酸素運動の場合、脂肪酸が血液中に少ない時をねらって行うと効果的で、始める前には食べない方がいい。
 トレーニング前にアミノ酸と水分だけは摂っておくべきである。アミノ酸は脂肪になりにくいため、多少多めに摂ってもそれほど太らず、筋肉の分解を最小限に抑えることができる。
 また、運動を終えた後は、すぐには食べず、ストレッチングなどをしながら、食事までに最低30分くらいは空けた方がいい。
 運動直後はエネルギーが枯渇した状態なので、そこで食事をすると、必要以上に吸収が高まってしまう。

・痩せたかったら4時間おきに食べる
 一回に食べる量を少なくすると、多量に食べる場合に比べてインスリンの分泌量が減る。
 インスリンは、脂肪を体内に蓄える働きに関与する物質である。インスリンの分泌を抑えると、糖質の吸収が穏やかになり、脂肪として蓄積されにくい。だから、全体では同じ量でも、回数を分けて食べる方が太りにくい。

・しっかり寝ないと筋肉はつかない
 トレーニングによって傷ついた筋肉は、本来ならば睡眠中に修復されるべきところ、それが十分にできないのであれば、翌日はすっかり疲労困憊してしまう。
 仕事がハードで睡眠時間があまりとれそうにない場合であれば、トレーニングはソフトにやるべきである。とれる睡眠時間に応じて、その中で回復できるくらいのトレーニングをする方がいい。

・睡眠にはゴールデンタイムがある
 睡眠は時間量だけでなく時間帯も重要である。
 一般的に日本人は、夜11時~12時と深夜2時~3時に成長ホルモンが最も多く分泌されると言われている。成長ホルモンは、傷ついた筋肉を修復し、疲労を回復させるのに使われる。
 寝る前3時間以内の炭水化物の摂取は成長ホルモンの分泌を妨げると言われているので注意が必要である。

・スタイリッシュで機能的なウェアとは?
 トレーニング界で大流行しているのは「アンダーアーマー」というメーカーのウェアである。体の動きを全く邪魔しない。裸でいるのと同じような感覚で、一瞬、着ているのを忘れるくらいである。
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