定年オヤジの備忘録

趣味や興味あることを適当に備忘録として残すブログ

定年になったので、ブログタイトルも変更しました。

登内和夫 出会い系スピード英語学習法

2010-07-18 18:09:50 | 勉強法
・英語学習の四大原則
① 飽きずに水を入れ続ける
水を入れるという作業で最も大切なのは、途中でそれに飽きて放り出すことなく、継続して水を入れ続けることである。今までたくさんの英語学習本を買い、いろいろな通信教育を受け、英会話学校に通ったにもかかわらず結果が出なかったという人は、継続する力に欠けていたということである。

② スピードをもって、大量の水を入れる
ある程度のスピードをもって、どんどん水を入れていかなければ、なかなか成果を確認できないうちにやる気をなくしてしまったり、せっかく入れた水も腐ってしまう。

③ 水を入れることに集中する
集中力を欠くことなく、きちんと水を入れ続けられるかということが重要なポイントである。

④ 自分が望む質の水を入れる
どのような水を入れればいいのかをきちんと見極めて学習に臨むことも重要な課題である。

⑤ 丈夫なコップにする
コップの強度を増す。すなわち記憶をより確かなものにする方法を身につけていかなければならない。

⑥ まとめ
コップに水を入れて、いつその水がコップからあふれ出てくるのかは、誰にもわからない。大事なのは、いつあふれてくるか分からないけれど、なるべく大量に、そして飽きずに水を入れ続けることで、少しでも早く、そして確実に水があふれてくるようにすることである。
・学習の目的を明確にする
・継続的に学習する
・スピードをもって学習する
・学習するときは集中して行う

・第1原則:質より量
 量をこなすこと。1つの英文記事を完全に理解するのに1時間かけるなら、大雑把でいいので1時間で5つの記事を読む方がよい。
 分からなくてもいいから量をこなす。きちんと習得していなくても次に進む姿勢が大事である。

・第2原則:「出会い系」学習法
 ここでいう「出会い系」とは、覚えるべき事柄を複数の別の場所で目にするということである。そうすることでそれらを記憶の中にしっかり定着させていく。
 例えば、会話表現を覚えたいとする。普通は1冊会話集を買ってきて、それを徹底的にやるというやり方をするが、それを4~5冊の会話集を買って、バリバリ食い散らすがごとくどんどんやっていく。大事な表現は必ず複数の場所に出てくる。そして複数の場所で目にしたものは、記憶が格段としっかりしたものになる。
とにかく、量をこなす。その際同じものを繰り返してやるのでなく、次々新しいものに取りかかる。

・第3原則:意識の集中
 その時点で取り組んでいるものを、常に自分の目につく所に置いておく。著者の場合は、まず本を買ってくると机の下に積み上げる。そして、手を付け始めたものは机の上の左側に積んでおく。そしてやり終わると自分の真正面に立てておく。こうして、自分が今後やるべきもの、現在取り組んでいるもの、やり終わったものを常に意識できるようにしておく。

・第4原則:動機付け、必然性、実用性
 自分にとって本当に英語が必要なのか、そしてどれくらい必要としているのかを、一度しっかりと見つめてみるということである。
 動機付けがどれほど強いものかで、学習が継続できるかどうかが決まる。
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勝間和代 無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法

2010-07-18 18:09:45 | 勉強法
・年収が1500万円になるくらいまでは、年収と幸福感の間には正の相関関係があるといわれている。つまり、年収が上がるほど幸福度が上がる「幸福の経済学」と呼ばれる。

・基礎スキルアップのための勉強と教養のための勉強は違う
 勉強は今行っている仕事につながらなければ、他人の目には、雑学にしか見えない。

・すべての勉強に共通する5つのコツ
① 基礎を最初に徹底的に学ぶ
② 先達から、勉強の仕方をしっかり聞く
③ 学ぶ対象の基本思想を理解する
④ 学んだことを自分のことばでアウトプットしてみる
⑤ 勉強をわくわく楽しむ
必要なのは、勉強へと自分を自然に追い込み、習慣化させる仕組みである。
 収入の5~10%を勉強法の勉強のために投資する。

・社会の動きについていくために勉強する
 世の中全体では、どこかで、必ず誰かが勉強しているから、社会はだんだん賢くなっていく。そうすると自分が勉強しないと、相対的に社会に置いていかれてしまう。

・なぜ勉強が続かないのか?
 勉強しないことのツケは確実に回ってくる。
 必然性に基づく続く仕組みをつくる。
① 会社からの強制を利用する
② 成果がまめに測れる報奨制度を用意する
社会人の勉強が続かないのは、学生時代のテストや通信簿、入学試験のようなわかりやすい報奨制度がないからである。
③ ある程度の投資をして、自分を追い込む
④ 勉強の成果をまめにアウトプットする

・まずは道具を揃える
 「書斎を持ち歩く」仕組みをつくる
 MP3(MD)プレーヤーで「耳」を活用する。
 →電車の中は、20分以上座ることができる時は、本の方がいいが、そうでない場合は、特に徒歩の時間が長い場合にはMP3プレーヤーがお薦め。
  ヘッドホンをけちらない。
 →道具で大事なのは、道具の値段の絶対額ではなく、道具を買ってから、どうやって使い倒すかである。たとえ2倍の金額を払ったとしても、使う時間が5倍以上になるなら、そちらの方が投資対効果が高くなる。

・勉強の基本的なコツを知る
① 基礎を最初に徹底的に学ぶ
半年間、基礎力をつけることに集中する。
短期間で結果を出す人たちに共通するのは、辛抱強く、半年間、基礎力をつけることに集中できるということである。

② 学んだことを自分のことばでアウトプットしてみる
インプットとアウトプットに、勉強時間を半分ずつ使う
資格試験のもっとも簡単な合格法の一つに、ひたすら過去問をやるという方法があるが、これのいいところは、ひたすら書いてアウトプットする点である。

・目でする勉強
 本は乱読でいい。量が勝負と、ひたすらインプットする。
 気が向いた時間に、気が向いた方法で、ひたすら、情報を目からインプットしていく。
 とにかく量が勝負と、インプットを繰り返していくと、それが一定量を超えた瞬間、ある日突然わかるようになる。
 問題意識を持って、質のよい情報を乱読する。究極には「とにかく乱読すること」。良い本との出会いは確率論なので、乱読すれば一定量は良い本が手に入る。

・耳でする勉強
 英語は、とにかく一日一時間、三カ月から半年間聞き続ける。
 聞いたものは潜在意識にどんどん溜まっていく。すると発音も知らず知らずにとてもよくなる。聞いたものしか話せないので、聞いたことのある英語は、ぱっと出てくるようになる。

・勉強法において差別化できるのは、道具とやり方である。人間、覚える能力とか意志の力には、そんな大差がない。そこを勘違いして、努力論に走るから、なかなか続かない。
 勉強もスポーツと一緒で、いい道具といいコーチを揃えた方が、独学で練習するよりは、普通は早く上達する。あとはどうやって、隙間時間に練習量を確保するかである。

・勉強は、はじめは目に見えないところに溜まっていくものなので、途中の段階では、溜まっている、溜まっているはずだ、とひたする信じるしかない。すぐには現れなくても、ある日突然、成果が出る。

・何を勉強すればいいのか?
① 明日から仕事に使えることを勉強する
② 英語は必須
③ 常に問題意識を持って仕事をしていれば、勉強のテーマは自然に出てくる
④ こんな本は必読
クレイトン・クリステンセンの三部作「イノベーションのジレンマ」「イノベーションへの解」「明日は誰のものか」
ロバート・キヨサキ「金持ち父さん、貧乏父さん」
スペンサー・ジョンソン「チーズはどこへ消えた?」
エリヤフ・ゴールドラット「ザ・ゴール」
スティーブン・R・コヴィー「7つの習慣」
ジェームス・アレン「原因と結果の法則」

・自分の仕事のリテラシーを高めるために勉強する
 一定分野の知識をある深さで取得していくと「ディープ・スマート」といわれる現象が起こる。これは、何か突発的なことや、日常的でないことが起こった場合にも、それまでの知識を活用して、比較的容易に新しいことができるようになるというものである。

・歴史とコミュニケーション手法のリテラシーは、万人共通

・TOEIC800点台を目標に
 世界市場にアクセスする最低限の英語力はTOEICで800点台が一つの目安になる。
 相手にコミュニケーション上のストレスを与えずに、仲間として付き合えるのは、やは・りTOEICの基準である860点位からであると実感している。
・ボキャブラリー力を上げる
 やはり、知らない単語は聞けない。すなわち、読めないものは聞けないのである。
    英字新聞や英語の雑誌をせっせと読むと、いつの間にか、英字新聞をスラスラと読め
 るようになるのと同時に聞けるようにもなる。
 ヒアリング力を上げるには、ボキャブラリー力も上げる必要がある。
 発音だけきれいにしてしまうと、今度はボキャブラリーが現地のエリート層に比べて
少ないので、逆に子どもっぽく聞こえるので、日本人臭さを残した方がいい。

・一日一時間以上、通勤時間を利用する
 毎日NHKのラジオ講座を5分聞くだけというのは、あまりにも時間が少なすぎる。
 分量でいうと、やはり一日一時間以上はとるべきである。
 ヒアリング量の目安は、おおよそ1000時間。

・英語の訓練に王道なし。とにかく毎日続けること。
 とにかく大事なのは量である。
        アルクの「ヒアリングマラソン」などの教材は方法論としては、決して間違っていな
い。もし本当に、毎日1~2時間、1000時間になるまで聞き続けたら、絶対にう
まくなる。

・経済 日経新聞の裏を読める
 ビジネスマンがなぜ日経新聞を読むのか?それは、記事の良し悪しはともかく、「みんなが読んでいるから」である。だからもちろん読まなければならない。

・経済学の最低限の知識は持っておく
 ミクロ経済学の需要曲線と供給曲線、価格感受性くらいまでの知識。

・経済学は、ライバルが少なく早期に差がつく、勉強の穴場である
 入門書 竹中平蔵「やさしい経済学」「竹中教授のみんなの経済学」
スティーブン・レヴィット「ヤバい経済学」
     飯田泰之「経済学思考の技術」
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園善博 頭がよくなる魔法の速習法

2010-06-06 23:23:46 | 勉強法
年間500冊の読書を可能にするという言葉につられて、思わず衝動買いをしてしまった(笑)
但し、単なる速読術ではないという部分は、他の本とは異論を唱えている。
速く読めるだけでは、本当の勉強ではないという部分は確かにその通りと思う。
同じ分野の本をまとめて読む場合に確かに2冊目以降は、速く読めるようになっている経験があるので納得できた。



・速習法は「知識の定着」にもっとも適した方法
 速習法は「本を速く読む」ことだけを目的とした読書スキルではない。速習法の目的は「本の内容をしっかり理解して、知識を定着させる」ことである。
「理解する速さと、深さ」に重きを置く読書スキルである。
 どんなに速く読めても、内容を理解していなければ「ただ文字を目で追っただけ」これでは「読んだ(わかった)」とは言えない。

・たくさん読まなければ、速く読めるようにはならない
 速習法は、ひと言でいうと「知識を積み上げていく読み方」である。
 「速く読むからたくさん読める」というより、むしろその逆で「たくさん読むから速く読めるようになる」という考え方である。
 たくさん読むと知識が増える。知識が増えれば、結果として速く読めるようになる。
 知識が増えれば、すでに持っている知識と照らし合わせながら、確認(または推論)していけばいいだけである。新しい知識を覚えていく必要がない分、速く読むことができる。
 速習法では、この「すでに持っている知識」のことを「既有知識」と呼ぶ。

・既有知識が増えると、新しいことを学びやすくなる
 本をたくさん読み進めるうちに「知らないところ(新しい知識)や、知りたいところだけ時間をかけて読めばいい」ようになり、その結果として「本1冊読み終えるスピード」が格段に速くなる。

・トップダウン処理とボトムアップ処理を組み合わせ、学習効果を高める
 知識の定着をうながすのは「既有知識」の量である。
 勉強したい分野の「既有知識」がない(または少ない)場合は、初めにその分野の全体像(基本的・初歩的内容)を把握する必要がある。
 先ず、入門書など「わかりやすい表現で書かれた本」を手に取って概要を把握する。
 この概要を把握するアプローチのしかたを、認知心理学では「トップダウン処理」と呼ぶ。
 勉強した分野に関し、ある程度概要が把握できたら(既有知識が増えてきたら)、今度は詳細に知識を学んでいく。「必要にして重要なところ」を部分的に読みながら、専門性を高めていく。このように詳細を把握するアプローチのしかたを、「ボトムアップ処理」という。
 「トップダウン処理」に適した読み方 → スキミング・リーディング
 「ボトムアップ処理」に適した読み方 → ターゲット・リーディング

・ビジネス書を読んでも挫折してしまう理由
 難しそうなビジネス書を読もうとしても途中で挫折してしまう理由も「既有知識の量」に関係している。自分の中に知識が足りないため、いくら読んでもわからない。
 「難しい本を読んでいる」という自己陶酔に浸っていても意味はない。余計なプライドは捨てて、何を目的に本を読むのかを明確にして、足りない知識を補うために入門書から読んでいく。

・読書は大人の知識力テスト
 本をたくさん読むことで、
 自分に何ができて、何ができないのか。
 自分は何を知っていて、何を知らないのか。
 自分はどのような「既有知識」を、どれくらい持っているのか。
 が明らかになる。
 これは、自分の「適性」や「知識量」を客観的に評価する手掛かりになる。

・知識が増えれば増えるほど、「発想力」が豊かになる
 「発想力」は「既有知識」の量と比例する。「発想力」とは、ゼロ(無)から100を生み出す力のことではなく、「100持っている既有知識や価値観の中から、最善のものをピックアップする能力」や「既有知識を組み合わせて、いろいろな方向から推測する力」のことである。
 発想力はセンスではなく、知識の量である。

・「疑似体験」を積んで、未来の自分をイメージする
 いろいろなジャンルに興味を持ち「あれもこれも経験してみたい」と望んでも、時間的制約があり、すべてを経験できるわけではない。しかし、本を読めば「疑似体験」することができる。
 経営者、トップセールスマン、アスリート、億万長者、タレントでも、その分野に関する本を読むことで、彼ら彼女らの疑似体験ができる。疑似体験を重ねることで新しい世界を知り、考え方や興味の幅が広がる。

・「何のために本を読むのか」を明確にする
 何のために勉強をするのか。
 どのような夢をかなえたいのか。
 何のためにこの本を読むのか。
 この本から、何を学ぼうと思っているか。
 どんな方法で本を読んでいくのか。
 この本を読み終えたとき、自分は何を得られるのか。

・本を読む前に「プリペアードマインド(準備された心)」をセットする
 プリペアードマインドを設定するための4項目
① 目的(目的と報酬)
② 条件(環境と能力)
③ 欲求
④ イメージ
簡単にいうと、「目的を明確にして、それを達成するための条件を整えるとともに、達成したいという欲求を強く持ち、うまくいった自分をイメージする」ことである。

・勉強前に「目的」「目標」「手段」を考えておく
 「目的」とはゴール、「目標」とは道しるべである。
 例えば、富士山の頂上を目指す場合、「頂上に立つこと」が「目的」で、「山小屋」が「目標」になる。また、クルマで東京から大阪に行こうとするなら「大阪に着くこと」が「目的」で、高速道路のサービスエリアが「目標」である。
「目標」を決めたら、具体的な「手段」を講じる
 
・「目的」は欲求の上に成り立っている
 「目的」は「すべきもの」ではなく「したいもの」である。
 「すべき」という言葉からは「自由」が感じられない。
 目的は明確にしながらも、その目的が「自分からやりたいと思える目的」にする。

・目的を達成した自分をイメージする
「イメージする力」が弱い人は、「その人の持っている価値観」や「判断基準」がイメージ力を弱くしている可能性がある。
メンタルロック(頭のこわばり)が自由な発想を阻んでいる。
① 正解はひとつ
② 論理的でなければならない
③ ルールにしたがえ
④ 現実的に考えよ
⑤ あいまいさを避けよ
⑥ まちがえてはいけない
⑦ 遊びは軽薄だ
⑧ それは私の専門外だ
⑨ バカげたことを考えるな
⑩ 私には想像力がない

・「プライミング効果」を利用すれば、本は速く読める
 「プライミング効果」とは「先行する刺激の処理が後続する刺激の処理に影響を及ぼすこと」である。わかりやすくいうと、「一度見たものは、二度目は見やすくなる」ということである。予習してから勉強した方が、理解度が高まるのと同じである。
 人間の脳は、一瞬でも見聞きした情報を「プライミング記憶」として記憶している。(但し、無意識のうちに記録した情報なので、半永久的に記憶として残るわけではない)
 本を読む前に、ページをパラパラとめくり、「目的」とかかわりのあるキーワード(先行刺激)をあらかじめ見付けておくようにすれば、プライミング効果を更に引き出すことができる。(キーワードを決められない場合は、本の表紙や帯に書かれている言葉をキーワードにしてみる)
 →本をいきなり読み始めるのではなく、先ずパラパラとめくってみる。
  スピードの目安は、1ページ2~5秒。200ページ程度の本なら、1冊10分ほどで終わる。

・本番レースの前には「下見」をする
 プライミングは、本の下見をする感覚である。先ず下見をして、「だいたいこの本には、
こういうことが書いてあるな。流れはこういう感じだな」ということをつかんでおく。
そうすると、意外なほど2回目に読む時の吸収率は変わってくる。

・本は「既有知識のレベル」に合わせて購入する
 本の選び方は、「自分の知りたいことが書かれている本」「目的達成に必要な情報が書かれている本」「知識の不足分を補える本」を選ぶことが大前提であるが、だからといって「既有知識のレベル」に合ったものでなければおもしろくないと感じてしまう。
→本の選び方
① 目次を読む
わからない単語がたくさんある本、本の流れがわからない本は選ばないこと。
② 「前書き」と「後書き」を読む
③ 著者の専門分野にこだわる
④ 図書館で借りず自分で買う
本は1回読んだら終わりではない。内容を振り返ったり、復習する時など、「同じ本を何度も読む必要性」がある。特に「速習法」は「分散型読書法」が基本であり、本を分けて読むことになるので、何度も読むことになる。

・目的や既有知識のレベルに応じて、読み方を使い分ける
① スキミングリーディング(概要把握)
全体を広く浅く理解する時の読み方。
② ターゲットリーディング
部分的に深く理解する時の読み方。
③ トレーシングリーディング
読み飛ばしはしないで、全ページ読む場合に適した読み方。
「速習法」は、この3つの読み方を「既有知識」の量や目的に応じて使い分けるのがポイントである。

・知っている知識がなければ、大まかなところから始める
「既有知識」が無い時は、専門用語を知らなくても読める「入門レベルの本」から読み始めるようにして、その分野の「概要を把握」しなければならない。
例えば、英語の構文がわからない人は、TOEIC対策の参考書を読む前に、中学校の英語の教科書までさかのぼった方が得策かも知れない。そして、中学、高校とレベルを上げ「既有知識」を高めてから参考書に取りかかる方が理解度が高くなる。
「速習法」を身につけたからといって、既有知識のない本を速く読むことはできない。

・スキミングリーディングで概要把握
目次は「本の内容(見出し)を順序立ててまとめたもの」なので、目次を読むだけで「この本にどのようなことが書いてあるのか」を大まかに把握することができる。
目次は、頭から読むのではなく「はじめに章タイトルをすべて読み、次に中見出しをすべて読み、最後に小見出しをすべて読む」という順番で読む。
そして、見出しをすべて書き出して、自分仕様の目次を作る。
見出しを書き出す時は「初めに章タイトルをすべて書き出し、次に中見出し、最後に小見出しを書き出す」のがポイントである。本を行ったり来たりしながらタイトルや見出しを拾うことになるため、プライミングをかけることにもなる。
こうして、タイトルと見出しを書き出すためのノートを「リーディング・リマインドノート」と呼ぶ。

「プリペアードマインド」をセットする。
① 何のために、どんな知識を得るために本を読むのか、目的を設定する。
② この本を読んだ時、どのような知識が得られるのかを推論・イメージする。
③ 本を読んだことにより、どのようなメリットがあるか、どのような報酬が得られるのかを考える。
④ 「プリペアードマインドシート」を記入する。

パラパラ読みで「プライミング記憶」を刺激する。

スキミングする(目的ごとに数回繰り返す)

・概要把握する時は、同じ分野の本を「4冊以上」読む
 1冊の本だけでは、一人の著者の「偏った意見」しか得ることができないかも知れない。知識の幅や奥行きを広げるためにも、概要把握は、その分野に関する本を「最低4冊」(できれば5冊)以上読むこと。
 1冊目は既有知識が無いため、速く読むことはできない。
 2冊目は、1冊目で学んだ既有知識を踏まえて読むため、共通点や相違点に気付くことができる。
 3冊、4冊、5冊と読んでいけば、知識がどんどん広がり、読むスピードがどんどん速くなっているのが実感できる。
 既有知識が積み上がっていけば、「これはもう知っている内容だから読み飛ばそう」「これは新しい知識としてきちんと覚えよう」と情報の取捨選択ができるようになる。

 理解した要点を書き出し、ノートに「体制化」する。
 スキミングリーディングで理解した要点をノートに書き出すことにより、記憶に残りやすくなる。また、ノートを読み返せば、内容を思い出すことができるので「復習」にも役立つ。

・新しい知識は「自分の知識」と関連づけると記憶に残る
 認知心理学では「既有知識」との関連付けのことを「精緻化」と呼ぶ。
 精緻化は、部分的に深く理解したい時(詳細把握したい時)に有効である。

・ターゲットリーディングで詳細把握
 「質問」×「答え」をセットにして「エピソード記憶」を使う。
 著者と読者を「先生と生徒」に見立て「対話するように読む」のがポイントである。

・わずか4時間で、覚えたことの半分を忘れてしまう
 「1カ月以内」に復習しないと、記憶は捨てられてしまう。
 新しい記憶は、一度脳内の「海馬」に入って整理され、その後で「大脳皮質」に蓄えられる。「海馬」は入って来た新しい記憶をふるいにかけ「記憶する必要のあるもの(脳が重要だと判断したもの)」だけを「大脳皮質」に送り込む。つまり、海馬で重要と判断されなければ、その情報は捨てられてしまうのである。
「海馬」に情報が留まっていられる期間は、長くても1カ月である。
 
 復習のタイミング
 1回目の復習 → 学習した翌日
 2回目の復習 → 学習した日から1週間後
 3回目の復習 → 学習した日から2週間後
 4回目の復習 → 学習した日から1カ月後
 ※1カ月以内に読み返さないと読まなかったことと同じになる。

 一度覚えたことは、2日間で70~80%も忘れてしまう。しかし、繰り返し復習すれば、忘れるスピードが遅くなることもわかっている。
 「忘れた」からといって、一度覚えた単語が48時間で脳から消え去ったわけではない。単に思い出せなかっただけのことである。
 したがって、復習を繰り返すごとに、脳が「この単語は重要だ」「思い出せる状態にしておこう」と判断するようになり、その結果、忘れにくくなる。

・形式知と経験知を循環させる
 「形式知」とは、本を読んだり、人から聞いたりして得た知識のこと。
 「経験知」とは、事にあたってみて、その結果として得られる知識のこと。
 頭と体の両方を意識的に使うことである。
 特に「経験知」は「できる、できない」がはっきりするため、自分の実力を客観的に評価する手掛かりにもなる。

・「エピソード記憶」に働きかければ、記憶に残りやすい
 「エピソード記憶」とは、特定の時、人、出来事にまつわる記憶のこと。個人的な経験に基づく記憶。年齢を重ねるにつれて強くなる。
 「意味記憶」とは、誰にでも共通する「知識としての記憶」のこと。一般的に「あの人は記憶力がいい」という場合は、「意味記憶がいい」ということである。年齢を重ねるにつれて弱くなり「丸暗記」がしにくくなる。

・「聴覚記憶」と「視覚記憶」を連結させ、記憶力を高める
 「視覚記憶」が使えないと、イメージ力が弱くなる。
 「視覚記憶」を鍛えるトレーニング
① 一点凝視トレーニング
20秒ほど一点を凝視し、残像を残すようにする。慣れてきたら、その残像に色をつけてみる。
② 白い紙に点を打つ空間認識トレーニング
白い紙の中央にペンで点(●)を打ってみる。何度か繰り返すうちに「経験知」が高まり、正しい位置に打てるようになる。
③ カタカナ文字の逆さ書き
自分の名前を「カタカナ文字の逆さ書き」してみる。

・既有知識から推論すると速く学べる
 推論することができれば、理解のスピードが上がる。すなわち、勉強には推論する力が必要である。
 視覚記憶を鍛えればイメージ力が身につき、イメージ力を使えば推論しやすくなる。だから、学習スピードがアップする。
 しかも、既有知識を持っていれば持っているほど、様々な仮説を立てることができる。

・丸暗記をするには、聴くといい
 公式や条文などを丸暗記する時は、「繰り返し聴いて覚える」のが効果的である。
 暗記したい内容を録音して聴いたり、音読を繰り返したりすることで「聴覚記憶」に働きかけることができる。

・効果的なアウトプットでインプットも加速する
 本を読みっぱなしにせず、必ず振り返る。
 思い出せないのは、覚えた知識を振り返る練習(ブリーフィング)をしていないからである。
 →思い出すクセをつける。
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寺澤芳男 英語オンチが国を亡ぼす

2010-06-06 09:59:02 | 勉強法
先日、会社の会議の時に取締役が、今後は英語くらい話せないと会社に残れないとかなりプレッシャーをかけてきた(笑)
そんな時に、古本屋でちょうどこの本を見付けたので買って読んだ。
確かに英語ができない自分は、勉強が必要かなと思ってしまった。
でも、するかどうかは別である(笑)



・英語は世界語になる
 ヨーロッパでもアジアでも、エリートはみな英語を話せるようになってしまっている。
 ベトナムのエリートはこれまではフランス語やロシア語を勉強していたが、今は英語を勉強している。なぜなら、ベトナムのエリートは、英語は世界語だ、世界語である英語ができないと、世界から取り残されてしまうという認識をしっかり持っている。

・言語が変わると人格も変わる
 著者も英語でしゃべる時と、日本語でしゃべる時とでは、話し方やしゃべる内容が変わる。日本語で受け答えをしている時には、頭の中は日本語的思考方法になっている。英語の時は、英語的思考法である。考える言葉が違うと、人格まで変わる。

・読むのも書くのも下手
 日本人は英語を話すのももちろん下手であるが、読む、書くという点でも上手とはいえない。
 明治の頃は、一握りの知識人たちは英語のテキストしか読むものがなかった。彼らは発音は決してよくはなかったが、読む力という点では今の日本人よりも上だったのではないか。

・英会話信仰の間違い
 どうも日本人は、きれいな発音で英語がペラペラと話せることに、非常にあこがれを抱いているように見える。これは英語に対するコンプレックスの産物なのかもしれない。
 英会話というのは決して特殊なジャンルではない。読んだり書いたりする英語をそのまま音にすれば会話になるのだから、書く英語を習った方が早い。
 日本人はきれいな発音に固執しすぎるが、英語といっても世界にはさまざまな英語がある。中には日本人が聞いたらまったく分からないようなひどい発音の英語もある。だがそれでも立派に通じる。要は、話している内容に中身があるか、伝えようという意志があるか、が大事なのだ。

・エデュケイテッドイングリッシュの最高の姿
 小さい頃海外に住んだ経験がなく、日本で生まれて日本で小学校、中学校、高校、大学と進んだ典型的な日本人が、英語を一生懸命勉強して、到達できる最高のレベルはどのようなものか?
読む力→「ニューヨークタイムズ」や「ウォールストリートジャーナル」といった英字紙を、ああなるほどと言いながら、英語だということをあまり意識せずに読めるレベル。わからない単語は一ページ当たり、4~5個程度という読み飛ばししても意味が通る範囲で文章がつかめるレベルに達することはできる。
書く力→たいていの文章ならほとんど書けるレベル。
聞く力→アナウンサーが標準語でしゃべった英語は、ジャンルを問わずだいたい聞き取れる。

・著者の英語勉強法① 英字新聞を読む
 読む、書くを中心とした勉強法である。
 英字新聞を読みこむ。毎日英字新聞を端から端まで読むというのは長続きしない。そんな時間も気力もない。そこで発想したのが、ある日の新聞を全部読める外国人がいたとしたら、その人はたぶん翌日も翌々日も読めるのではないか?つまり、一日分の「ジャパンタイムズ」を隅から隅まで全部読むことができれば、その翌日も読めるはずである。
 そこで、同じ日付の「ジャパンタイムズ」を2部買ってきて、スクラップブックの左側ページにマンガであろうが広告であろうがありとあらゆるものを貼った。そして、するラップブックの右側にそれを訳して書き入れた。更に小さな単語帳を作って、受験勉強の時のように、分からない単語を一つ一つ書き、それを覚えていった。

・著者の英語勉強法② 単語暗記法
 当時、「アメリカの市民権を取るための4000語」という本があった。アメリカの市民権を得るためには、その4000語を覚えないとパスしない。それをテキストにして、一日40語ずつ覚えていこうと決心した。これなら100日で4000語を無理なく覚えられると考えた。
 単語を覚える作業というのは、誰にとっても一番苦痛で、できれば飛ばしてしまいたい部分であるが、これは残念ながら飛ばすことが不可能な部分である。
 英語というのは単語がわからなければ話にならない。いくら会話や文法や発音を勉強しても、絶対に必要な4000語や5000語の単語を知らなければ、どうにもならない。反対に発音が多少悪くても、文法がわからなくても、単語を羅列してしまえば何とか意味が通じてしまう場合もある。

 著者の面白い方法
 AからZまで並んでいる4000の単語を40語ずつに区切って、日付を付けていった。
 すると、Zのところには100日目の日付が付き、とりあえず日付上はZまでいく。
 それまでは、単語を覚えようとAから始めても、A、B、Cくらいから始まる単語は完璧に覚えるが、Fくらいからだんだん嫌になって、その辺りからうやむやになってしまうのである。だから途中で止めないように、先ず日付を付けてしまう。
 それで一日目は40語覚えた。二日目は麻雀をして単語帳を見なかった。そのような場合は二日目分は飛ばして、三日目分を覚える。そうしていくと、幾日分は抜けてしまうが、100日目には必ずZまでたどりつく。
 曲りなりにもZまでいくと「よし、抜けたところをもう一度やるぞ」という気分になる。
 毎朝、その日覚えなくてはならない40語の中のわからない単語を大きな紙に筆で書き、それを部屋の壁に貼り付けて、その単語を大きな声で発音して頭にたたきこんだ。

・著者の英語勉強法③ 日常英作文
 意識して、普段の生活の中で使われている英語を覚えるようにした。
 朝起きてからの一日の行動をすべて英文で言えるようにしてみる。英語で日記をつけるようなものである。
更に電車の中などで聞こえてくる色々な会話、それもなるべく何でもない話、例えば「今朝自転車に乗って駅まで走っていたら、向こうからトラックが来た。急いで横道にそれて、うまくよけた。・・・・」のような、日常の中でよくあるような話を聞いた時は、なるべくメモを取って、それを英作文にしてみた。
 ほとんどの会話は自分の日常を体験である。だからこういった時に使われる単語や表現をしっかり覚えておいて、いつでも使えるようにしておくこと、書く力はもちろんのこと、会話の練習にもなる。そういう意味では、髪の毛から爪先まで、体の名称を覚えたことものちのち役に立った。

・「英語漬け」の期間が必要
 英語をマスターするには、ある程度の単語、読む力、書く力、といったベーシックなことをきちんとやって、後は実践あるのみである。
 もちろん言葉だから、マスターした後も、日々鍛錬しないとダメになる。
 大事なことは、英語をマスターしようと思ったら、一時、誰に何と言われようと「英語漬け」の生活を送ることである。ある一定の期間、日本語の世界から逃げ出して、英語の世界に浸りきる思い切りが必要である。
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長谷川潔 忙しい人のための耳よりな英語術

2010-05-03 02:36:46 | 勉強法
○気楽に聴いて、英語感覚が身につく 何を聴くか
・聴く力がつけば、英語力もつく
 「英語ができない」というのは「聴く力がない」ということにほかならない。
 聴く力をつけることは、語学のすべての基礎になっている。

・英語の勉強は、楽しくなければウソ
 聴く力をつけることが語学をものにする早道であるが、「聴いてもさっぱりわからない」と諦めてしまう。
 しかし、日本人同士で話す場合も、相手の話を100パーセントわかって聞いているわけではない。聞き取れない部分もあるし、時には聞き間違いもある。それでも話はちゃんと通じているのである。
 それが英語になると、簡単な会話でも聞き取れなくなってしまうのは、不慣れなためと、緊張しているからである。「聴くのだ」と身構えてしまうため、ちょっとでもわからない単語が出てくると、「あっ、わからない」とそこで耳がストップしてしまい、あとは何がなんだかわからなくなってしまう。
 要するに「聴くのはたいへん」「聴くのは難しい」という心理的抵抗感を取り除いてやることが先決である。

・「わからない英語」の「わかる部分」に耳を澄ますのが、聴く力をつける早道
 「わからない英語」だからこそ、どんどん聴く意味がある。
 「わからない英語」に「わかるかな」と耳を傾けるだけで聴く耳ができてくる。

・とりあえずは5分間聴いて、わかる単語が一つあればいい
 どんなにわからないといっても、一から十までチンプンカンプンということはないはず。
 5分間放送を聴けば、一つや二つは自分の知っている単語が聞き取れるはずである。
 「わからない」というのは、裏返せば、聴いた内容のすべてをわかろうとしていることである。
 英語ならわからなくて当たり前、わからないところを気にするより、どこまでわかったのかの方が大事である。
 このわかる単語の数が増えればいいだけの話である。「聴けない」「わからない」と嘆く前に、「わかる」ところを確認することが大事である。

・ゆっくりのテープを、いくらじっくり聴いても、通じる英語は身につかない
 ゆっくりすぎるテープなどは、いくら聴いても本当の英語を聴く力をつけることにはならない。多少歯ごたえはあっても、普通の会話のスピードのものを聞くのが一番早道である。→放送番組がお薦め
 英語を聴くなら、普通のナチュラルスピードで話されるものに限る。

・いくら欧米人でも、ゆっくり話せば不自然になる
 ゆっくり話すと、リズムやイントネーションが失われてしまいがちである。
 日本語でも、一語一語ゆっくり口にすると、何となく不自然な言い方になってしまう。
 また、書く時はともかく、話す時には会話特有の省略もある。

・女性アナの英語のシャワーを心地よく浴びながら、「おやっ」と思ったところだけ耳を傾ければいい
 意識しないで受身的に聴くのがhearで、意識して積極的に耳を傾けるのがlistenである。
 Hearはリラックスした状態、listenは緊張した状態と考えてもいい。
 英語放送を聴く時は、むしろリラックスしてhearの状態にしておきながら、おやっ何かなと思ったところだけ、listenすればいい。

・外国人用の「日本語講座」は、逆の立場で興味深く英語が聴ける

・初心者なら、ラジオよりテレビの英語ニュースが聴きやすい

・外国映画は、シチュエーションに合った言い方を覚えるのに絶好の教材
 映画にはシチュエーションがあるので、T・P・Oに合った言葉の選び方や表現方法を学ぶのに最適である。

・教材テープでも、性別・年齢などいろいろな人の話し方が聴けるものがいい
 何度も聴いて発音や言い回しの手本にしようという場合は、男性なら男性の声のものを、女性なら女性の声のものを選ぶようにした方がいい。
 また、手本にするのも、できれば一人の人に限らない方がいい。
 一人の発音に慣れてしまうと、他の人の英語を聴いた時に耳が戸惑って、まったく聞き取れないということがある。
 テープ教材を使う場合でも、テレビやラジオを併用して、いろいろな話し方に耳を慣らしておく必要がある。

・外国人のインタビュー番組など、録音すれば無料の生きた教材になる
 
○多忙だからこそ、聞き耳を立てよう どう効くか
 忙しいからこそ、わざわざ書いたり読んだりする必要のない「聴く英語」、つまりいたるところに流れてくる英語に聞き耳を立てるのである。英語力をつけるというのは、こまごまとした冠詞まで正確に聴き分けるということではけっしてない。

・断片的に聞き取れた単語から、全体を推理してみる
 英語の上達が早い人は、推理力が強い人だと言われている。あるいは勘を働かせる人である。

・数字の言い回しを覚えておくと、ニュースの聞き取りが楽になる

○英語放送の番組表や、外国人向け観光パンフは、英語を聴く格好の副読本になる
・海外放送の番組表を取り寄せると、放送を聴くのが楽しくなる

・時間のない人は、ポイントだけをビデオで聴けばいい
 映画を見て「なるほど英語ではこう表現するのか」などという余裕が出てくればしめたもの。こうやって身につけた英語こそ、自分の実力となる。

・スラングに注意すると意外な発見がある
 自分が使うかどうかはともかくとして、本場の英語を聴くということでは、スラングを知らないより知っていた方が聴きやすいのはいうまでもない。とにかく、映画やドラマにはスラングがしきりに出てくる。

・字幕スーパーは、何が省略されているかを聴き比べてみる
 映画を見ながら英語を聴く場合、日本語の字幕とセリフのあいだに何が省略されているか、聴き比べてみるといい。それがわかるようになれば、かなり聴く自信がつく上、逆に字幕のうまい日本語訳に感心させられたりするものである。

・テープは止まらずに聴く、何度も止まって聴く、を使い分ける
 英語放送を録画や録音したテープを聴いて勉強する場合に、先ず大事なことは、途中でやめずに最後まで通して聴くということである。
 はじめはどうしても、わからない部分が多いために、少し進んではそこで止め、聴き返してまた少しだけ先に進むというように、何度も止めては聴き直してみたくなるものである。しかし、それではいっこうに前に進まない。
 最初はわかってもわからなくても、とにかく耳を慣らすつもりで、ただ聞き流していればいい。そして何度か聞いて耳が慣れてきたら聴き方を変える。つまり、わからない部分のところで、ひとつひとつ立ち止まって、そこだけを集中的に聴き直すようにする。この時は、それこそ何度でも好きなだけ聴き直せばいい。
 テープを聴く時は、このように「流し聞き」と集中的な「聴き直し」を使い分けるといい。

・時には聴き慣れたテープを書き取ってみるのも、聴く力をアップさせる
 耳で理解したと思った英語を書き取ってみることも大切である。それによって、どのくらい正確に聞き取っていたかどうか確認でき、英語の音声を敏感に聞き分ける訓練にもなる。
NHKの語学講座など、テキストのある番組を利用するのがいい。先ずテキストを読まないで聴き、更にテープで聴く。そのあとで書き取りをして、テキストを見てチェックする。
書き取りは、週に一回くらい、短いニュースの書き取りをして、自分がどのくらいわかっているのかをチェックすれば、英語がどれくらい聞き取れているのか確認できるので効果的である。自分では聞き取れたと思っていても、その正確度は意外なほど低いものである。

・歌を聴いて歌詞を書き取ってみるのもいい

○この方法なら、通勤時間だけで聴く英語をマスターできる
・通勤電車の中では、両耳より片耳のイヤホンの方がいい
 周囲に雑音があっても、イヤホンから入ってくる音を聞き取れることが、英語力をつけるには大事である。
 
・朝の電車内では、前日のニュースを聴くとわかりやすい
 英語ニュースは一日遅れで聴いてみるのが効果的である。内容的に一日前のニュースであれば、既に日本語のテレビや新聞でおよその内容はつかめているので、英語で聴いた時も、それだけ理解しやすくなるわけである。

・毎日、寝る前の20分間は絶好の「英語タイム」
 英語はたとえ5分ずつでも、毎日聴いた方が、思い付いた時に何時間も勉強するよりも、はるかに効果があがる。毎日、持続させること以上に効果的な上達法はないといっても過言ではない。
 ラジオ講座を聴くもよし、録音したテープを聴くもよし、重要なのは時間の長さではなく、毎日、必ず英語に接する習慣をつくることである。

○たまったテープ、飽きた教材は、英語力のアップにつながらない
・とりだめしたテープは、どんどん新しいものにとりかえる
 忙しくて放送時間に見る時間がないからビデオに録画するが、そういう人は必然的にビデオを見る時間もなかなか自由にならない。何週間か経つと、録画したままのビデオがたまって、いつかは見なければならないと気は焦り、大きなプレッシャーになり、ついにはギブアップしてしまう。
 テープは1本あれば十分である。見られないビデオはあっさり諦めて、次の機会に録画する。ニュースを録音したテープ同じである。ニュースは毎日放送しているから、古いのは消して、新しいのを録音すればいい。

・飽きを感じた時が、新しい教材に移るしおどき
 今聴いているものに飽きたら、やめるしおどきと考えて、まったく別な内容のものに取り組んでみる。この場合、天気予報が完全に聞き取れないのに、音楽番組に移っても大丈夫だろうかという心配は無用である。飽きてしまったのを辛抱しながら聴くより、フレッシュな気持ちで新しい分野に移った方が、聞き取りの効果はあがる。

○聴く力のアップに役立つテキスト、新聞、辞書の利用法
・テキストは、聴いたあとで読み返す
 授業で聴く前にテキストを読まないで準備しない人と、きちんと読む人がいる。
 耳から発音を正確に聞き取る段では、むしろ準備なしの方が、正確に聞き分けることが多い。
 反対に、テキストを読んでいる場合は、なまじ内容を頭で理解しているばかりに、次にどんな単語が出てくるはずだということにとらわれて、英語を自然に聴くことができなくなってしまう。
 これは家で語学講座を聴く場合も同様である。予備知識の無い白紙のままで聴いた方が自然に入りやすい。普段聴き慣れない音を聞くわけなので、テキストなどの文字情報に事前にふれてしまうと、かえって音そのものを惑わす結果になりかねない。
 特に聞き取りの力をつけようと思えば、事前にテキストを読まず、先ず耳から聞くようにした方がいい。そのあとテキストで内容をチェックすればいい。
 テキストは予習に使うより、聴いたあとの内容を確認するために使った方が効果的である。

・英字新聞の見出しだけでも拾い読みしておくと、放送などが聴きやすくなる
 耳から英語を聴いて、英語をモノにしようという時、聴くだけでなく、読むことをプラスすると、いっそう上達が早まる。
 ニュースを聴く前に、あらかじめ英字新聞を読んで、だいたいのあらましを知っておけば、それだけ理解が早くなる。

・英語の表現に慣れるには、普段から英英辞典を使う習慣をつけておく
 日頃から英英辞典になじんでおくと、よく使われる表現を覚える上で非常に役立つ。
 聴いて分からない単語を調べる場合は安易に英和辞典に頼らず、なるべく英英辞典を引くようにした方が英語の上達の早道といえる。

○英語のマンガ、雑誌などの速読は、英語の速聴力をつける
・時には、英語の雑誌にも目を通してみる
 聴くことと同時に、英語になじむために、日頃から英語の雑誌に目を通す習慣をつけておくことも英語上達の秘訣の一つである。

・英語のマンガは、日常会話表現の宝庫

・普段から速読を心がけておけば、聴いた時の理解も早くなる
 日本人の多くは、英語を頭から順に理解していくのではなく、後ろから理解しているといっても、決して過言ではないが、耳から聴く場合には、こうはいかない。あとに出てくる言葉を待っていたら、前の方の言葉はどんどん消えていく。頭から聴いた順に、つかまえていかない限り、聴いて理解はできない。
 なので、聴く力をつけるには読む時も、できるだけ後ろから理解しようとせず、文章の順に頭から理解していくことを心がけることが大事である。そのためにも、耳から聴くのに慣れてきたら、英文を読むのもできるだけスピードを上げ、速読するようにする。
 行きつ戻りつしないで、できるだけ頭の方から順に読んでいくようにする。これは聴く時の訓練にもなる。聴く力がついてくると、読む力、話す力もついてくるが、逆に速く読む力をつけると、聴く力もついてくる。

○綴りを目で覚えるより、口まねで音を覚えた方が通じる英語が身につく
・意味がわからなくても、口まねすることは英語力アップには意味がある
 トロイ遺跡発掘で有名なシュリーマンの自叙伝によると、彼の勉強法はもっぱら口まねであったそうである。
 着実に英語の力をつけるのは、発音が少々まずかろうがどうだろうが、発音練習の時に大きな声を出す人で、半年も経つと見違えるほど発音はよくなっていく上、聴く力もついていく。うまくまねられるということは、微妙な音まで聞き分けられるということでもある。
 リピートはできるだけ大きく口を動かして、手本のまねをしてみることが大事である。この際、話の内容がわかるかどうかは問題ではない。

○英語のジョークやあいづち表現を覚えておくと、英語が聴きやすく、話しやすくなる

○英語で歌える歌が一曲あるだけで、英語を聴き話すのに意外に役立つ
・歌で覚えた英語は忘れにくい

○言葉は、短いほど聴きやすいし、話しても通じやすい
・外国人も、普段は短いセンテンスで話している
 これは外国人に限らず、日本人同士の会話にしても同じことがいえる。つまり、日常使われる言葉というのは、ごく簡単で短いものばかりである。生きた言葉というのは、そういったものであり、英語にしても小難しいイディオムや構文にばかりしばられているわけではない。
 無理して長いセンテンスを使おうとしたり、日本語をそのまま直訳したりしようとするから、結局、英語が難しくなってしまうのである。分解して、短いセンテンスに分けてしまえばいい。

○単語だけは聞き取れる人なら、単語だけでもかなり通じる英語が話せる

○英語もかみくだくほど、耳にも口にもなじみやすい
・英語も食べ物も、よくかみくだけば消化がいい
 難しい話でも、かみくだけば伝わりやすくなるということは、英語でも大事なことである。汗をかきかき、難しい表現を使うより、やさしくかみくだいて言った方が、相手にもより話が伝わりやすくなる。
 この場合の「かみくだく」とは、英語で何かを表現したい時、元の日本語をやさしく英語に移し換えやすいように変えるということで、これは言い換えれば、「類推」を働かせて、日本語の表現を変えるということである。

○聴いてわかったやさしい表現こそ、話す時にも通じやすい英語らしい英語と思っていい
・日本語特有の表現を、どうかみくだくか
 英語上達の近道は、もってまわった難しい言い方をせず、聴いて覚えた耳になじみのある動詞を積極的に使うことである。とにかく、英語を話したり、英文を書いたりする時は、辞書からの訳語を安易に使わず、できるだけ自分の知っているやさしい単語で文章を組み立てていくように、普段から習慣づけていくことが大事である。

○外国人との会話で気おくれしないためには、外国のことより、日本のことを説明できることが必要
・いくらペラペラ英語が話せても、日本のことを知らない日本人は魅力がない
 単に英語がしゃべれるだけでは、本当の意味で外国人と話をすることはできない。
 いくら流暢な英語であいさつや会話ができても、内容のある話ができなければ、結局は相手にしてくれないということになる。
 会話は情報交換であるので、相手が聞いて面白いと思う話題を持っていなければ、話は一方通行になる。たとえ、たどたどしい英語でも、日本のことを話してくれる人に、彼らは熱心に耳を傾けてくれ、いろいろ話しかけてくる。こうして会話をやりとりすることによって、英語も上達する上、彼らの感じ方や文化も理解できるようになる。
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