メディナ・アサハラ(Medina Azahara、アラビア語はMadinat al-Zahra。ザフラー宮殿)はコルドバから西へ約8㎞に位置する丘の斜面にアブド・アッラフマーン3世によって10世紀に建てられたカリフの宮殿都市です。造営が進んだところでアブド・アッラフマーン3世はアルカサルから移り、市民の移住も奨励されました。建設は息子のハカム2世に引き継がれ、合計35年をかけて完成しましたが、ウマイヤ朝の内紛によってヒシャーム2世の時代に破壊されてしまいました。 実際の使用期間はたったの75年間とのことです。ウマイヤ朝の滅亡後、長らく廃墟となっていましが、1910年に発掘が始まり、解明が進んだそうです。 都市の構造は、最上層にはカリフの宮殿や宮廷人の住居、中層には庭園および小モスク、下層には大モスクと一般市民の住宅地があったとされています。宮殿は東西1500メートル、南北700メートルの広さを持ち、正門にはドームを頂く円柱回廊がありました。鉄や青銅を張った扉は1500枚以上、大理石の円柱は4000本以上に達したそうです。
このザフラ―宮殿見学はコルドバの観光バス48時間エクスペリエンスパッケージ(25€)に含まるツアーで、私たちは5月26日の11:45分にバスで出発し、15:00に帰りのバスに乗るというスケジュールでした。正味2時間半くらいの見学時間となります。バスは遺跡のある丘のふもとにある博物館前で停まります。まずは博物館の中に入って遺跡の入場券を買います(1.50€、EU市民は無料)。
入場券を入手したら遺跡に向かうシャトルバス(ツアーでない場合は別途2.50€)に乗ります。カリフの住居区域であった山の上の北門から入ります。入口のところでは入場券をチェックするだけで販売はしていません。
そこからモスク等があった区域、大モスクと庶民の居住区域があった下層に降りて行って、またバス乗り場のある場所まで登って行かないといけないのでかなりハードな見学になります。私たちは最初に博物館で時間を取ってしまったので遺跡の方は上の半分しか見ずに戻りましたが、それでもハードでした。炎天下33°でしたので😅
見晴らしはいいですが考古学的な興味があるのでなければ要するに石の塊で、ここがカリフの寝室でした、ここがカリフを守る兵士たちの詰め所でした云々という説明プレートを読んでも、まああんまり感慨深いものではないでしょうね。
私たち、特にダンナはこういうのをじっくり見る派なので、バスツアーでなくレンタカーでも借りてスケジュールにとらわれることなくゆっくり時間を取った方がよかったですね。