うたたねこと

ちょっぴり皮肉、かつ、お気楽
うたた寝ネコが薄目で見た日常と社会

日中伝説合戦~かぐやと嫦娥

2007-10-26 21:25:29 | うたたねこと~日々雑感
9月にかぐや姫のことを書いたら、月探査衛星「かぐや」のブログを書いておられる方のトラックバックがありました。

いかにも日本らしいネーミングと思っていたら、先日中国が打ち上げた月探査衛星の名は嫦娥(じょうが、チャンア)だそうです。

かぐや姫は日本人なら誰でも知っているけど、嫦娥はあまり馴染みがないかも。
古代中国伝説の仙女です。

嫦娥の夫である羿(げい)は弓の名手で、かつて10個の太陽が現れて地上に日照りの害を及ぼした時、1つを残して他を射落としたといいます。
その功績で不老不死の薬を授かったのですが、嫦娥はそれを盗んで月に逃げてしまいます。
一説には、その薬を二人で分けて飲めば不老不死になるだけだが、一人で全部飲めば彼らの故郷である天に戻れるということです。
嫦娥は2人仲良く地上で暮らすより、1人で天に帰ることを選んだわけです。
夫が定年になると退職金と年金を半分もらってサヨナラする妻がいるそうですけど、その先駆けのような人ですね。 いや、薬を独り占めしたからもっと悪いか。

なぜか天ではなく月に行った嫦娥は、薬を盗んだ罰か醜い蝦蟇ガエルになったとも、美しい姿のままで月の桂の宮に住んでいるともいいます。

後の方だと、彼女がかぐや姫のご先祖なのかも知れません。
万葉集に、
   目には見えて 手には取ら得ぬ
    月の中の 桂のごとき 君をいかにせむ
という歌がありますが、かぐや姫のイメージそのままですね。

月探査といえば、アメリカのアポロ計画を思い出しますが、あれから随分経っています。
アポロ計画の信憑性を疑う情報も取り沙汰されているけれど、聞いてみるとそうかも知れないと思います。
第一、ネーミングが良くない。 アポロって太陽神じゃないですか。 何で月探査にアポロ?

その点、今度の日、中のネーミングはまずまずじゃないですか。

かつて米ソは国家の威信をかけて宇宙開発競争をし、相当な経費がかかりました。
これからのアジアの宇宙計画は、無理をせずに人類の利益のために協力していって欲しいものです。


コメント
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