「物事の最も大切なところ」という意味がある綱領。根本の方針を示したそれは政党にとっての命や憲法といわれます。最近、日本共産党の綱領を読んで「進化に驚いた」人がいます▼ＮＨＫスペシャルをはじめ、数々の番組に携わる放送プロデューサーの杉江義浩さん。昔から大の共産党嫌いで危険な団体との先入観も。しかしイメージではなく、きちんと批判しようと現在の綱領を熟読してみたら…▼「現代の日本の政治をになう政党として、現実路線を強く打ちだしている」。資本主義の枠内での民主的な改革、天皇制や自衛隊についての考え方にも理解を示しながら「脱安倍独裁のための一票を安心して投ずることができます」。自身の公式サイトでそうつづっています▼新たにひろがる共産党への共感と信頼。それは、市民と野党の共闘のためにみずからの候補を多数取り下げ、一本化に貢献する姿にも。「姿勢や言葉が熱い」「安倍政権を倒す本気度がちがう｣｡そんな声が続々と▼本紙日曜版の最新号では作家の佐藤愛子さんが今の政局の動向をみながら、こんな期待を寄せています。「共産党は言っていることとやっていることに裏表がない。一貫しているところが信用できる」▼共闘の分断と逆流のなか、メディアの序盤予想では自公の安定多数が伝えられています。しかし、たたかいはこれから。政権の支持率も落ちています。アベ政治を変えたいと願う人々に政策や値打ちを届けきる。「比例は共産党」を全国の合言葉にして。