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「こども園」行き詰まる - 期限1年経過も目標の6割超

2014-05-12 | 教育・保育・子育てを考える

 文部科学省と厚生労働省は7日、保育所と幼稚園の両方の機能を持つことを掲げる「認定こども園」が、前年比260増の1359施設になったと発表しました(4月1日時点)。政府は2013年3月末までに2000以上設置する目標を立てていましたが、期限を1年過ぎても目標の6割を超えた程度にとどまっていることが明らかになりました。

 施設の内訳は公立252、私立1107。兵庫の118が最多で、東京103、茨城99、北海道72と続き、最も少ないのは香川の1でした。幼稚園と保育所の機能を持つ「幼保連携型」が720、幼稚園が保育所的な機能を備える「幼稚園型」が410、保育所が幼稚園的な機能を備える「保育所型」が189、認可外施設が役割を担う「地方裁量型」が40となっています。


解説

認可保育所の抜本増こそ

  「認定こども園」は、定員割れしている幼稚園を活用することなどによって「待機児童の解消」をはかることをねらって06年10月に導入されました。

 しかし、保育所であっても保護者が施設と直接契約し、保育料も施設が定め、基準も保育所と幼稚園のどちらか低い方にすることができるなど、国や自治体の責任を後退させ、水準も低下させる仕組みになっています。

 それでも施設が増えず目標に遠く及ばない実態は、こうした保育の市場化と規制緩和路線が行き詰まっていることを示しています。国と自治体の責任で、認可保育所を抜本的に増設することこそ求められていることを浮き彫りにしています。


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