「第22回登校拒否・不登校問題全国のつどいin東京」が26日、東京都多摩市で始まりました。毎年、実行委員会による手作りで開催しているもので、全国各地から親や教師、専門家、研究者ら約600人が集まりました。27日まで。
「子どもたちの心に近づきたい」と企画されたオープニングは、不登校の子どもたちのつぶやきを集め、朗読と歌に。「未来なんて関係ない。今がつらいんだ」「学校に行く意味がわからない」「ぼくはぼくでいたいんだよ」など、子どもたちの声が紹介されました。
「登校拒否・不登校問題全国連絡会」世話人代表の高垣忠一郎さんが「この2日間で、みなさん自身、自分が自分であることを経験してほしい」とあいさつ。実行委員長の児玉洋介さんは「子どもたちの声の中にこそ、解決の糸口があるのでは。子どもたちのつぶやきに学んでいきましょう」と述べました。
元中央大学教授で臨床心理士の横湯園子さんが記念講演。不登校・引きこもりの子ども・青年とていねいに関係を紡いできた実践を語り、戦争神経症と不登校の子どもたちの状況が似ていることを指摘しました。日本が「戦争する国」に変わろうとするなかで「目の前の一人ひとりの命に対してどうするかと同時に、悲鳴を上げる子どもたちをつくりださないために日本の土壌を変えていく必要がある」と述べました。
足立区の女性(52)は「初めてきました。高2の次女が不登校です」といいます。「講演を聞いて、長いこと引きこもりでも、その先の生き方・進路は変えていけることがわかりました。安心した」と語りました。