普天間基地(沖縄県)配備の米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイ2機が5日午後1時すぎ、在日米軍横田基地(東京都多摩地域の福生市など5市1町)に飛来しました。今回の飛来は6、7両日の横田基地公開で地上展示するためで、8日に同基地を離陸する予定。防衛省北関東防衛局からの周辺自治体への情報提供は、4日午後6時を過ぎてからという突然のものでした。
「横田基地の撤去を求める西多摩の会」では、度重なるオスプレイ飛来に対し、6日午前10時~午後5時と、7日午前10時~午後3時に、福生市の福生公園で抗議の座り込みを行います。
横田基地へのオスプレイの飛来は、札幌での航空ショー参加に伴う給油目的の7月19日と21日、横田基地での物資積み込み・空輸訓練のための8月29日から9月2日に続く3回目。周辺自治体に通知後、中止になった飛来予定も7月6日以降、3回に及びます。
周辺自治体や住民の安全への懸念や飛来反対の声にもかかわらず、米海兵隊オスプレイによる横田基地の利用が続いています。
オスプレイ展示中止を 共産党都議団要請
日本共産党東京都議団(吉田信夫団長、17人)は5日、米軍横田基地が6、7両日の「横田基地日米友好祭」でオスプレイの展示を計画している問題で、米軍と日本政府に対し、同基地への飛来と展示に反対することを求めるよう、舛添要一都知事に申し入れました。
党都議団は、基地周辺自治体も相次ぐ飛来と訓練に遺憾を表明していると指摘し、「オスプレイの再三の飛来・訓練は、横田基地周辺だけでなく、東京都及び首都圏全体の住民の安全・安心を脅かすものであり、断じて認めるわけにはいかない」と批判。地元の福生(ふっさ)市も展示をしないよう申し入れており、都としても強い立場で臨むよう求めました。
応対した都市整備局の筧直基地対策部長は「都としてどのように対応するか検討している」と答えました。
オスプレイ 横田初訓練(8/31)
― 東京 拠点化に住民ら抗議
(写真)訓練で2機同時に離陸するオスプレイ
=31日、東京・横田基地
在日米軍横田基地(東京都多摩地域の福生市など5市1町)で31日、普天間基地(沖縄県)配備の米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイが物資の積み込みと空輸などの訓練を実施しました。オスプレイは横田基地に7月19、21の両日、給油を目的に飛来していますが、同基地で訓練を実施するのは初めてです。
(写真)横田基地でのオスプレイの訓練に抗議
し開かれた集会=31日、東京都福生市
29日に飛来していたオスプレイ2機は、31日午後0時35分ごろ横田基地を同時に離陸し、1時30分と
34分に相次いで着陸。1機は52分に再び離陸し、基地北側を旋回し、西側の福生市上空を低空で飛行後、56分に着陸しました。
今回の訓練について在日米軍は、自然災害などで人々が被害を受けた場合の「人道支援」の空軍兵士と海兵隊員の連携体制と緊急事態への対応を確認するものだと説明。空軍が模擬支援物資の準備と積み込みや兵たん支援・給油を、海兵隊のオスプレイが横田基地での離着陸と管轄空域での飛行訓練を実施しました。横田基地では、海兵隊の地上部隊によるパラシュート降下訓練が頻繁(ひんぱん)に実施されており、オスプレイを含めた海兵隊の訓練拠点化が進んでいます。
オスプレイは日本にいらぬ
米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイが在日米軍横田基地(東京都多摩地域)で物資の積み込み、空輸訓練を行った31日、基地南側の福生市の公園で、平和団体や騒音訴訟の原告、住民ら約150人が抗議集会を開きました。
主催した横田基地の撤去を求める西多摩の会の高橋美枝子代表は「オスプレイの横田基地への飛来、訓練は、東京都全体の問題。日本のどこにもオスプレイはいりません」と訴えました。
日本共産党の尾崎あや子都議は「都議会でもオスプレイの飛来反対、横田基地はいらないと質問し、知事に国やアメリカにきちんとものをいうよう迫っていきたい」とのべました。