米国防総省の監査官室はこのほど、米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの機体状態の報告や整備作業の指示に多数の誤りがあり、任務遂行の準備ができていないオスプレイ部隊が配備された可能性があるとの監査報告書をまとめました。
監査の対象は2008年10月から11年9月までの3年間。国防総省監査官室のウェブサイトで報告書の概要が23日付で掲載されました。
それによると、オスプレイの機体状態について部隊の整備担当者が行った200回の報告のうち167回が「不適切」。同監査官室が検証した907回の作業指示のうち112回が「不十分」でした。また、部隊の運用担当者は265回の報告のうち199回で、装備品の状態について「不完全または不正確」な情報提供を行っていました。
監査報告書はこうした結果に基づき、「任務遂行が可能な状態にある(オスプレイの)比率は信頼できない。国防総省や海兵隊の高官は任務遂行の準備ができていないオスプレイ部隊を配備した恐れがある」と指摘しています。
今回の監査対象期間には、オスプレイ部隊が沖縄に配備された時期(12年10月以降)は含まれません。しかし、多くの不備があるまま、沖縄への配備が強行された可能性も否定できません。