市民・科学者 17団体と120人超参加
大学や研究機関の軍事研究に反対する3団体は30日、「軍学共同反対連絡会」を東京都内で結成しました。市民と科学者の協同で運動を強めようと呼びかけるものです。
学術会議前で訴え
この3団体「軍学共同反対アピール署名の会」「大学の軍事研究に反対する会」「『戦争と医』の倫理の検証をすすめる会」の代表者らが会見。池内了名古屋大学名誉教授は、日本学術会議の検討委員会が軍事研究に関する意見をまとめ、防衛省の研究委託制度の概算要求(110億円)への回答が出されるとして、今秋から冬が運動の「正念場」だと強調。「今こそ市民と結びついて幅広い運動を強めたい」と訴えました。
野田隆三郎岡山大学名誉教授は、日本学術会議の議論が軍事研究解禁に向かわないよう署名を集め、同会議の検討委員全員に送ったことを報告。住江憲勇全国保険医団体連合会会長は、軍事研究を少しでも認めれば、いずれは先制攻撃のための研究まで認められるようになると危惧を述べました。
会見に先だち開かれた結成会で、共同代表に、池内、野田、滋賀医科大学名誉教授の西山勝夫の3氏を選出。各大学や日本学術会議、国会議員への要請など今後の取り組みを呼びかけました。
30日現在、参加を表明しているのは日本科学者会議、日本私立大学教職員組合連合など17団体と120人を超える個人。
この日、同連絡会の有志と、参加団体の一つ「軍学共同反対市民の会」が東京都港区の日本学術会議前で、「軍事研究解禁反対」などのメッセージを掲げ、スタンディング行動を行いました。