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海上不測事態を回避 - 日米中など21カ国 行動規範採択

2014-04-25 | 歴史の流れは平和外交

中国・青島 海軍シンポ

 日米中など21カ国の自衛隊・海軍の代表は22日、中国の青島で開いた「西太平洋海軍シンポジウム」で、海上での不測の事態を避けるための行動規範「海上衝突回避規範」を採択しました。行動規範は、各国の海軍艦艇や航空機が海上で予期せず遭遇した場合に回避すべき行動として、射撃管制レーダーの照射やアクロバット飛行などを挙げています。


 行動規範に法的拘束力はないものの、東アジア地域での不測の事態を回避し、地域の安定を守る上で重要な意義があります。

 中国メディアによると、シンポで演説した中国海軍トップの呉勝利司令官は「各国海軍の意思疎通と交流を強め、誤解を減らす上で、重要な役割がある」と規範採択の意義を強調。「今後、対話を重ね、規範の内容を絶えず改善し、不測の事態回避のために効果あるものにしていこう」と呼びかけました。

 グリナート米海軍作戦部長は「規範は多くの問題を討論するにあたっての基礎を打ち立てた」と歓迎を表明しました。

 東アジア関係に詳しい北京大学の梁雲祥教授は赤旗紙に「規範の採択は、周辺国との間で多発している海上での矛盾を平和的な方法で解決するという中国の姿勢を国際社会に示した」と評価。その上で「規範は海上の衝突を一定程度抑制できるが、法的拘束力のない象徴的なものにすぎない。とくに中日間の危機管理のためには、両国政府と軍が実質的な危機管理メカニズムを作る必要がある」と提起しました。

 西太平洋海軍シンポは、1987年に始まった西太平洋で唯一の各国海軍・自衛隊による多国間対話・協力のフォーラムで、今回が14回目です。21カ国で構成され、オブザーバーとして4カ国が参加。行動規範は、2000年に提案され、14年間にわたり討論を重ねてきました。


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