日本共産党の緒方靖夫副委員長が3日、原水爆禁止2017世界大会・国際会議で行った発言は次の通りです。
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この大会は、核兵器禁止条約の採択という新たな情勢と展望のもとで開催されています。大会は、被爆者とともに原爆の非人道性を訴え、核兵器を禁止し、廃絶する条約を要求する署名に取り組んできました。条約採択の歴史的な達成と重要な貢献ができたことを心から喜びたいと思います。
今後のたたかいは、禁止から完全廃絶へと前進することです。
そのために第一に、核兵器禁止条約のもつ画期的、先進的重要性の認識を深め、世論にひろげることです。
条約前文は、核兵器の非人道性を告発し、国際人道法を含め国際社会の法理に照らして核兵器の違法性を明確にしています。
第1条で、開発、実験、生産、製造、取得、所有、貯蔵、配置、導入、配備の許可を禁止しました。使用、使用の威嚇も禁止し、「核抑止力」論を否定しました。歴史上初めて核兵器に「悪の烙印(らくいん)」が押されたのです。
「ヒバクシャ」が2度にわたり明記され、「核兵器の使用または実験によって影響を受けた個人」への支援も化の議論であり、中国、ロシアも共有しています。この立場を変えさせる壮大なたたかいに取り組まなければなりません。
最近、フランス平和運動と英国の核軍縮キャンペーン(CND)と懇談したさい、「自国政府の核保有の立場を変えさせ、条約を批准するたたかいをすすめる」と話していました。われわれも、被爆国でありながら条約に背を向ける日本政府に「核の傘」から脱却し、調印を促すたたかいを進めるとのべ、共同を誓い合いました。
条約そのものが核保有国に核兵器放棄を迫っていくたたかいの武器となっています。その壮大な任務を果たすために、「ヒバクシャ国際署名」に取り組み、前進していきましょう。