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きょうの潮流

2017-09-23 | コラム

いすゞ自動車の派遣切りを小説のモデルにした田島一さんの『時の行路』。会社側の身勝手で無法なやり方に組合をつくり、たたかう労働者の姿を描きました▼いま、その完結編『争議生活者』が上梓(じょうし)され、筆者があとがきで語っています。「真面目に働き懸命に生きる人間を否定する支配者の論理に抗し、自分たちの正しさを掲げて屈しなかった人々の営為は、まさに弱者にとっての『希望の灯』だった」▼きのう二つの裁判がありました。新入社員の高橋まつりさんを過労自殺に追い込んだ電通の罪が問われた公判。出廷した電通の社長は違法な残業を認め謝罪しました。裁判では、電通が労働基準監督署から是正勧告を受けたあとも抜本的な対策をとらず、社員がサービス残業を余儀なくされていた実態も明らかに▼公の場で裁かれた、利益を優先して労働者の心身の健康を顧みない会社の姿勢。死に至るまで働かせる違法な残業や長時間労働に警鐘を鳴らしました▼原発事故によってふるさとを奪われた避難者が起こした集団訴訟。千葉地裁は東京電力の損害賠償を一部認めました。しかし半年前の前橋地裁判決から後退し、国の責任は否定。過酷事故を引き起こした国と東電の責任を求めるたたかいは続きます▼企業や国を相手に、生きる権利や安心して暮らせる社会の実現をめざして立ち上がる人たち。『争議生活者』の中で主人公が見知らぬ婦人から“私たちの希望”といわれる場面があります。たたかう人がいるから明日が開けると。

 

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