官邸内の会合で
韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は14日、首都ソウルの官邸内での側近らとの定期会合の席で、「朝鮮半島で戦争を起こしてはならない。なにがあろうと、北朝鮮の核兵器をめぐる問題は、平和裏に解決されなければならない」と語りました。ロイター通信が報じました。
文氏は、北朝鮮の核兵器をめぐり、米国と北朝鮮が互いに相手を挑発して緊張を高めるなかで、北朝鮮に対して脅迫行為をやめるよう訴えました。
米国に対しては、「米国はわれわれと同じく、現在の情勢に対して冷静に、責任ある立場で対応すると確信する」と述べました。
「言葉の応酬収束を」
英労働党党首「核紛争なら壊滅的」
【ベルリン=伊藤寿庸】英労働党のコービン党首は英紙サンデー・ミラー13日付への寄稿で、「壊滅的な核紛争の脅威が、現実的な可能性となっている」と警告し、米国と北朝鮮に対し「言葉の応酬を直ちに収束させるべきだ」と求めました。「全面的な衝突への意図しないエスカレーションの危険は、全世界にとってあまりに大きい」としています。
コービン氏は、広島、長崎への原爆投下で数十万人が亡くなったことに言及。「北朝鮮でのいかなる核紛争も、朝鮮半島やその周辺で、罪のない数百万人の人々を死に至らせ、中国や日本などに壊滅的な死の灰を降らせる」とのべました。
英国政府に対しては、6カ国協議再開に向けた外交努力や、合同演習を含めて朝鮮危機をめぐるいかなる軍事行動にも加わらないことを要求しました。
コービン氏は、「制裁だけでは緊張状態を解決できない」「外交、安全の保障、国際法が、危機に際しての唯一の現実的道筋だ」と指摘。「全世界が理性的で安全であるために、対話と外交を求める世界的な圧力を圧倒的に強めなければならない」と呼び掛けました。