第2次世界大戦中にナチス・ドイツがユダヤ人など少なくとも110万人を虐殺したポーランド南部のアウシュビッツ強制収容所が解放されてから70年となった27日、各地で二度と悲劇を起こさない決意をこめた式典や集会が開かれました。
アウシュビッツ強制収容所のあったオシフィエンチムでの追悼式典には、生還した約300人、ドイツのガウク大統領、フランスのオランド大統領ら50カ国の代表が出席。今回の式典は「多くの生還者が参加できる最後の節目」(アウシュビッツ博物館)と位置付けられています。
ポーランドのコモロフスキ大統領は式典で、「ナチス・ドイツはわがポーランドをユダヤ人の墓地に変えた。アウシュビッツは憎悪と暴力の地獄だった」と語りました。
一方、ドイツのメルケル首相は26日、ベルリンでの追悼集会で、「ナチスの残虐さを思い起こすことはドイツ人の恒常的な責任である」と演説。「ドイツは宗教や出身地、民族の区別なく、自由で安全に生きられる国でなければならない」と右翼の排外主義を警告しました。