年金カット法案について与党は24日の衆院厚生労働委員会の理事懇談会で、25日の採決を提案しました。日本共産党、民進党は審議が十分に尽くされていないとして反対しました。そのため、委員長が職権で大臣質疑までの日程を決定。与党は同日採決の構えを崩していません。
懇談会で、与野党は25日午前の参考人質疑、同日午後の安倍晋三首相が出席しての質疑については合意しました。与党はその後の日程として、1時間半の大臣に対する質疑をした上での採決を提案し、野党は徹底審議を求めたため、丹羽秀樹委員長が職権で大臣質疑を決定しました。委員長職権での委員会運営は6度目です。
高橋氏は、参考人招致決議を当日に行うことは「異例中の異例」と厳しく批判。丹羽委員長は「前例としない」と約束しました。
年金カット法案をめぐっては、与党と維新の合意だけで審議入りが強行されたのをはじめ、委員長職権が相次ぐなど、異常な運営が続いています。日本共産党は、物価が上がっても賃金が下がったら年金支給額が下がる同法案は、マクロ経済スライドの「キャリーオーバー制度」と合わせて後代にもつけを回すと批判しています。