「川内原発再稼働やめろ 官邸・国会前☆大抗議」が1日、首相官邸前と国会正門前で行われました。主催は、首都圏反原発連合(反原連)。1万人(主催者発表)の参加者が、九州電力川(せん)内(だい)原発を突破口に全国各地の原発の再稼働を狙う安倍内閣に対し、全国が連帯して再稼働を止めよう、と声をあげました。
30度を超える炎天下にもかかわらず、続々と人々が駆けつけました。国会正門前では、原発立地県の議員や市民団体の代表、国会議員らが訴えました。
反原連のミサオ・レッドウルフさんがあいさつし、「原発を再稼働させようとする政府・電力会社は巨大な城に見えるが、私たちの力で必ず壊すことができる」と呼びかけました。
かごしま反原発連合有志の岩井哲さんは「川内原発の周辺には地上だけではなく、海底にも火山があり、いつ噴火、地震、津波が襲ってくるかわからない」と危険性を告発。「13日の鹿児島県庁包囲行動を成功させ、再稼働を必ずとめたい」と語りました。
北海道反原発連合の中川喜征さんは「原発が事故を起こせば、北海道全体が被害にあう。全国で力を合わせ、原発ゼロをめざそう」と発言。「みやぎ金曜デモ」の布原啓史さんは「大飯原発の運転差し止めを命じた福井地裁判決を武器に、原発ゼロを実現しよう」と話しました。
「原発をなくす全国連絡会」の馬渡耕史さんは「再稼働を狙う政府や電力会社が『参った』というまで声を上げ続けよう」と訴えました。
首相官邸前では、「再稼働反対」「すべてを廃炉」とコールしました。
熊本県水俣市から参加した男性(76)は「水俣は、川内原発が事故を起こしたときの避難先ですが、避難に29時間もかかるなんて非現実的です。企業のもうけのために水俣病の犠牲になった地域として、原発には反対です」と語りました。
「STOP HAMAOKA(ストップ・浜岡)」と書かれたTシャツを着た女性(36)は、10歳の娘と静岡県沼津市から参加。「危険だと分かっている原発に、なぜ安全神話をつくってまで再稼働と輸出をしたいのか」と語りました。
志位委員長がスピーチ
日本共産党の志位和夫委員長は1日、笠井亮衆院議員、吉良よし子参院議員とともに反原連の抗議行動に参加して、国会正門前でスピーチしました。
志位氏は、大飯原発の運転差し止めを命じた福井地裁判決について、「国民の世論と運動がかちとった判決だ。この判決の論理は、日本のすべての原発にあてはまる」と強調。「判決を重く受け止めて全国の原発の再稼働を断念せよ、川内原発の再稼働を断念せよ、このことを訴えたい」とのべました。
志位氏は、「川内原発が立地している場所は、超巨大噴火にともなう火砕流が過去、何度も襲ったという大問題が指摘されている」と強調。火山噴火予知連絡会会長が「噴火するかしないかで立地の適否を判断するなら、“わからないから立地は認められない”ということになる」とのべていることを示して、「川内原発にいま求められているのは、廃炉です。ただちに廃炉にすることこそ、いま決断すべきです」と訴えました。(スピーチ)