疑いの目で見れば人の行動はずべて疑えてみえる。疑わしきを罰せず。まさかりを失った人が、隣の子が盗んだのではないかと、その動作を注意してみたところ、やることが全て盗みをした結果の行動として目に映った。
しかし、後にそのまさかりが発見されて、その子が盗んだのではないと判明してからはこんどは、何処を見てもその子が盗みをするようには見えなかったと言う。人間が疑心を持つと言う事の恐ろしさをうまく捕らえて、たとえ話にしたものである。
現実に企業内で不正事件があったときなど、嫌疑のかられた社員の行動を注意して監視していると、一挙手一投足が全て有罪の判定につながるように見えるもの、この言葉の類語として(疑心暗鬼を生ず)が挙げられる。まったく疑う心は恐ろしい。