老後の日々

果物に野菜作り等、
今では趣味にして気間々にやっています。

失敗を恐れる子供

2007年04月12日 | Weblog
ある学校で図工の授業を見てきた人の話です。子供達は思い思いに自分の好きな下絵を描いていた、上手な絵を見つけた先生、それを教室のみんなに見せながら、ほらみんな見てごらん、○○さんの絵のここの所、生き生きしていてとても上手だねとほめた。私達の時代なら自分は出来なくても、ほんまや、、上手や、と感心したり、一人一人違ったところの特徴を捉えていたりして、自分の絵を描くときエンビツで引くカーフもなんとなく似たものになっていたりしたものだ。しかし、この教室違っていたそうです。

空気は堅いものになり、ほめられた絵を見てからは、自分の絵を描く手が止り、身体が小刻に震い、涙ぐむ子もいたそうです。授業が終わった後に、そっと聞いてみると、(私は○○さんのように上手に書けないもん)そして出来なかったらいやなんだもん、失敗したらいやなんだもんと続け、自分の絵を机の奥え隠してしまった。この子のように、うまく出来なかったらどうしょう、失敗したらどうしょう、と不安を抱えている子供が、いま、とても多いように思える。

失敗を恐れ、弱い自分と向き合うことが出来なくなってしまった子供。間違う権利を奪われてしまった子供。そして、失敗しても次は成功してやろう、と言う意欲や夢、迄もなくしつつある子供。原因は何?と聞けば、一気に帰ってきそうなのですが、どちらの親たちも間違っていると思って教育はしていない。ただ気がついていないことは多くあると思う。親の見栄、希望、親の性格をそのまま子供に押しつけたりしていることを。