とても静かなので
にぎやかだった
換気扇の疼き
車の潮騒
時計の点滴
この部屋全体
わたしの耳になって
空気の厚い楽譜を奏でていた
白い壁は何にも似ていず
それは記憶がないからかもしれなかった
それなのにイメージは
陽光の反射のように押し寄せて
キラキラと断片を散らした
どんなものでも
訪れてきてしまいそうだ
鳴き方を忘れたカエルも
不安が太らせたミサイルも
顔のない隣人も
聞こえない
夜の道をいまも
きっと誰かが歩いている
奇妙に明るい街灯の下
持て余しがちな感情を
ちぐはぐな表情に映して
にぎやかだった
換気扇の疼き
車の潮騒
時計の点滴
この部屋全体
わたしの耳になって
空気の厚い楽譜を奏でていた
白い壁は何にも似ていず
それは記憶がないからかもしれなかった
それなのにイメージは
陽光の反射のように押し寄せて
キラキラと断片を散らした
どんなものでも
訪れてきてしまいそうだ
鳴き方を忘れたカエルも
不安が太らせたミサイルも
顔のない隣人も
聞こえない
夜の道をいまも
きっと誰かが歩いている
奇妙に明るい街灯の下
持て余しがちな感情を
ちぐはぐな表情に映して