ニュースは「つなげてとらえる」ことが大切 ―
ふなっしーとさしこの共通点
マイナビスチューデント
2014年2月14日(金)17:01
よく「就職活動をするなら新聞を読め」とか
「就活生ならニュースくらい見るべき」と言われる。
でも本当に役立つのだろうか? 結論を言うと、
読むだけではあまり意味がない。しかし、
ニュースを「読んで」さらに「つなげる」と、
就活でとんでもない威力を発揮する。
■ニュースを利用して自分の考えを持つトレーニングを
たとえば最近「ゆるキャラ」が世の中の人々の間で人気を博している。
同時に、お堅いはずの企業や役所も「公式twitter」などで
ゆるい発言を繰り返している。例えば
こうした社会の動きをとらえたとき、
「その原因は何なのだろうか」と考えてみよう。
ゆるキャラ流行の原因は何なのか。仮説を立ててみる。
たとえば受け手に「作り込まれたものへの拒否感」があるのかもしれない。
テレビ業界におけるやらせなどが問題になったことが原因になり、
世間一般に「作り込まれたもの」よりも
「ゆるいもののほうがいい」という感覚が広がった可能性がある。
さらには多くの人が「こんなの知ってる?」と外に発信できるような、
「ネタになる事象」に飢えているのかもしれない。
SNSを利用する人が増えると、「ネタ」を探す人も増える。
ゆるキャラは間違いなく、「ネタになること」のひとつだった。
twitterに「ミッキー大好き!」と書き込むのは
あまり珍しくもないが、ふなっしーがそれほど
有名でない時代に「ふなっしークソワロタ」と書いたら注目が集まる。
つまり、誰もがネタを求め、
ネタを発信したがっている「ネタ化社会」になっている、という仮説が立てられる。
そして、この仮説は有望かも......と思ったら、
その仮説を裏付けるまた別の現象を探すのだ。たとえばハロウィン。
近年急速に流行した原因は、
仮装した写真をSNSですぐにアップできるようになったからだろう。
同じように、AKB48の中では「ネタキャラ」だった
指原莉乃さんがセンターをとったのもうなずける。
「大島優子ちゃんかわいい」だと普通すぎる。
しかし、「さしこ大好き」と言えば、
「オレはこんなところに目をつけてるんだ」というアピールになる。
という具合に、ニュースを見たら何がその現象の原因になっているか、
仮説を立てるのだ。するとたまに、ほかの現象も根っこは
同じであることがわかる。
こんな順番で「今はネタ化するとウケる!」という結論、
つまりは「自分の考え」が生まれる。
ニュースで知識を得ることも重要だが、
このようにニュース同士をつなげて深掘りすることで、
自分の考えを持つトレーニングができるのだ。
■世の中の流れを知れば、企画は立て放題
このような考え方のクセをつけておけば、面接などで、
ほかの就活生とはひと味違う答えを返すことができる。
たとえば、マスコミの面接で
「誰を取材してみたいですか?」という質問、電器メーカーの面接で
「今後、どんな商品を作ってみたいですか?」、
広告代理店の面接で「弊社が海外進出を加速するには
どうすべきだと思いますか?」と聞かれた学生がいた。
こんなとき、トレーニングしてきた「自分の考え」を披露するのだ。
「うちの店で出したら受けると思うメニューは?」という質問に対して、
「SNSにアップしたくなるメニューを準備したい。
理由は―」と回答する。「雑誌の企画を立ててください」という質問に対して、
「SNSにアップしたくなる画像特集です。理由は―」と回答する。
正直に言うと、学生が考える企画は、
本人はよく練ったつもりでも、盛り込まれている情報は少ない。
優れた回答にするには、ただ「○○がしたいです」「○○だと思います」ではなく、
「ニュースをつなげ」「社会の動きを知り」、
それを根拠にそう考える理由を論理的に説明すればよいのだ。
ニュースを見て、知識を溜め込むだけではもったいない。
「つなげて」「考える」クセをつけるようにしよう。
文●夏目幸明(経済ジャーナリスト)
http://news.goo.ne.jp/article/freshers/bizskills/fresherscol201402post-628.html
ふなっしーとさしこの共通点
マイナビスチューデント
2014年2月14日(金)17:01
よく「就職活動をするなら新聞を読め」とか
「就活生ならニュースくらい見るべき」と言われる。
でも本当に役立つのだろうか? 結論を言うと、
読むだけではあまり意味がない。しかし、
ニュースを「読んで」さらに「つなげる」と、
就活でとんでもない威力を発揮する。
■ニュースを利用して自分の考えを持つトレーニングを
たとえば最近「ゆるキャラ」が世の中の人々の間で人気を博している。
同時に、お堅いはずの企業や役所も「公式twitter」などで
ゆるい発言を繰り返している。例えば
こうした社会の動きをとらえたとき、
「その原因は何なのだろうか」と考えてみよう。
ゆるキャラ流行の原因は何なのか。仮説を立ててみる。
たとえば受け手に「作り込まれたものへの拒否感」があるのかもしれない。
テレビ業界におけるやらせなどが問題になったことが原因になり、
世間一般に「作り込まれたもの」よりも
「ゆるいもののほうがいい」という感覚が広がった可能性がある。
さらには多くの人が「こんなの知ってる?」と外に発信できるような、
「ネタになる事象」に飢えているのかもしれない。
SNSを利用する人が増えると、「ネタ」を探す人も増える。
ゆるキャラは間違いなく、「ネタになること」のひとつだった。
twitterに「ミッキー大好き!」と書き込むのは
あまり珍しくもないが、ふなっしーがそれほど
有名でない時代に「ふなっしークソワロタ」と書いたら注目が集まる。
つまり、誰もがネタを求め、
ネタを発信したがっている「ネタ化社会」になっている、という仮説が立てられる。
そして、この仮説は有望かも......と思ったら、
その仮説を裏付けるまた別の現象を探すのだ。たとえばハロウィン。
近年急速に流行した原因は、
仮装した写真をSNSですぐにアップできるようになったからだろう。
同じように、AKB48の中では「ネタキャラ」だった
指原莉乃さんがセンターをとったのもうなずける。
「大島優子ちゃんかわいい」だと普通すぎる。
しかし、「さしこ大好き」と言えば、
「オレはこんなところに目をつけてるんだ」というアピールになる。
という具合に、ニュースを見たら何がその現象の原因になっているか、
仮説を立てるのだ。するとたまに、ほかの現象も根っこは
同じであることがわかる。
こんな順番で「今はネタ化するとウケる!」という結論、
つまりは「自分の考え」が生まれる。
ニュースで知識を得ることも重要だが、
このようにニュース同士をつなげて深掘りすることで、
自分の考えを持つトレーニングができるのだ。
■世の中の流れを知れば、企画は立て放題
このような考え方のクセをつけておけば、面接などで、
ほかの就活生とはひと味違う答えを返すことができる。
たとえば、マスコミの面接で
「誰を取材してみたいですか?」という質問、電器メーカーの面接で
「今後、どんな商品を作ってみたいですか?」、
広告代理店の面接で「弊社が海外進出を加速するには
どうすべきだと思いますか?」と聞かれた学生がいた。
こんなとき、トレーニングしてきた「自分の考え」を披露するのだ。
「うちの店で出したら受けると思うメニューは?」という質問に対して、
「SNSにアップしたくなるメニューを準備したい。
理由は―」と回答する。「雑誌の企画を立ててください」という質問に対して、
「SNSにアップしたくなる画像特集です。理由は―」と回答する。
正直に言うと、学生が考える企画は、
本人はよく練ったつもりでも、盛り込まれている情報は少ない。
優れた回答にするには、ただ「○○がしたいです」「○○だと思います」ではなく、
「ニュースをつなげ」「社会の動きを知り」、
それを根拠にそう考える理由を論理的に説明すればよいのだ。
ニュースを見て、知識を溜め込むだけではもったいない。
「つなげて」「考える」クセをつけるようにしよう。
文●夏目幸明(経済ジャーナリスト)
http://news.goo.ne.jp/article/freshers/bizskills/fresherscol201402post-628.html