完璧主義の人が適度な計画を立てるために必要なこと
09月18日 20:11
ライフハッカー[日本版]
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毎日、あるいは毎週の計画は、うまく立てることができれば、
人生を平穏かつ順調に過ごすためのすばらしいシステムになります。
でも、計画が入念すぎると、ストレスの元になってしまいます。
結局、何にも計画しないほうが良かったなんてことにもなりかねません。
タイムマネジメントのコーチでありトレーナーでもある私は、
計画を立てることにストレスを感じる人々をたくさん見てきました。
彼らの多くは、その日の計画を実行に移すプロセスにおいて、
自主性が大きな役割を果たしていることを理解できていない人たちです。
プロセスの一部分として変化を受け入れられず、
会議などの時間が予想より長くかかると、
計画通りにものごとが進まないことにいら立ってしまうのです。
さらに悪いことに、十分な作業時間がないと作業を進めたがらないため、
自分自身および周囲にストレスを与えてしまいます。
たとえば、3時間割り当てられていた作業時間が何らかの理由で
1時間半に短縮されると、手を付けることすらしなくなるのです。
このような副作用を避けて、計画を立てることによる恩恵を受けるには、
もっとリラックスしたアプローチが必要です。
拙著『How to Invest Your Time Like Money』では、
予期せぬ出来事にうろたえず、計画を立てることによる効果を得るための
7つの方法を提唱しています。
以下に、その7つを紹介しましょう。
1. 意思が重要
飛行機の席に座るとき、目的の座席を意識しておかなければ、
間違った方向に進んでしまいます。同様に、
計画を立てるときには、目的地とそこにたどり着くためのステップを、
あらかじめ決めておかなければなりません。
時にパイロットは、飛行経路を変えることや、
嵐であっても着陸することが要求されます。
それでも、具体的な目的地を心に描いておくことで、
正しい場所に到達できるチャンスは増えるでしょう。
同じように、1日のコースも、あらかじめ
決めておいたほうが良い結果が得られることになります。
もし今度、何かが原因で計画がめちゃくちゃになっても、
計画を立てたことが無意味だなんて思わないでください。
少なくとも、計画があったおかげで最初に進むべき方向を決められたのだし、
たとえ途中で道を変えなければならなくても、
最終的に目的地にたどり着くための準備ができたのだと考えればいいのです。
2. 100点満点を再定義する
先日、あるコーチングのクライアントから、
計画を100%遂行できる人などいるのかという質問を受けました。
私は、100%の日は珍しいと答えました。
多くの人にとって、意図していたことの60〜70%も達成できれば、
それはすばらしい1日だと言えるでしょう。
後日、これについてもう少し考えたのですが、
もう少し良い答え方があったなと思いました。
想定されるタスク、全体的な優先順位、予期せぬことなどに対して、
持ち合わせのデータに基づいて時間配分を判断できたことに自信を持てることこそが、
100点満点だという考え方がありました。
つまり、すべてが計画通りに進んだかどうかで判断するのではなく、
「今日1日の時間配分について、最良の判断ができただろうか?」
と自問すればいいのです。
3. パーフェクトを追求しすぎない
完璧な計画など存在しません。最新のデータを基に計画を立てることができても、
予期せぬ出来事がいつ起こるかはわかりません。
だから、どんな計画でもパーフェクトなどと、保証できないのです。
計画を立てるのは、最適なレベルを見極めるためです。
つまり、何に集中して、何が大切なのかを知ることが大切なのです。
私は、計画を立てる作業には時間制限を決めることをすすめています。
1週間の計画を立てる作業は、最長でも1時間にとどめておきましょう。
1日の計画は15分ぐらいで十分です。
なぜなら、週間計画を再調整するだけでいいのですから。
4. 計画をロードマップととらえる
1日の計画、1週間の計画、1年の計画は、
あなたに方向性を示すロードマップであり、
取りうるさまざまな経路を高いところから見下ろしていると考えてください。
回り道をしていると感じたら、マップに戻って最適な道を見つけ、
再び歩みを進めてください。何らかの理由で中断しても、
戻るべきマップがあれば、スケジュールを組み直す必要性に
気づくことができるでしょう。
私も毎日、その日の計画を頻繁に見直しては、
「よし、この作業にかかった時間
(または重要な電話がかかってきたという事実)を考慮すると、
今1番重要なことは何だろう」と考えています。
同じようにしてみてください。
計画外の打ち合わせや電話が終わったあと、
そのままメールチェックに戻るのではなく、
1日の計画に立ち戻り、必要に応じてカレンダー上の項目を入れ替えたり、
ToDoリストの優先順位を付け直したりしてください。
そうすることで、次にすべきことが明らかになるはずです。
5. 予期せぬことを予期する
計画を立てることの大きなメリットの1つに、
不測の事態にも大したストレスなく対応できることがあげられます。
正しく計画を立てれば、締め切りよりも前倒しして
作業を進めることができます。すると、
余裕があるため、計画を変更せざるを得ない出来事が発生しても、
問題なく変更できます。一方、計画をしていないと、
ちょっとした予定の狂いが大問題につながることもあります。
ストレスを劇的に減らすためには、
少なくとも締め切りの1日前には作業を終わらせること目指してださい。
そうすることで、予期せぬ中断に出くわしたり、
技術的な問題が発生したりしても、柔軟に対応できるでしょう。
6. これはテストではない
計画を立てること、およびそれを正確に実行することに価値を見いだすのは、
かなり大変なことです。もちろん、
意思と規律が大切なことだというのは十分理解していますが、
人生にはどうにもならないことがあるもの。
私たちは、その事実を受け入れなければなりません。
できたことやできなかったことであれこれ悩むぐらいだったら、
「何が起こったのか」「次回は違うやり方でできないだろうか」
と自問してください。その答えを、
前に進む力にするのです。
7. クリエイティビティにはオープンで
先日、クライアントの1人が、とてもすてきなエピソードを話してくれました。
彼の許可をいただいたので、意思と自由の相互関係に対する
とても良い考え方を共有します。
先日、母と1対1で過ごす時間がありました。
油絵のテクニックを教えてもらったのです。
母がまず教えてくれたのは、油絵を始める前のスケッチの方法でしたが、
キャンバスへのスケッチは、あくまでも
一時的なガイドであることを強調していました。
スケッチは詳細に描くべきではないし、厳密に従うべきでもない。
厳密に従おうとすると、その瞬間の自発性と
クリエイティビティが阻害されてしまうのだと。
それを聞いた私は、タイムマネジメントと同じだと思いました。
おかげで、本当に大切なことや人生の目標、
充実した日々の送り方を再発見できました。
つまり、人生は絵と同じであり、
私は好きなようにそれを描くことができるのだと、
母の言葉で気づかされたのです。
要するに、リラックスすればいいのです。
深呼吸して、帆を広げたら、水の流れと風向きに合わせて出発しましょう。
人生は生きるもの、そして楽しむものであり、
決して「完了」させるものではありません。
Elizabeth Grace Saunders(原文/訳:堀込泰三)
Photo by Shutterstock.
http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/bizskills/lifehacker_44332.htmlより
09月18日 20:11
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毎日、あるいは毎週の計画は、うまく立てることができれば、
人生を平穏かつ順調に過ごすためのすばらしいシステムになります。
でも、計画が入念すぎると、ストレスの元になってしまいます。
結局、何にも計画しないほうが良かったなんてことにもなりかねません。
タイムマネジメントのコーチでありトレーナーでもある私は、
計画を立てることにストレスを感じる人々をたくさん見てきました。
彼らの多くは、その日の計画を実行に移すプロセスにおいて、
自主性が大きな役割を果たしていることを理解できていない人たちです。
プロセスの一部分として変化を受け入れられず、
会議などの時間が予想より長くかかると、
計画通りにものごとが進まないことにいら立ってしまうのです。
さらに悪いことに、十分な作業時間がないと作業を進めたがらないため、
自分自身および周囲にストレスを与えてしまいます。
たとえば、3時間割り当てられていた作業時間が何らかの理由で
1時間半に短縮されると、手を付けることすらしなくなるのです。
このような副作用を避けて、計画を立てることによる恩恵を受けるには、
もっとリラックスしたアプローチが必要です。
拙著『How to Invest Your Time Like Money』では、
予期せぬ出来事にうろたえず、計画を立てることによる効果を得るための
7つの方法を提唱しています。
以下に、その7つを紹介しましょう。
1. 意思が重要
飛行機の席に座るとき、目的の座席を意識しておかなければ、
間違った方向に進んでしまいます。同様に、
計画を立てるときには、目的地とそこにたどり着くためのステップを、
あらかじめ決めておかなければなりません。
時にパイロットは、飛行経路を変えることや、
嵐であっても着陸することが要求されます。
それでも、具体的な目的地を心に描いておくことで、
正しい場所に到達できるチャンスは増えるでしょう。
同じように、1日のコースも、あらかじめ
決めておいたほうが良い結果が得られることになります。
もし今度、何かが原因で計画がめちゃくちゃになっても、
計画を立てたことが無意味だなんて思わないでください。
少なくとも、計画があったおかげで最初に進むべき方向を決められたのだし、
たとえ途中で道を変えなければならなくても、
最終的に目的地にたどり着くための準備ができたのだと考えればいいのです。
2. 100点満点を再定義する
先日、あるコーチングのクライアントから、
計画を100%遂行できる人などいるのかという質問を受けました。
私は、100%の日は珍しいと答えました。
多くの人にとって、意図していたことの60〜70%も達成できれば、
それはすばらしい1日だと言えるでしょう。
後日、これについてもう少し考えたのですが、
もう少し良い答え方があったなと思いました。
想定されるタスク、全体的な優先順位、予期せぬことなどに対して、
持ち合わせのデータに基づいて時間配分を判断できたことに自信を持てることこそが、
100点満点だという考え方がありました。
つまり、すべてが計画通りに進んだかどうかで判断するのではなく、
「今日1日の時間配分について、最良の判断ができただろうか?」
と自問すればいいのです。
3. パーフェクトを追求しすぎない
完璧な計画など存在しません。最新のデータを基に計画を立てることができても、
予期せぬ出来事がいつ起こるかはわかりません。
だから、どんな計画でもパーフェクトなどと、保証できないのです。
計画を立てるのは、最適なレベルを見極めるためです。
つまり、何に集中して、何が大切なのかを知ることが大切なのです。
私は、計画を立てる作業には時間制限を決めることをすすめています。
1週間の計画を立てる作業は、最長でも1時間にとどめておきましょう。
1日の計画は15分ぐらいで十分です。
なぜなら、週間計画を再調整するだけでいいのですから。
4. 計画をロードマップととらえる
1日の計画、1週間の計画、1年の計画は、
あなたに方向性を示すロードマップであり、
取りうるさまざまな経路を高いところから見下ろしていると考えてください。
回り道をしていると感じたら、マップに戻って最適な道を見つけ、
再び歩みを進めてください。何らかの理由で中断しても、
戻るべきマップがあれば、スケジュールを組み直す必要性に
気づくことができるでしょう。
私も毎日、その日の計画を頻繁に見直しては、
「よし、この作業にかかった時間
(または重要な電話がかかってきたという事実)を考慮すると、
今1番重要なことは何だろう」と考えています。
同じようにしてみてください。
計画外の打ち合わせや電話が終わったあと、
そのままメールチェックに戻るのではなく、
1日の計画に立ち戻り、必要に応じてカレンダー上の項目を入れ替えたり、
ToDoリストの優先順位を付け直したりしてください。
そうすることで、次にすべきことが明らかになるはずです。
5. 予期せぬことを予期する
計画を立てることの大きなメリットの1つに、
不測の事態にも大したストレスなく対応できることがあげられます。
正しく計画を立てれば、締め切りよりも前倒しして
作業を進めることができます。すると、
余裕があるため、計画を変更せざるを得ない出来事が発生しても、
問題なく変更できます。一方、計画をしていないと、
ちょっとした予定の狂いが大問題につながることもあります。
ストレスを劇的に減らすためには、
少なくとも締め切りの1日前には作業を終わらせること目指してださい。
そうすることで、予期せぬ中断に出くわしたり、
技術的な問題が発生したりしても、柔軟に対応できるでしょう。
6. これはテストではない
計画を立てること、およびそれを正確に実行することに価値を見いだすのは、
かなり大変なことです。もちろん、
意思と規律が大切なことだというのは十分理解していますが、
人生にはどうにもならないことがあるもの。
私たちは、その事実を受け入れなければなりません。
できたことやできなかったことであれこれ悩むぐらいだったら、
「何が起こったのか」「次回は違うやり方でできないだろうか」
と自問してください。その答えを、
前に進む力にするのです。
7. クリエイティビティにはオープンで
先日、クライアントの1人が、とてもすてきなエピソードを話してくれました。
彼の許可をいただいたので、意思と自由の相互関係に対する
とても良い考え方を共有します。
先日、母と1対1で過ごす時間がありました。
油絵のテクニックを教えてもらったのです。
母がまず教えてくれたのは、油絵を始める前のスケッチの方法でしたが、
キャンバスへのスケッチは、あくまでも
一時的なガイドであることを強調していました。
スケッチは詳細に描くべきではないし、厳密に従うべきでもない。
厳密に従おうとすると、その瞬間の自発性と
クリエイティビティが阻害されてしまうのだと。
それを聞いた私は、タイムマネジメントと同じだと思いました。
おかげで、本当に大切なことや人生の目標、
充実した日々の送り方を再発見できました。
つまり、人生は絵と同じであり、
私は好きなようにそれを描くことができるのだと、
母の言葉で気づかされたのです。
要するに、リラックスすればいいのです。
深呼吸して、帆を広げたら、水の流れと風向きに合わせて出発しましょう。
人生は生きるもの、そして楽しむものであり、
決して「完了」させるものではありません。
Elizabeth Grace Saunders(原文/訳:堀込泰三)
Photo by Shutterstock.
http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/bizskills/lifehacker_44332.htmlより