5月5日(祝)。今日は俺の好きにさせてもらうぜ。
前々から検討してた計画を実行する日がついにやってきた。
今回は「暗越(くらがりごえ)奈良街道」を徒歩で踏破する。
ルートは大阪府ホームページに出ている歴史街道ウォーキングマップ(上の画像)を使用する。
大阪と奈良を結ぶ最短ルートで、途中に生駒山地の暗峠(くらがりとうげ)を越えるので「暗越」と呼ばれる。
今回のマップは大阪北浜高麗橋を起点に奈良春日大社を終点とする全長37キロのルートになっている。
もちろん一日で歩き切る。言い訳はなしだ。男が「やる」と言ったからには絶対にやらなければならない。
Qちゃんなら2時間くらいで走りきってしまう距離じゃないの。
しかし、ひさしぶりのアドベンチャーだから、ちょっと心配ではある。
足が持つところまでということで勘弁してよ。
早朝の地下鉄に乗って北浜にやってきた。朝6時、誰も歩いていない。
北浜には大証があり、証券会社の大阪拠点が集結しているところである。
昔、この辺で働いてたんだ。225先物のディーリングをしてた。
堺筋から東に入ったところの高麗橋の東詰に「里程元標」がある。
明治の初めに置かれたもので、奈良街道、京街道、熊野街道、中国街道などの起点になった。
奈良の里程元標は三条通の猿沢池のあたりにある。ここまでは行きたい。6:11スタート。
高麗橋から土佐堀通に上がり、少し東に行ったところに熊野街道の入口がある。
淀川の船着場跡で八軒の船宿があったことから八軒家(はちけんや)と呼ばれた。
途中までは熊野街道を歩くことになる。御祓筋を南下する。
長堀通のJR玉造駅の高架を越えたところ。二軒茶屋とある。
往来が盛んだった江戸時代には二軒の茶屋が建っていたことからの名前。
もともとの暗越奈良街道の出発の場所はここになる。
大今里の熊野大神宮、深江稲荷神社など見てまわり、布施柳通のあたり。
もう10キロ以上は歩いている。東大阪市の菱屋東にある八剣神社。境内に古い道標が保存されている。
画像左の道標には「おかげ左ならいせ」とある。奈良街道は「お蔭参り(伊勢参り)」の道でもあるんだ。
10:42。ヨーカドーだ。ここから先は峠越えがある。ここで休憩にしよう。弁当の調達もここで。
地図の案内が分かりづらいこともあって迷いながら歩いたために予定よりちょっと時間がかかった。
峠に入る前に、河内国一宮の枚岡神社にお参り。ちょうどお祭りをやってて賑やかだったよ。
和泉や河内の祭りには、だんじりやふとん太鼓が出る。ここはふとん太鼓だね。
太鼓台にふとんがのってるやろ。それをお神輿みたいに担ぐんだ。
12:16、旧奈良街道最大の難所、暗峠越えに出発。
デジカメの充電を忘れてたのでバッテリーが切れた。旅ナビのカメラを使う。
暗峠がどんなところかというと。ちょっと長いけど動画を見てよ。
この日も多くの自転車乗りたちが脚試しに来ていた。
生駒山地の大阪側は府民の森(森林公園)となっている。このあたりは府営の枚岡公園の中になる。
峠道の大半が車一台分の道幅となっている。これでもいちおう国道なんだよ。
ハイキングではどおってことない道。登山道と比べたら楽勝である。
ぜえぜえ。13:12、暗峠(標高455m)に到達。奈良県に入った。
すでに15キロ歩いたあとの山登りだから、まあまあしんどかった。
弁当を広げるような空間がないので休憩はせずにそのまま下りる。
どこかで弁当を食べよう。
13:35、ひるめし。
だいぶ下りてきた。ああ、奈良に行くにはもう一山(矢田丘陵)越えなあかんかった。
なんか足の裏がしびれている。おそらくマメができかけているんだろう。
14:39、近鉄生駒線の南生駒駅に到達。
すでに24キロ歩いている。電車に乗って帰ることもできるが。
ここでやめたら、一日で踏破するという機会はもう二度とないだろう。
足の状態を見てみたいが、見るとリタイヤの理由が出来てしまうので見ないことにする。
(途中略)
16:07、矢田丘陵を越えて奈良盆地に入った。あと10キロ以内だな。
17:13、近鉄尼ヶ辻駅に到達。昨年に行った菅原の里だね。
よし、三条通に入った。これで目処が付いた。ゴールはJR奈良駅にする。あと4キロ。
18:18、JR奈良駅に到着。足が痛くて春日大社まではもうとても歩けない。
本日の踏破距離約36キロ。時間12時間(休憩含む)。
今回のマップは3枚、つまり3回分ということだ。それを一日で歩いた。
峠道の上り下りは平地の数倍は足に負担がかかる。それだけでまいってしまった。
やはり強行軍は無理があるし、ぜんぜん楽しくないね。
次回はゆっくり観光しながらのコースにしよう。
自宅に帰ってから足を見たら、右に二つ、左に三つマメができていた。