2014年9月11日 宮崎市大字柏原の倉瀬池にオニバスの花を確認しました、2013年8月の池干しから、水生植物の復活を期待して観察を続けてきましたが、2014年6月29日にオニバ
スの第4葉の成長過程を確認し(この時期はオニバスである確認は不確実でした)、7月17日に完全にオニバスであることが確認出来ました、8月8日ニオニバスの花のつぼみを発見し、
花の開花を週に4回観察に行きましたが、8月は例年になく雨の日が多く池の水位が高くオニバスの開花に水位が適してなかったのか、なかなか開花してくれませんでした、9月に入り雨の日
も少なく、池の水位もかなり下がりオニバスの開花に必要な水位と日照時間も多くなったことが、オニバスの開花になったものと思います、それにしても数十年ぶりオニバスの花を見ることが出
来たことは、奇跡に近いオニバスの生命力には驚きました。
倉瀬池は1662年(寛文2年)築造され、宮崎市溜池の中で最大級の受益面積と、貯水量を誇っていますが、数十年間水生植物が壊滅状態が続き2013年8月に池干しが26年ぶりに実施さ
れたことで一年を経過しないうちに多くの水生植物が復活し始めています、依然として水質は悪くアオコが池の半分以上覆うつています、溜池は今や農業用水だけてなく、生物の生息、生育
の場所の保全、住民の憩いの場所でもあり、多くの多目的機能があります、最近異常気象、多発する地震で池の災害も多くなっています、池の管理は従来の管理体制では農家戸数の減少と
高齢化が進む中で管理費用の負担の問題もあり、溜池の保全管理体制の根本的な見直しが必要な時期が来ていると思います。