どんなに良いと思われる教え方をしても、どんなに正しいと思われる教え方をしても児童たちはたちまち忘れてしまいます。 また、その活かし方もおぼろです。割合関係の単元は特に顕著です。
分からない児童がいれば徹底的に教えれますか?
式作りさえ出来ればと思う児童が沢山います。計算は任せて下さいと待っています。
割合に絡む問題は、次々と内容(単元)を変えて進みます。<式作り出来ない子はどうします>
置いてけぼりで、目をつむる事が多くあるのではないですか?
小学校の勉強こそ基礎中の基礎なんですね!
先日、中学校と高校の先生に会った時教育論議をしました。
算数に限らず全般的に基礎的知識が不足している生徒が多く見られると言った意見が共通していました。
暗に、小学校教育に問題点があるのではと言う意見です。
それではそれを正す具体論があったかと言うと、別段に意見があった訳ではないのですが!
それでは、ここから本論に入ります。
く・も・わ は・じ・き この指導法は「割合指導」の暗記言葉としての指導でしょうか?
算数指導研究発表会等の文献を見ていますと、第1用法・第2用法・第3用法の指導難度の
パーセンテージが載っています。多くの研究者・学校関係者の発表が目立ちます。
読んで意味は分かりますが、何を解決しようとしているのか?分かりません。
生徒の立場に立って考案したのが「単位カード」の作成です。
黒板に貼って指導する為には、大きなカードを!
児童が自分用に作るのであれば、小さなカードを!作ります。
大きなカードは、縦5cmX横10cm 小さなカードは、縦1cmX横2cm 位でしょうか
5年生からが一番適していると思います。
単位量あたりの勉強前とか辺りで作っておいた方が得策だと思います。
児童達には、出来るだけ沢山の単位を思い起こさせて、同じもの2枚1組をB4サイズに太めの
字体で書かせます。
例えば、 本・本 冊・冊 kg・kg 人・人 秒間・秒間 分速・分速
などあらゆる想像で書き出させます。
この書き出しによって単位感覚が身に付きます。以後あらゆる場面で出てくる場合があるので
この作業は絶対に必要です。
カードが完成すると早速使用できます。 文章題が苦手であった児童たちの表情が変化するのが見て取れます。
それでは、児童たちに説明です。(好きなカード2種類を前もって取り出しておきます)
持っているカードを、次の式の形のどこでもいいから印をした所に一度置かせます。
● / 1あたり● X ● = ● (●印の所に置く)
ある児童は カード 人・人 本・本 の2組を持っています
そして、次のように置きました。
ア) 人 / 1人 X 本 = 本
この児童は、間違ってくれたことで?割合が理解出来ていないと判断が出来ました。
そしてもう1人は カード m・m 円・円 の2組です
イ) 円 / 1m X m = 円
この児童は、偶然か理解出来ていたかのどちらかですが合っています。
なぜ、合っているのかこの時点で説明です。
ア)の式の意味を調べますよ。皆さんここは大事ですよ聞いてよ!
基の単位を調べますよ。 1人あたりで?人 割合で?本 意味わからんね
イ)の式はどうかな調べますよ。
1mあたりで?円 それを3m買えば ?円ですか?
やった!意味通じたね。 問題を見れば数字は後でついてくるから大丈夫だよ。
この単位の付け方の約束があるからこれを覚えましょう。誰でも分かりますよ。
分からない時は、分かるまで教えるよ!
例題でやってみましょう。
1mで350円のリボンがあります。このリボン0.65m買うと代金は何円ですかという問題
単位を抜き出しましょう。 1m 350円 0.65m 何円 これだけですね。
1mのリボンが 0.65mと割合が減っています
350円だったのがどうしました?と聞いています。
1mを基準にして割合が減っています。 このような説明で児童たちは割合の意味を
増える・減るで徐々に分かり出します。
そして式作り。
1mを基準にしますから(なぜですか?)
1という数字は 1000X1=1000
1000÷1=1000 となりますね!
基の数を見てごらん かけても割っても変化ないでしょう
だから1という数字は基準に使えるんですよ。分かる?
という事で
350円 / 1mで X 0.65m = 何円
これで式作り終わり。あとは計算だけ。
文章題だけども文章読む必要がなかったね!
このやり方は、文章読む力がない児童でも出来るんだよ。
式が簡単に作れて、割合の意味が分かり出し、単位を注意していれば誰だって100%の
の確率で式作りから計算まで出来るし、文章題が苦手な児童も救われるしいいことばかりだよ!
この問題は比べる所(答え部分)が何だから掛け算と分かりますね。
もし、割合の部分の0.65のところが何mですかとなっていれば割り算と分かるしね
カードを使って式作りで当てはめる遊び感覚でやっても楽しく出来ますよ。
ちょっと長くなりましたので、次回でこのカードのメリット、まだ他に難しいと思っていた所が簡単に解ける方法がありますよと言う説明を致します。
速さの問題・混み具合の問題・食塩水の問題他割合関係の問題すべて、この方式で解決しますと
言うことを説明致しましょう。 しばらくお待ち願います。