関数嫌いの方は、先入観を捨てて、今一度符号問題に取り組んでみて下さい。
このブログで多分「新しい発見」があると思います。美作市のある中学校の「夏期補充授業」で使用した小冊子で説明をしていきます。
P 1 新しい発見を楽しんで下さい
加減算の+・-の方向は、数直線を使うと 中心に基点となる「0」を境に右側を
「+方向」左側を「-方向」としています。(方向なんですね)
たとえば、 「 7 」が書いてあるとしましょうか。これだけでは右に行くものか、左に行くものか指示がないので分かりませんので、数字に「+」「-」を付けて方向を指示しています。「7」は絶対値と言って「0」からの「きょり」を示しているのです。
数の増減よりも方向別の加減(和と差)を学習しています
(例) ー3ー2+7= ーの方向の和 ー(3+2)=ー5
+の方向7とーの方向5との差は2 絶対値の大きい+を付けて 答え+2
(例) +4ー(+2)+(ー3)= 加減算ではこの形になると難しいようです
*この解決策は、( )の中の符号はまだ変化があるとして、( )のすぐ前の符号と組み合わせて方向(+・ー)を確定するように学習する。(符号を確定させる方法は乗除算と同様に出来る指導法がありますので、次の「乗除算にも方向有り!」で参考にして下さい)
(×・÷の乗除算にも方向有り!)
加減算では、単独の数値による「方向と絶対値」の和と差で答えを求めました。
乗除算になりますと、複数の数値による「方向と絶対値」の積と商を求めます。
加減算では、数直線1本で領域(+・ーのエリア)を見つけました。
乗除算では、複数の数値の為数直線2本(X軸・y軸)でエリアを求めます。
y軸
(ー+) | (++)
| 次の4つの乗算パターンは、左の図に当てはめる
ーのエリア| +のエリア
_______|________X軸(+2)×(+5)=++の方向で+エリア
| (ー4)×(+3)=ー+の方向でーエリア
+のエリア| ーのエリア
| (+8)×(ー2)=+ーの方向でーエリア
(ーー) | (+ー) (ー5)×(ー4)=ーーの方向で+エリア
上の図の4つのパターンから方向と領域(エリア)が分かり、それぞれの計算における(+)(ー)の符号がどのように関連付けられているかが、しっかりと判断できます。
このエリアが、グラフ図・関係式・表といった関数全般につながっているという事が最近の研究により明らかにされて、生徒さんの飛躍的な理解向上に役立っています。
問題の数字を見ていただいても分かるように、中学生になって何をいまさらといった程度の問題。計算力を試しているのではなく、また別の目的がある訳で、それは関数につなげる基礎学習であると符号学習は物語っています。