12・8・6
リニアからデジタルへ
明治の小学唱歌はそれまでの新古今和歌集を素材とした詩から
樋口一葉の美意識に変わった…と云うような記述が「むすんでひらいて考」にある。
「むすんでひらいて」の詩は金子みすゞが書いた、と云ってもおかしくない、なかなか良い詩です。
樋口一葉から金子みすゞに流れている共通した美意識があるように、思った。
樋口一葉を読み直してみよう、さらに深く読み込んでみよう、と思った。
以前樋口一葉の「十三夜」をノートに丸ごと書き写したことを思い出した。
手元にある「にごり絵」をノートに丸ごと書き写そう、と
7月20日から8月5日まで途中2日休み14日間で書き写す作業は終わった。
文字を読んで記憶し、それをノートに書くのではなく、
3文字ないし4,5文字をパッと見てビジュアル化した映像と捉えて記憶する。
その脳裡のビジュアル映像の文字を読んでノートに書く。
そうした作業を次から次へと繰り返す。
天風師の教え「無我一念」に通じるような気がする。
言葉をひも状に捉えるのではなく、
3文字ないし4,5文字をパッと見て一塊のものとしてとらえる。
つまり記憶方法をリニアからデジタルに変へデジタル映像の文字を読む。
かなり集中力が高まったように思える。
集中力が高まると、そのことに特化して不必要な思いを付随的に排除する働きがある。
言葉が大袈裟過ぎますが邪念、妄念を払拭している。
3文字ないし4,5文字をパッと見て一塊のものとしてとらえる、
時間的には2,3秒に過ぎないが、
2,3秒間の集中が1時間半から2時間、14日間継続している。
私の内部に何か変化があるはずです。
江戸時代までの寺子屋は手習いと云って
書き写すことを中心として学習が進められてきた。
手習いについて調べてみようと思い、8月4日、県立西部図書館へ行った。
資料の多くは県立中央図書館にある。
「名作書き写し文章術」と云う本が船橋市の中央図書館にある、と
係りの人が教えてくれた。