12・8・14
聞き書きって何だ!
昨日紹介した六車由実さんの書かれた
「驚きの介護民俗学」はお年寄りの話を聞いて書く、
聞き書きは民俗学の手法そのもの。
介護現場に聞き書きの手法を用いることで六車さん自身が発見することもあり、
六車さんに語ることでお年寄りが新たな生きがいを見出す。
聞き書きって面白そうだな、と思っていた矢先、
「文学の授業」に紹介されている「大造じいさんとガン」を図書館で目を通した。
物語の前触れに、
「私はその時、聞いた話を土台にこの物語を書きました」とある。
聞き書きと共通するな、と思った。
私が薫陶を受けた最初の本「天風先生座談」の著者宇野千代さんはあとがきに
「天風先生の講和の中から出来るだけ、生の声をそのままにと留意して、編集したものである」
所謂、テープ起こしと違う聞き書き、と云う手法があるらしい、と見当をつけてPCで調べると
聞き書き、という独立した分野があることが分かった。
地域新聞にレポートを書くのもある種の聞き書き、思い返すと、
あまり素直に相手の話を聞いていない。
どちらかと云えば書きたいように話を聞いている。
レポートを書くとか書かないに関係なく普段、
見たいように見ている。
そうしたことがありはしないか、と思えてきた。