いつか南の島で暮らしたい

ハワイ大好きな夫婦です。ふとっちょ嫁、ももなとんの日ごろのつぶやきです。

The Brave (その2)

2008年03月17日 | ジョニー映画
ネイティブアメリカンの部族のひとつブラックフット族の中で
  最も勇敢な男たちは「ブレイブ」と言われた。
  彼らの魂は、広大な大地に今も生き続けている

文明がもたらした価値・・・人が忘れかけた最も大切なこと・・・
  愛するものたちへ  過去から未来へのメッセージ

父から息子へ 傷ついた愛(かな)しい瞳
  広大な美しい大地に強く生きる

日本版劇場予告編を作った方へ
  ありがとうあなたもジョニーが好きですね?

って、ちと違うと思いますが・・・
すごく、この作品を短い文章で伝えてくれています。
(商売だよと言われそうね

というわけで・・・

ここからは(まだやる
作品の中でズキューンとやられた部分を
スクリーンスナップと共にお送りします
ただ、思い切りネタバレします。長いです。
それで良かったら、続けて読んでね


主人公のラファエルです
衛生環境も悪い中、金銭的余裕もない中での暮らし・・・
洋服もなんか、汚くて・・・
なのに、どうです?
綺麗なジョニーが、より一層ステキに見えます
彼は、華々しいより、こういうのが似合うような気がしますね。


マーロンブランドは友情出演です。
ジョニーが尊敬していて、プライベートでも親交を深めた大俳優。
マーロンさんは、「あの役は僕に決まったかい?」と
電話をしてきたと言います。
スナッフムービーという闇の欲望で生きているとんでもない役だし、
自分から出演をオファーできない(いくら親交があっても雲の上の人)
と思っていたジョニーに、そうやって、アプローチしてくれたそうです。

二人のシーンで、「拷問されて自分が死ぬこと」で
大金が入ることを知るラファエル・・・
そのときのジョニーの表情、うまいなあと昨日も思いました(また、観た
「おかしいとは思ったが・・・そういうことなのか」という
「でも、大金は逃したくない・・・もう、自分ができることはない・・・」
という、そんな深いところでグルグル廻る思考を
セリフなんてなしの、表情だけで伝えてくれます。


大金が入ったので、残りの時間で精一杯のことをしようとするラファエル。
「こんなところで暮らさないほうが良いのだ」
「教育を受けたほうが良いんだ」
「幸せになるには違った状況が必要だ」
と息子に語るのだけど、息子の答えは全部NO。
「今のままで良い」なんですよ
で、あらたまって、そんなことを言うお父さんに「また刑務所に?」と聞きます。
子供たちは、どんな暮らしの中でもお父さんにいて欲しい・・・
ラファエルの思いとは違っているのです


娘と父・・・
大金をはたいて、村の人にも楽しい時間を
お祭りのスナップ・・・
お父さんが、突然いなくなった全てを知る時が
いつか訪れるのかと思うと


最愛の妻と、祭りを抜け出して、二人が初めて結ばれた場所へ。
ジョニー、いや、ラファエルの思いが滲み出ていますよ。
それはそれは、優しく妻をなでる彼の手
夕陽に染まった彼女を愛おしそうに見つめる目
でもそこには、妻が知らない別れの儀式の意味もあるのです

私、号泣したラブシーンって初めてです

鼻水たらしながら、
「ジョニーが綺麗だわ」とあらぬことも考えてはおりますが・・・


ジョニーが撮るラブシーンは、こうやって、シルエットになりました。
これがまた、広大な大地と溶け合って、ステキです。
(号泣しながらも、やはり、リピート必死ですな


家族が寝てる間に、村を出ます。
声を押し殺して泣きながら、家長をたくした息子に
自分の身につけていたものを残します。
妻には、毎朝の日課のインスタントコーヒーを入れてあげ、
ラファエルは町へ向かいます

唯一、自分が死んでしまったあと、家族にお金がちゃんと渡るようにと
頼めると思って告白した神父様がラファエルを見送ります。
神父様は、「教会や政府が家を与えてくれるか?」と
聞いたラファエルへの答えなのか・・・
彼を見送ったあと、制服を脱ぐそぶりをするのですよ
彼が自分の命と引き換えに、家族だけではなく、
大企業に買収されて村ごとつぶされてしまう自分の仲間全員を
救って欲しいと言った気持ちに答えるのだと思います。

セリフが少ないからなんだと言うのでしょうか?
きちんと細かい演出はしっかりされていて、本当に素晴らしいのになあ・・・

ラファエルがいつも、目をこすってるのなんかも、
環境の悪さを出してるのかな?とかね・・・

そして、

「ラファエル行かないで~」とまた号泣です

「お金持って逃げちゃえよ!」と心の中でつぶやく私

ラファエルはマーロン演じる人殺しじーさんに
「君はそんなことはしない」と言われ、
マーロンじーさんの手下にもネイティブアメリカンであることを
契約などを重んじる誇り高い存在のようにおちょくられていたので、
余計に、「プライド」をかけたのでしょうか?

アメリカは、果たして、誰の国なのか?
世界は、一体誰のものなのか?
勝ち負けなんか絶対なくて、
富めるものが、人の命ですら買えるそんな世の中へ
自分の誇りを賭けて、家族を守る・・・

その悲しい決意で幕を落とします

ジョニーの憧れで、競演するようになったイギーホップの音楽が
本当にマッチしています


「何かあったら、お前が家長だ」と息子と会話するラファエル。
こうやって、しっかり抱いていてもらいたかったと思うよ。
誇りや勇気よりね・・・

ラファエルの取った方法が決して正しくないから、
だから、余計に、家族への愛を考えさせてくれるのかもしれないです。
大切な何か・・・

私は、時々、こうやって、ラファエルに会います。
そのたびに、胸を締め付けられながら、
幸せであることを噛みしめてるのかもしれません。

と、えらくまじめな〆ですが・・・

ここまで、ご清聴くださった方々に朗報
実は、この作品、シャツをはだけまくりで、
ジョニーのセクシービーム放出大作戦でもあるのです。
水を汲みに行く時、両側に汚いバケツならなんやらをつる提げていても
超セクシービームです
勿論、あの岩場ラブは、そのままゴロゴロと落ちようとも、
列に並んで待ちたいわけで・・・(って、ラインないし

私らしく、バカなオチになったところで
ぜひ、見て欲しい作品でした

そして、ジョニーさん
また、映画を演じるだけでなく、いつか、作ってくださいね
(でも、まだまだ、スクリーンであなたを見たいので、
そこもよろしくですが・・・

The Brave (その1)

2008年03月17日 | ジョニー映画
ども
今日は、私の好きなジョニーの作品を語ります
どれも好きですが・・・
この映画はジョニーが監督した作品でもあり、
私の思い入れも強いです。



どんな映画かというと、
まずは、このDVDの裏に書いてあるのをそのまま引用・・・

~ラファエル(ジョニー)は、これまでに何度も犯罪を犯し、刑務所にも入ったこともある男。
 しかし、そんな彼でも妻と二人の子供を深く愛していた。
 ある日仕事を求めて町に出たラファエルは謎の男(マーロンブランド)に出会い、
 スナッフムービー(実際に人を殺す映画)への出演を持ちかけられる。
 大金と引き換えに、それを承知したラファエルだが、
 撮影の日までに残された時間は7日間しかないことを知る。 ~


とまあ、このように、話は悲しいというのは容易に想像がつきますよね?

で、この作品は97年に公開(日本では98年)
第50回カンヌ映画祭正式出品作品です。

私のファンとしての感想の前に、この作品は、
賛否両論だったようです

ジョニーが
「カンヌで初めて上映した夜は忘れられない。
みなスタンディングオベーションで、
知り合いの監督たちからも よく理解してもらえた。
だけど、翌日になると一変した。
評論家たちは、こぞって、この作品をこきおろしたんだ。
どうしてなのか・・・」
というようなことを語っていたそうです(これ、ジョニーの本にあったので)

だから、アメリカでの公開はなかったのでしょうか?
これ、ネイティブアメリカンの話なのに・・・

確かに、彼らの神秘性を美化してるわけでもなく、
彼らと共存する白人社会を美化してるわけでもなく、
だから・・・目を背けたいのでしょうか?

「自由の国アメリカ」「世界の大国アメリカ」
その国を母国に持ち、
でも、ネイティブアメリカンの血を受け継ぐジョニーは
どんな思いでこの作品を選んだのか?
きっと、私には計り知れないものがあるのだと思います。

で、ここからは、ジョニーファンの私の意見

「淡々と描きすぎ」←セリフ少ないから?
だから、余計にキャストたちの細やかな表情にその内面が出るのじゃないの

「作品の選び方そのものが失敗」←ジョニーにはどんなものを?

「ラストがいまいち」←ラフェエルの死が見たいのか?

「何を描きたいのか?」←あなた寝てたでしょう?

とまあ、怒り爆発なわけです
編集の甘さやラストの持って行き方などは、
カンヌのために急いで仕上げたことそのものを
ジョニー自身も悔いているらしいですが・・・

「何を描きたいのか?」の意見の人に、
日本版劇場用予告編の中から、これを見せてあげよう。

ネイティブアメリカンの生活を通して「生きる勇気」「幸せの価値観」を描きたかった。
何か本能的なものにかりたてられて夢中で撮っていました。
これは、人の生き方の真意を問う愛の映画です。
皆さんにもこの映画を観て、何かを考えて欲しい。
               -ジョニー・デップ-

そうです。
悲しい、悲しすぎる話だけれど、
幸せってなんだろうか?と、考えさせてくれる
素晴らしい作品だと私は思っています

あえて、言うなら、観終わったあと、確かに重いので、
体力のある時が、適しているかと・・・

ジョニーはブレイブの印を腕に刻んでいます。
彼の気持ちに触れることのできる英文を
私なりに訳して、胸に刻んでいます


その2へ続く・・・(まだ語るのか?)