喪失するけん

　みみぞう＠さんのルーツは、くまもん県の南部。

穏やかな内海に面した、風光明媚な街じゃけん。

そして大きな工場があって、そこからの排水が原因で有名になったけん。

ミナマタといえば、公害とか環境問題の代名詞になるほどじゃ〜。

そんな街に、みみぞう＠家の宗家はありますけん。

幸い親戚から水俣病患者は出とらんのじゃが、みんな出身地への複雑な想いはあるけん。

社交的で雄弁なマミーがのう、他人には少し警戒してこの話題に触れるのじゃ。

病気そのものも悲劇じゃ。

んでも、同時に差別と偏見が、この小さな街に暗い影を落としとるけん。



いま公開しとる映画は、トゥルーストーリーじゃがエンターテインメントじゃけん。

ご当地の名誉のためにいうときますとのう……、

ユージン・スミスが活躍した当時でも、商店街もスーパーもあったけん。

あの美しい海岸の描写は、むしろ心象風景じゃな。

じゃが、本来あるべき姿でもあるけん。

多くが豊かさを享受するその代償に失うた風景じゃろう……。



そーいえば國村隼のセリフにこーゆーのあったけん。

人体に影響ない微量じゃけん大丈夫〜。

それ、最近フクシマで聞いたような気がするのう。