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重陽の節句に近いこともあって、菓匠青柳正家さんの菊最中を、退職のご挨拶に用意しました。
一六菊花御紋章の使用を認められたという銘菓ですが、なにより練り上げたあんこをはさんで皮が浮かぶ独特の形が魅力で、お店の場所が私の行動範囲から遠いためなかなか伺えませんでしたがぜひと思っていた念願の最中です。
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大学で国文学を専攻し、文字通りバブル入社のOLさん、お茶汲みコピー取りワープロ打ちの事務の一般職で入社して、大手の建設会社の建築技術支援専門部署でカタガキつきというポジションで卒業すること、「中退」という声もありましたが(苦笑)、たいへん栄えあることと思っています。
会社では、事務や経理など教えていただいたことだけでなく、とても成長させてもらったとほんとうにありがたく思っています。
一時期会長をさせていただいた某会でよく話題になるように、某IT系人材像の真髄だと思っていることでもありますが、コミュニケーションの喜びを楽しみとすることができたのも、仕事を通じて学んだ、人生の大きな得物の一つです。
何度も、大から小まで、いくつかの情報システムの企画にかかわってきましたが、情報システムの企画というのは、しばしばコミュニケーションの三重苦を背負っていると私は考えています。原因は3つあって、
・対象としているモノが見えない。
・用語が分かりにくい。
・上司よりも若い部下の方が詳しいことが多い。
そして、これを乗り越えて承認を得、実際に使ってもらうためのポイントは、そのシステムの良し悪しではなく、意外なことに信頼関係が築けるかどうか、そういうコミュニケーションがとれるかどうかにかかっているというのが実感です。
システムそのものは、実際使っていただいた声を以って、足らなければ今後拡充・改善していけばよい。ビルなどと違って、情報システムにとってそれは簡単なことです。
まずそれ以前に、分かりにくい内容の説明を、腰を落着けて聞いてもらえるか、分からない箇所を「分からない」と言ってもらえるか、率直な助言がもらえるか、提案をマジメに検討してもらえるか。
・私のような下っ端の女性には畏れ多いような年配の男性にでも
恐れずにまずこちらから飛び込んでみること
・もうあきらめたい気持ちになってからもう一歩粘る自分をスポ根漫画のようだ
と思いながら楽しむ余裕を持つこと
・なるべくフィードバックをすること
その3つを心がけて、ここ5年くらい。
巨大な1つのシステムと、システムは大きくはないけれど利用展開の裾野が社外にも亘って非常~に広いシステムと、2つのシステムの企画を主で担当していました。
さて。
1年前頃から、チームのメンバーが内々で、私の「天敵」と陰口していた方がいました。
某支店の、実際の担当者ではありませんがいわば最初の窓口と責任者になっていただかなければいけない、担当部署の部長さんです。
私「いちどご説明に伺わせていただきたいのですが」
彼「来なくていいから」
電話でこれをいったい何度やりとりしたことでしょう。
あまりに何度も繰り返し、二人の電話でのやりとりの常套挨拶としてすっかり染み込んだ頃、決まり文句に声を揃えて笑える関係ができてきました。
退職のご挨拶メールをお送りしておいたところ、先日、涙が出るような感動的な返信が入っていました。
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若い人が数年でやめてしまうのは別ですが、
10年以上たつと
今の時代、会社というのは、早くやめて転身したほうが、人生豊かになる、
女性の方が思い切った事が出来るようです
今後のこと、よく分かりませんが、
持ち前の粘り強さに
はるか遠くから期待しています。
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上記3つを文字通り心がけてきたことは無駄ではなかった、報われた!と感じた瞬間でした。
私にとってはスポ根漫画なら優勝メダル、あるいは菊花紋章の勲章でもいただいたようなものかもしれません。
さぞかし、いつも電話を切ったあと「しつこいやつだ!」とののしっておられた?
お世話になりました。感謝しています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
一六菊花御紋章の使用を認められたという銘菓ですが、なにより練り上げたあんこをはさんで皮が浮かぶ独特の形が魅力で、お店の場所が私の行動範囲から遠いためなかなか伺えませんでしたがぜひと思っていた念願の最中です。
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大学で国文学を専攻し、文字通りバブル入社のOLさん、お茶汲みコピー取りワープロ打ちの事務の一般職で入社して、大手の建設会社の建築技術支援専門部署でカタガキつきというポジションで卒業すること、「中退」という声もありましたが(苦笑)、たいへん栄えあることと思っています。
会社では、事務や経理など教えていただいたことだけでなく、とても成長させてもらったとほんとうにありがたく思っています。
一時期会長をさせていただいた某会でよく話題になるように、某IT系人材像の真髄だと思っていることでもありますが、コミュニケーションの喜びを楽しみとすることができたのも、仕事を通じて学んだ、人生の大きな得物の一つです。
何度も、大から小まで、いくつかの情報システムの企画にかかわってきましたが、情報システムの企画というのは、しばしばコミュニケーションの三重苦を背負っていると私は考えています。原因は3つあって、
・対象としているモノが見えない。
・用語が分かりにくい。
・上司よりも若い部下の方が詳しいことが多い。
そして、これを乗り越えて承認を得、実際に使ってもらうためのポイントは、そのシステムの良し悪しではなく、意外なことに信頼関係が築けるかどうか、そういうコミュニケーションがとれるかどうかにかかっているというのが実感です。
システムそのものは、実際使っていただいた声を以って、足らなければ今後拡充・改善していけばよい。ビルなどと違って、情報システムにとってそれは簡単なことです。
まずそれ以前に、分かりにくい内容の説明を、腰を落着けて聞いてもらえるか、分からない箇所を「分からない」と言ってもらえるか、率直な助言がもらえるか、提案をマジメに検討してもらえるか。
・私のような下っ端の女性には畏れ多いような年配の男性にでも
恐れずにまずこちらから飛び込んでみること
・もうあきらめたい気持ちになってからもう一歩粘る自分をスポ根漫画のようだ
と思いながら楽しむ余裕を持つこと
・なるべくフィードバックをすること
その3つを心がけて、ここ5年くらい。
巨大な1つのシステムと、システムは大きくはないけれど利用展開の裾野が社外にも亘って非常~に広いシステムと、2つのシステムの企画を主で担当していました。
さて。
1年前頃から、チームのメンバーが内々で、私の「天敵」と陰口していた方がいました。
某支店の、実際の担当者ではありませんがいわば最初の窓口と責任者になっていただかなければいけない、担当部署の部長さんです。
私「いちどご説明に伺わせていただきたいのですが」
彼「来なくていいから」
電話でこれをいったい何度やりとりしたことでしょう。
あまりに何度も繰り返し、二人の電話でのやりとりの常套挨拶としてすっかり染み込んだ頃、決まり文句に声を揃えて笑える関係ができてきました。
退職のご挨拶メールをお送りしておいたところ、先日、涙が出るような感動的な返信が入っていました。
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若い人が数年でやめてしまうのは別ですが、
10年以上たつと
今の時代、会社というのは、早くやめて転身したほうが、人生豊かになる、
女性の方が思い切った事が出来るようです
今後のこと、よく分かりませんが、
持ち前の粘り強さに
はるか遠くから期待しています。
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上記3つを文字通り心がけてきたことは無駄ではなかった、報われた!と感じた瞬間でした。
私にとってはスポ根漫画なら優勝メダル、あるいは菊花紋章の勲章でもいただいたようなものかもしれません。
さぞかし、いつも電話を切ったあと「しつこいやつだ!」とののしっておられた?
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お世話になりました。感謝しています。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
うさぎも実はスポーツ根性漫画大好きです。声が大きいから、うさぎと施主、設計、サブコン、メーカーとのやり取りの電話、お聞きになった事があると思います。近くにいる同僚からは、恐らく「いい年してそんなに熱くならなくても・・・。」と言われていそうですが、うさぎは、いつも上司だけ見てクールに要領よく世の中を渡っている中堅や若手の方が「年とって使えないやつだ!」と言われるのは眼に見えていますから、それよりはるかにましだと思っています。『手に職を身につける』事が出来た人間の方がある年齢になれば有用です。うさぎは海外調達の仕事が多いですが、コンサルタントの地位が日本より格段に高いです。当社は、課長、次長、部長とラインを登りつめる人が評価が高いようですが、彼らは、『知識も無いのに判断業務をする』立場となるので、それなりの人間性を持っていないと年をとってからそれこそ窓際族ですね。定年した時にお情けで定年延長してもらう等、うさぎは嫌ですねぇー。還暦になった時に「うさぎ君、是非残って欲しい!」と言われる存在でいたいものです。そんなうさぎですから、ピンクこあらさんの色々な上司(なかなか判断しないH専任役、皮肉屋の前O部長、乗りのいい現N部長)に対するピンクこあらさんの物怖じしない会話バトルを随分楽しく聞かせてもらいました。会社がよくなるには、よく勉強した部下が上司に向かってどんどん発言していく事が大事です。上司の顔色だけ見て勉強しない男課長、次長が余りにも多いので、ピンクこあらさんのことはある意味好きでしたねぇー。若いころのうさぎと似ていました。これからはそんなバトルも見られなくなるので、せめてブログで新しい仕事に関する辛口トークをたまに聞かせてくださいな。長い事ご苦労様でした。 赤坂 うさぎ 拝
今回、そのずっと以前の上司・上役の方々にも久しぶりにお会いし、昔の勢い、地道なお仕事、静かな熱意、いろいろな人生模様を見、思うものがありました。うさぎさんのおっしゃるとおり、ラインかコンサルタントかに限らず、人間性の高さや深さはをどう養っていくか、大きな課題なのではないでしょうか。
いやー、私のことを好きだった方がここにもいらしたとはねー