バターの焼ける香り

近くのケーキ屋さん・・・　私は「ケーキ屋さん」と思っていたのですが、パンも販売しており、ベーカリーでありパティスリーである・・・らしい!?!?

その近くのケーキ屋さんは、奥にイートインコーナーがあってそこでお茶ができるのですが、滅多に混んでいるのを見たことがありません。ファーストフードの２階席のような簡単なテーブルと椅子で、最近はやりのカフェとかな優雅な雰囲気がないので人気がないのかしらん。音楽もかかっていません。
だからといって、オーナーと親しく愛想よくしながら世間話をする関係になるでもなく・・・だってパティシエは奥のキッチンの中ですから。

一人でそこに出かけて、シュークリームと紅茶でも頼むとワンコイン（500円）でお釣りがきます。そこでゆっくり本でも読むのが、最近いちばん時間を忘れるところ。
シュークリームだけ買って帰って家でお茶したほうがのんびりしそうですが、家にいるとつい、煮物を煮ながらのんびりしようか、洗濯機を回そうか、あっ布団を干そう、あそこちょっと片付けようか、あれをやろうと思っていたのだった、メールなど来ていないかしら、ちょっとネットで調べてみようなどと落ち着かず、本もちっとも読み進みません。

座りごこちのよい椅子でもなし、音楽もなく、何がそんなにいいのかと思ったら、奥のキッチンでケーキを焼いているので、バターが焼けるいい～香りがしているのでした。
おいしそう～な香りのなかで、（ケーキを買いにくるお客さんも滅多にないので）人の声もせず、動き回る人の気配もなく・・・


そんな、意外と貴重な幸せな読書空間だったお店に、「閉店します」の貼紙が出ました。

えぇ～っ
たいへん残念です。

でもちょっと分かる気もします。誰より私が、「大丈夫か～このお店、あまりお客さんがいない（のでとても快適だ）けれど～」と思っていたもんねぇ～。

経済的な事情かそれ以外かどうかも分かりませんが、「継続」も、なにかと難しい時代になりました。


つぎは、何のお店になるのでしょうね。