南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

ナガヒョウタンゴミムシ

2021-07-02 17:49:19 | その他の甲虫
こんなのをWさんが見つけた。

まるでクワガタムシのようだ。





これは見たことがなかったが、20mm弱で、オサムシ科のヒョウタンゴミムシの仲間らしい。

似た様なのが何種かいて、ただのヒョウタンゴミムシというのは海岸に多いとある。

ナガヒョウタンゴミムシとホソヒョウタンゴミムシは似ていて、中脛節の外縁の棘がナガヒョウタンゴミムシは1本であるのに対し、ホソヒョウタンゴミムシでは2本である点で区別できるとある。

白バックで撮影したのを見ると、




中脛節の外縁の棘が1本に見えるので、ナガヒョウタンゴミムシみたいだ。

違っていたら、ご指摘ください。

この2倍くらいの大きさのオオヒョウタンゴミムシと言うのもいるらしい。


それにしても、オサムシ科にはまだまだ見たことがないのがたくさんいる。



ヒサゴホソカタムシ

2021-06-11 18:19:01 | その他の甲虫

前回載せたマダラチビコメツキが歩いていた同じところに、違う日にはこんなのがいた。

何しろ小さい。






そしてゆっくり歩くので、ゴミだか何だかわからない。

スケールを置いて撮ってみると3mm弱と言ったところ。






横からも撮ってみた。





むこうにも何か歩いていたようだが、気が付かなかった。

さてこれは撮った事があるような気がするが、何だっただろう?



帰宅後調べると、ヒサゴホソカタムシだった。

以前、これに関連するこんな記事を載せていた。 → クリック


この場所には、時々面白いのが現れる。

また、ホソカタムシ類と言うのはなかなか面白いので、もっと出会ってみたい。







マダラチビコメツキ

2021-06-10 10:08:11 | その他の甲虫

4mmほどの小さな虫が、白い手すりの上をせわしなく左へ動いていた。

行き止まりになると、今度は右へ結構な速さで動いて行く。







これは見たこともない。







これだけ特徴のある形と色なら調べるとわかるだろうと思ったが、まず何の種かもわからない。

前胸背板の形から、こんな小さくてもコメツキかなと見て行くとあった。

マダラチビコメツキらしい。

これはやはり聞いたことも見たこともなかった。

こんな小さいコメツキもいるのだ。


歩いていたのは、尾根幹線のこんなところ。






白い手すりが短くあるが、ここに結構いろいろ歩いている。

その向こうは橋なのだが、車で通っても、歩いても橋とは思えない。

と言うのは、この部分深い谷になっているのだが、見たように谷からの樹木が覆いかぶさっているのだ。

ここは、いろいろな樹の地上10m位のところが観察できるのでとても良いところ。それで手すりにも飛んでくるのかな。




アトボシアオゴミムシとアリスアトキリゴミムシ

2021-06-08 12:25:06 | その他の甲虫

日曜の夜TBSテレビの情熱大陸を見たが、フライフィッシングの渋谷直人さんでした。
昔ちょっとだけフライフィッシングをやり、フライも巻いていたので、とても面白かった。
次回、日曜日の情熱大陸はアリ探求家の島田拓さんということです。
これもぜひ見なくては。


先月のこと、粗朶に何かいないかと見ていると、足元の地面のガサガサとした枝や草の中を動くものがいた。





何しろ動き回りじっとしていない。
全体が見えたのを大きくすると、黄色い点が目立つ。






大きさは15mm位。
なかなか色も良く美しいが、ゴミムシの仲間か?
見たことがあるかもしれないが思い出せない。





帰宅後調べると、アトボシアオゴミムシのようだ。
ちょうど10年前に同じところで撮影していた。

実は、この仲間は似た様なのが多いという
黄色い星の形、位置、前胸背板の形からアトボシアオゴミムシだろうと思う。
これらは地表徘徊性昆虫と言うらしい。

写真は分類してPhotoshop Lightroom 6で整理しているが、オサムシ科は13種ほど撮影していて、アトボシアオゴミムシの下にアリスアトキリゴミムシが入っていた。
これも全く記憶にないのだが、6年ほど前に撮っていた。

こんな虫です。






アリスと言うと、アリの巣に関係あるのかなあと調べると、カワラケアリの巣に棲むといわれ珍しいゴミムシ で、愛好家は渡良瀬まで採集に行くとか。

そんなのが南大沢にもいたのだ。
でも当時これを撮影して調べて名前がわかった時に何故珍しいとわからなかったのか?
わかっていたら、記憶にも残ったと思うが謎である。

アリの巣に住む虫を好蟻性昆虫と言うが、そうなると最初に紹介した情熱大陸の島田拓さんが沢山新種を見つけているので、ますます来週日曜日が楽しみだ。


キボシテントウダマシ  (コヨツボシケシキスイから訂正しました。)

2021-05-15 19:00:33 | その他の甲虫

また、我が家に来た昆虫シリーズです。


ベランダから、「なにかいる!!!」と声がした。
行ってみると、南のベランダの床に小さな黒い虫がいる。
よくわからないが確保して撮影してみた。





ゴミだらけで汚らしいが、今まで見たことがないように思える。

6mm位で、肉眼では黒一色に見えたが、薄く赤の模様がある。
そして、前胸背板の形が特徴があり、触角もわかりやすい。
これならすぐ検索できると思ったのだが、なかなか出てこない。

いろいろ調べて、「コヨツボシケシキスイ(本当はキボシテントウダマシであった)らしい」に行きついた。

ヨツボシケシキスイは、コナラの樹液の出るところなどにはたくさんいてよく見るが、コヨツボシケシキスイと言うのがいるとは知らなかった。

少しきれいにして再度撮影してみた。






なかなか良い形だ。

ストックのヨツボシケシキスイの写真の中に紛れたいないかとチェックしたが、なかった。

やはり、初めてのようだ。

また、我が家で見つけた初めての虫が増えてしまった。

どんなところに住んでいるのだと思われてしまうが、多摩ニュータウン内団地である。
まあ端の方の団地で、50m位のところに深い森はあるのだが、昆虫好きにはよいところだ。

ところで、ヨツボシケシキスイに似ていて別種と言うのがいくつもあるらしい。
これは、コヨツボシケシキスイでいいのかな。
違っていたらご指摘ください。

訂正 2021/5/17
 コメントいただいて、キボシテントウダマシに訂正いたします。
 触角や前胸背板が違うような気がして気になっていたのですが、スッキリしました。
 Sodaさん、ありがとうございました。


カキノフタトゲナガシンクイ

2020-09-04 16:50:00 | その他の甲虫

5月頃に撮影した虫ですが、このブログにはまだ載せていなかったので、初登場です。

6mm程で黒くて割合ゆっくり動くので、何とも見つけにくいのですが、上から見るとこんな感じです。




カキノフタトゲナガシンクイのようです。
最初は柿の蓋だと思っていたが、漢字で書くと「柿二棘長芯喰」とのこと。
よく見ると上翅の先にトゲが2本あった。

別個体だが横から見てみるとトゲが良く見える。




丸い胸と頭の部分が良くわからないので、もう少し寄ってみる。




頭の部分だけもう少し寄ってみたが、ゆっくりだが動くし、触角や脚が邪魔してどうも顔がうまく撮れなかった。








キベリコバネジョウカイ??

2020-08-28 19:14:30 | その他の甲虫
少し前になりますが、6月に上小山田で撮った虫です。

本当はもっと早く載せようとしたのですが、いくら調べてもモヤモヤが晴れず、よくわからないまま載せることにしました。

5mm程と小さいのですが、何だろうこれは?と思いながら撮影。




よく見ると上翅が小さい。
ハネカクシがこんな形で、カミキリにもコバネカミキリがいる。
でもこれはジョウカイボンで、キベリコバネジョウカイのようだ。

すっかり忘れていたのだが、2016年にも撮っていた。
それがこちら。




両者似ているが何か微妙に違う。
ニセキベリコバネジョウカイというのがいるようだが、どちらかがそうなのだろうか? それとも両者同じ種なのだろうか。

図鑑には、「ニセキベリの前胸背板幅は長さの約1.1倍、上翅の長さは幅の約1.3倍 。キべリは逆で前胸背板幅は長さの約1.3倍、上翅の長さは幅の約1.1倍 
。」とあるようだ。
上翅はどう見ても長さは幅の1.1倍や1.3倍ではないように見えるが幅とはどこを言うのかな?
また、虫ナビでは、「ニセキベリの前翅基部は黄色で縁取られない。」とあるが、一枚目の写真はニセなのだろうか?

いずれにしろ、これがニセキバネコバネジョウカイですという写真が少ないので、何ともよくわからない。

でも、小さいながら、なかなか良いジョウカイです。
 
 


ホソエンマムシ

2020-08-02 18:46:09 | その他の甲虫

これは、6月に山梨へ行った時の昆虫です。

最初の場所で甲虫三昧のsodaさんに会って、その時に私の背中の小さな虫を取って伐採木に置いてくれたものです。
何とも奇妙な形で、口というか頭部も変わっていて、見たことがない。




なんという種かわからない。
眼がどこにあるのかもわからない。






大きさは10mm以下で、ゆっくりと歩く。
この写真で、眼の位置が少しわかった。







sodaさんが、最近甲虫三昧にこの虫を載せてくれて、ホソエンマムシとのこと。
朽木でキクイムシ類を捕食するようだ。
この仲間は見たことがないのが多いので、これからも気を付けて見て行こうと思う。






オオオビハナノミ

2020-07-21 18:02:35 | その他の甲虫

もう一つのブログ「南大沢季節便り」は、3か月ほどさぼってしまったが、最近少し書き始めました。
野鳥や野草など、興味ある方はご覧ください。

ちなみに、ツミやヤマユリの写真を載せました。


一昨日と昨日は晴れたので、昨日仲間と久しぶりに高尾山に行ってみた。
湿度が高く気温も上がり、マスクで口の周りがびっしょりであった。

でもたくさんの昆虫が見られた。

昨年の台風の影響か大木も倒れていたり、枝が片付けられていたり、歩道わきで見ることができる。
1m位の横になった大木に15mm程の昆虫がいた。





近寄ってみると、ハナノミのようだが、見たことがない。





真上からも撮ってみるとなかなか良い模様である。





オオオビハナノミのようだ。

今までハナノミは敬遠していてあまり撮っていなかったが、いろいろといるようだ。
これでも甲虫の仲間である。



このブログの最近載せた50件を調べると、45件が地元のもの、あとの5件が先日の山梨遠征だった。
ほとんどが地元での撮影だが、たまに出かけると違う種類が出てやはり刺激になる。


今発売中のデジタルカメラマガジン8月号の特集は、「半径5kmの世界」だった。
もともと半径2kmで撮っているので、気になって購入したら、自宅での撮影や自宅周辺での風景など30件の記事が載っていたが、特に昆虫はなかった。
それはそうだ、昆虫撮影が趣味というのは全体の写真撮影趣味の人の1%もないのだろう。
尾園暁さんの、閃光浮遊という金魚のきれいな写真の撮り方が中に載っていた。
そのほかにも、参考になる撮り方が出ていた。


今後もこんな感じで撮影していくつもりです。




コアリガタハネカクシ

2020-07-04 17:55:20 | その他の甲虫
また、山梨遠征の時のことです。

林道のガードレールの裏側に、12mmほどの黒い虫がゆっくり歩いていた。
獲物をくわえているようだ。



ハネカクシのようだが何だろう。
ゆっくりとガードレールの上に出た。




上翅があるのかないのかよくわからない。

帰宅後調べると、コアリガタハネカクシのようだ。
コとついているがこの仲間では小さくないようだが。
別名ではルイスオオアリガタハネカクシと出てきた。

小さな上翅が見えるがこの中に後翅を畳み込めるのかと思ったら、退化していて飛べないそうだ。
山地では夏は普通に見られるらしいが、初めて撮影した。




ベニヒラタムシ

2020-06-30 15:22:00 | その他の甲虫

今まで、このブログに載せた昆虫たちは、その時に撮影した中から自分の気分で載せていたので、何度も載せた種もあるし、撮影していても一度も載せていないのもある。

今回も、先日の山梨遠征の時の写真ですが、検索したら載せていない昆虫でした。

赤い色が割と目立つが、大きさは15mm弱くらい。




拡大してみると、黒い部分のゴツゴツ感がすごい。




ヒラタムシ科のベニヒラタムシ。
横から見ると、名前の通りの見事なヒラタな体。
成虫も幼虫も、樹皮下に潜り込み、他の昆虫の幼虫を食べるらしい。






なんと、今日で今年も半分経過。
3月の写真展と、新型コロナ騒動で終わってしまった感じ。
あとの半年はどうなるのか予想できないが、まあ今までと同じとはいかないだろうが、やれることを楽しみながら世の中を見て行きたい。



ウバタマコメツキ

2020-06-03 11:12:33 | その他の甲虫

太い松の伐採木がいくつか並べてあった。
その下側の隙間に、大きな見たことがない虫がじっとしていた。
何だこれは?





3cmくらいありそうだ。
顔を何とか撮影してみると大きな眼に下側からまつ毛??





手帳に乗せてみると、5mmの線間隔なので、27mmほどの大きさ。





帰宅後調べると、ウバタマコメツキだった。

コメツキムシの仲間なら、ひっくり返してバチっとどのくらいジャンプするか試せばよかった。



ハロルドヒメコクヌスト

2020-05-27 10:09:38 | その他の甲虫

この写真に写っている昆虫わかりますか。?




何となくこれかなあというのはわかると思います。
中央やや右上にいます。
でもよくわからないでしょう。

大きくしてやや明るくしてみます。




これでも古い切り株に馴染んでいますね。

動かなければ、この4mmほどの甲虫は見つけられなった。
ハロルドヒメコクヌストです。

以前樹皮下で越冬中のものを載せましたが、コクヌストは穀盗人と書きます。

同じ日に同じ場所で撮ったものですが、同じ個体かどうか不明です。




背に2匹のダニを載せていました。
そしてゆっくりと動いていました。

 




オオヒラタエンマムシ

2020-05-20 14:17:38 | その他の甲虫
天気の良い暑い日、伐採木置き場にはカミキリやいろいろな甲虫が出て来た。
でも活発に動きなかなか良い写真が撮れない。

そんな時、Sさんがそばの立ち木で10mm程の甲虫を見つけた。

これ撮ったことがあったかなあ?



肉眼ではただの黒い虫に見えるが、撮影して拡大するとなかなかいい。

横から見ると、すごく平たい感じ。



この時は、伐採木の甲虫も気になり、数枚しか撮影しなかった。

オオヒラタエンマムシらしい。
パソコンで拡大するとこれは黒光りして形もいい。
ネット上ではダニが付いている写真がたくさん出てきた。
今回撮ったのは、ダニもいないしきれいだと思っていたら、2枚目の横から撮った写真では尻の方にちゃんとダニがいるみたいだ。
 



アオオサムシ

2020-05-04 17:37:19 | その他の甲虫
どうやら今月いっぱい外出自粛になりそうですね。
今年になって4か月以上たつのに、考えてみたら電車に乗ったのは2月に新宿に行った時の一度だけだった。
これには自分でもびっくり。

まあ、最近は「自宅周辺で写真を撮ろう」が自分のスタイルだったので、それほど不自由さはないが、やはり写真展を見たり買い物に行ったり、自由にできていたことは、ずいぶん生活の満足度が今とは違ったのだろう。
毎日家で新型コロナのニュースばかりみてはいられない。
さいわい家の隣の緑地は、夏になると葉が茂って暗い手入れのあまりない森で、人にもほとんどで会わないので、ここと周辺の遊歩道を一日一回ゆっくりと回っている。

以前にも見た遊歩道上に、また青く輝く大型のアオオサムシがいた。


結構速足で歩いて茂みに隠れてしまうことが多いが、ゆっくり歩いている。


フラッシュ撮影をしたのだが、見た目よりも黒く映る感じなので、フラッシュを不使用にしてみた。


やはりこの方が見た目に近いが、日陰なので、絞りをあけてシャッタースピードも落ちるので、微妙にピントが浅い。

数mmのゾウムシなどを撮影することが多いので、数cmもあるとすごく大きく感じる。