先月の寺家観察会でのことである。
むじな池から流れ出るコンクリート3面で、上に鉄格子状の蓋がついている水路のところで、「トンボがいる」とKOさんが教えてくれた。
「どこに?」と見ると、その水路の鉄格子のなかを飛び回っている。
そして、檻の中から外界へ出ようとしているようだ。
トンボにとっては大きな格子なので出ようと思えばすぐ出られそう。
ところが、飛び回っては止まりを繰り返し、なかなか出てこない。
ヤマサナエのようだが、トンボにしてはやや大きめであるが、この中で羽化したのだろうか。
ここで、グイっと歩けば簡単に出られそうなのだが。
手すりの下の水路なので1m以上あり、手が届かないので草を入れてつかまえさせて引き抜こうとしたら、一瞬つかむのだがゆっくり引き上げると脚をはなしてしまう。
翅を広げても閉じても格子にぶつかるので無理やりで出たくはないようだ。
イトトンボのように体に沿って翅をたためれば出るのかもしれない。
ちょっとでも翅を痛めたくないように思える。
やはりトンボにとって翅を痛めることは絶対にやりたくないようだ。
確認はできなかったのだが、たぶん水路を下流に何mかトンネル状のところを飛べば開放の出口があるようなので、そちらから出られると思いそこを離れた。
その時観察会のメンバーははるか先に行っていたので、二人で追いかけたが、その後のヤマサナエがちょっと気になった。