南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

今年もアオサナエ

2016-05-13 09:14:56 | トンボ

5月1日に長池公園でアオサナエを見た人がいて、写真を見せてくれた。

今までは、連休が終わったころに出てきたので、今年は早い。

でも、その後天候が悪かったりなかなか見ることができなかった。

5月6日に一瞬見かけて撮影することができた。

 

 

 

ここには今シオカラトンボが多いので、遠目にはどちらだろうと思ってしまうが、慣れてくるとわかってくる。

シオカラトンボはペタッと胴体を地に付けた感じだが、アオサナエは尻をあげている。

 

昨日はものすごい好天で青空、日差しが強い日だった。

アオサナエも、尻をやや大きく上げていた。

 

 

 

今までは非常にフレンドリーでかなり近づけたのだが、今年は5mくらい近づくと飛び去ってしまうので、慎重に横に回ってみると、まさに一直線に太陽に向かって尻を挙げている。

 

 

 

ここまで逆立ちしているアオサナエは見たことがなかった。

太陽による影も最小面積の円形となっていた。

 

以前のは、ワイドレンズでかなり近づいても逃げなかったのだが・・・ →クリック

 

今年はアオサナエは3頭くらい見られて、今まで見られたことのない違うサナエトンボも飛んできているようだ。

イトトンボも含めてトンボの季節にもなってきた。

 

 


ハラビロトンボ

2016-05-08 20:14:32 | トンボ

水がない時が多い小さな調整池が近くにある。

昨年は行かなかったが、昨日久しぶりにのぞいてみると、わずかに水があった。

ここでは、ハラビロトンボがたくさん見られたり、年によってはキイトトンボが大量に発生したりする。

ハラビロトンボが1頭だけいた。

 

 

羽化したばかりのオスのようだ。

成熟するとオスは青くなるが、羽化したてはメスのような色をしている。

ハラビロトンボは流れのない浅い沼のようなところを好むというが、ここはうってつけである。

でも、冬にはほとんど水がないのだが大丈夫なのですね。

しかし、1頭だけというのは、これから増えてくるのだろうか。


コサナエ

2016-05-01 17:18:12 | トンボ

ゴールデンウィークとなり、コサナエが出てくる季節である。

昨日、羽化したばかりのキラキラと翅が光るコサナエが、フワフワと目の前に飛んできた。

ちょっと柵から奥のほうだったが、何とか撮れた。

 

 

今日は、しっかり飛び回るコサナエがいた。

斜面の下のほうに止まったが、これも何とか撮れた。

 

いっせいに虫たちが出てくる良い季節となってきた。


オオヤマトンボ 羽化殻

2015-12-01 18:44:43 | トンボ

なんで今頃オオヤマトンボの羽化なのか?と思われるかもしれないのですが、やむを得ずです。

OLYMPUS OM-D E-M5 Mark2のファームウェアがバージョンアップされて、フォーカスブラケットが使えるようになった。

これで、深度合成ができるので、良い被写体はないか昨日探したのだが、なんとも虫の少ない季節で適切なのがいなかった。

仕方なく、自宅にあったオオヤマトンボの羽化殻を、フォーカスブラケットで白バック撮影してみたものです。

設定方法がつかめず、いくつか撮った中で、20枚をパソコン上でCombineZPを使って深度合成したものです。

 

 

フォーカスステップは1 から10、撮影枚数は何と999 枚まで設定できるので、どう使うかがまだつかみきれていない。

これは、たぶんステップ2での撮影だったと思う。

一部ピントが合ってなかったり、ぼけているのもあるが設定が悪かったので、慣れればもっと良くなると思う。

ちなみに、20枚の中から頭にピントが合った1枚はこんな感じで前後がぼけてしまう。

 

 

 

深度合成は、今まではOLYMPUS STYLUS TG-3 Toughで行っていたが、これは顕微鏡モードしか対応していなかった。

今度は、ワイドレンズでも、望遠レンズでも使えるので、風景でも利用できる。

いろいろと試そうと思っている。

 

 

ところで、このオオヤマトンボの羽化殻は何年も前に、なんとも不思議な形なので持ち帰って、ケースに入れておいたもの。

改めてみると確かにすごい形で、背中は恐竜のようだし、この頭はどうなっているのか?

先ほどの、深度合成したものをトリミングしてみた。

 

 

頭に棘がある。

普通のマクロ撮影で、真上から撮ってみた。

 

 

なんだこれは。

調べてみると、これは下あごの鋭い長い歯で、頭全体がそっくり返っているのだ。

ヤゴにしても普通の形だし、トンボも普通の頭だし、羽化殻だけがこんな頭になっているらしい。

これは知らなかった。

フォーカスブラケットの為にたまたま撮影しただけなのに、一つ今まで知らなかったことを知ることができた。

 

 

 

 

 

 

 

 


サラサヤンマ

2015-06-01 21:00:55 | トンボ
今まで、サラサヤンマを見たことはあってもきちんと撮ったことがなかった。

湿地の木陰を飛び回るきれいなヤンマである。

初めて行くところだが、Kさんに案内してもらった。

そして、1頭だけ飛んでいるのをKさんが見つけてくれた。

ホバリングをあまりしないで、忙しく地面に近いところを飛び回っていたが、やっととまった。






きれいな眼をして、スタイルもいいし、三角の模様もいい。

そのうちどういうわけか、近寄ってきて膝のあたりにとまった。






更に、手にもとまってしまった。







飛翔写真にも挑戦した。

暗いのでフラッシュを使い、何枚か撮るうちに少し慣れてきたが、ピンボケの量産。

でも数枚はピントが合っていた。








飛翔も撮れたし、手乗りも撮れて感激です。

そして、良いところを案内してくれたKさんには感謝です。




トンボ目 ヤンマ科
大きさ 約65mm
撮影 2015/05/31 八王子市  OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅡ  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro


ヒメクロサナエ

2015-04-29 19:55:22 | トンボ
先日、多摩西部へ出かけた時、渓流沿いの林道で、羽化したばかりのようなトンボがひらひらと飛んできて地面にとまった。

やがて飛び立ち、今度は山側の小さな木立にとまった。






この時期に見られるのは、ダビドサナエだろうか。

薄いキラキラ光る翅を広げているので、胸部側面が良く見えない。

30分ほど、他の昆虫を撮影してから戻ると元の位置にいた。

少し翅が丈夫になったのか、閉じていた。






この状態で、翅胸前面の模様と胸部側面の黒条を撮影しておけば、図鑑でわかるだろう。

帰宅後、図鑑「日本のトンボ」で調べると、翅胸前面に「八」の字斑と「T」字斑があり、胸部側面の黒条は1本なので、ヒメクロサナエのようだ。

小型のサナエトンボは似ているのが多い。

ヒメサナエも似ているので、トンボの師匠のTさんに問い合わせたら、ヒメクロサナエのメスでしょうとの返事をもらった。

今までに撮影した事のないトンボだし、日本特産種と言うのも嬉しい。



トンボ目 サナエトンボ科
体長 約45mm
撮影 2015/04/26 東京都八王子市  OLYMPUS OM-D E-M5 MarkⅡ  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro



ホソミイトトンボ

2014-11-22 21:03:58 | トンボ
写真展準備等で、更新をだいぶさぼってしまった。
プリントは全部完成したが、ポストカード作成等のその他の作業がまだまだ残っている。

しかし、今日は天気も良く風もなく絶好の観察日和なので、神奈川県での観察会に行って来た。

南大沢ではめったに見られない、ホソミイトトンボに出会えた。
撮影は初めてである。





撮影時には気がつかなかったが、なんだか、食事中のようにも見える。

成虫越冬なので、このまま春までこの色だそうだ。






飛んで地面の枯葉にとまった。
枯葉に映る影がいい。






南方系のイトトンボで、近年神奈川県あたりでも見られるようになってきた。
次は、南大沢で撮りたいものだ。



トンボ目 イトトンボ科
体長 約35mm
撮影 2014/11/22 神奈川県座間市  OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro





アキアカネ

2014-10-12 17:04:22 | トンボ
大型台風が2週にわたり日本を縦断しそうだ。
大きな被害が出なければよいが。

虫はすっかり少なくなり、カメムシなどがわずかに見られるくらいだ。

長池公園の夕日展望台で、ガマズミに何かいないかと眺める。






最初は、わからなかったのだが、おっと、こんなところにアカトンボがいたのか。
わずかに足を動かしている。
しかし、ここでじっとしていたら、本当に見つけにくい。
近寄れば見えてくるのだが。






横にも回ってみた。
アキアカネのようだ。






赤い実と、色づいた葉の中でじっとしている。




トンボ目 トンボ科
撮影 2014/10/12  八王子市別所  OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro


セスジイトトンボ? (北海道にて)

2014-09-24 17:02:07 | トンボ
今回も、北海道で見かけた昆虫です。

大増水していたウトナイ湖畔、普通なら水のない木道下の草むらに30cmくらい水があった。
そこで、きれいなイトトンボを見つけた。
撮ろうとするとパッと飛んでしまったが、良かったすぐに戻った。

どうやら、小さな虫を捕らえたようだ。





この種は似たのが多いので、なるべく上からも撮影することにしている。





セスジイトトンボ、ムスジイトトンボ、オオイトトンボと似ているようだが、北海道にはムスジイトトンボはいないようだ。

眼がやや緑色、眼後紋の大きさ形、後頭条があるか、肩黒条中に淡色線があるか、第8節に二山形の紋があるか、等など識別点が図鑑やネット上でたくさん出てくるが、微妙に書いてあることが違い、あてはまるのが無くなってしまう。
後頭条があるのが多いと書かれていると、ないのもいるということになるし・・・・???

なんといっても、オオイトトンボを2回見たことがあるだけで、観察経験が足りない。

総合的にセスジイトトンボではないかと思うのだが、いかがだろう。

TG-3で、深度合成は無理だったので、通常顕微鏡モードで撮ってみた。





食事が終わると、サッと飛び去ってしまった。



トンボ目 イトトンボ科
体長 約30mm
撮影 2014/09/14 北海道苫小牧市  1,2枚目  OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro
                  3枚目    OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough




オツネントンボ (北海道にて)

2014-09-22 14:30:05 | トンボ
今回も北海道の昆虫です。

今までも、北海道のオツネントンボはこの時期に撮影してはいたのですが、偶然出会ったのだと思っていました。
ところが、北海道には普通に沢山いると言う事を知り驚いた。

南大沢周辺でオツネントンボを見るのは、まれで偶然なのですが、今回は苫小牧市の住宅地のコスモスやダリアの植えてある庭にいるのを見つけた。
枯れ草にとまっていると全くわからないが、たまたま飛んだので見つけられた。









おとなしくとまっていて近寄れたので、TG-3の手持ち深度合成でも撮影してみた。





良く見ると、2頭いた。
今まで気がつかなかっただけなのか、たまたま大雨と強風の後なので飛ばされてきたのかはわからないが。


数日後、近くの公園の野球場の脇の草原でも2頭見つけた。
どちらも水辺からはかなり離れているところである。


このオツネントンボ、尾園暁さんの図鑑「日本のトンボ」では、一番最初に出てくる。



トンボ目 アオイトトンボ科
体長 約40mm
撮影 2014/09/12 北海道苫小牧市  1,2枚目  OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro
                  3枚目    OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough








アジアイトトンボ

2014-08-04 15:56:21 | トンボ
モートンイトトンボは探しても見られなくなってきた。
でも、あぜ道でアジアイトトンボが1頭だけ静かに飛んでいた。
ところが、これが近ずくと飛ぶ、また近づくと飛ぶで、なかなかカメラを近づけられない。
同じスピードでゆっくり近づいて何とか撮影出来たが、何度も渡来したので、相手も慣れてきたのかも知れない。






上面からも撮ることが出来た。






まだ、TG-3の撮影に慣れようと、いろいろと撮り歩いている。
デジタル一眼の望遠系マクロレンズなら、ある程度離れたところから撮れるが、TG-3のス-パーマクロでは10cm以内に近づかないとピントが合わない。
これがトンボでは難しい。

上記2枚は手持ちで深度合成モードであるが、一瞬(撮影に約1秒、合成に5秒くらい)で、これだけ撮れるのはいい。
深度合成でないと、1枚目では尾の先までピントが合わず、2枚目では触角もピントが合うのは片方で、翅の先もボケる。

相手が足や翅を動かすと合成が出来ないのだが、8枚の写真を撮る時に微妙にフレームごと動くのは、ある程度合成できるようだ。
まあ、三脚で固定すれば一番良いのだろうが、相手が動く昆虫ではなかなか難しい。
実際には、うまくいったものを載せているので、今のところ失敗は山のようにある。





トンボ目 イトトンボ科
体長 約30mm
撮影 2014/08/02 八王子市別所  OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough



チョウトンボ オス

2014-07-17 19:14:15 | トンボ
今日の長池公園の姿池は、昼ごろ陽射しが強く、トンボも少ない。
コオニヤンマが飛んでいて、あとはコシアキトンボがいるくらい。
帰ろうかと思っていたら、ひらひらと飛ぶトンボが目に入った。






久しぶりに見るチョウトンボだった。
毎年1回くらいは観察されているが、珍しい。

すぐに飛んでは同じところに戻って来るので、いろいろな向きが撮れた。









やはりこの輝きは、なかなかいい。

以前は長池公園で羽化していたが、これもそうなのだろうか。




トンボ目 トンボ科
体長 約40mm
撮影 2014/07/17  八王子市別所 OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm 1:4-5.6 









ハッチョウトンボ

2014-07-07 11:28:32 | トンボ
日本で一番小さいトンボがハッチョウトンボで、世界でも最も小さいトンボの一つと言われている。
どのくらい小さいかというと、全長で約20mm程度で、一円玉に隠れてしまう大きさ。
どうも想像がつかない。

長年、昆虫で見たいなと思っているのが何種かあるが、そのひとつがハッチョウトンボだった。
東京や神奈川にはいないので、なかなか撮影の機会がなかった。
昨年から計画していて、昨日、長池公園生き物図鑑のメンバーで栃木県に見に行った。

9時ごろについて、この辺りと聞いたところを3人で探すが、コオニヤンマとハラビロトンボは目につくが、ハッチョウトンボがいない。
かれこれ30分近く探していて、やっと小さな真っ赤なトンボらしきものが目に入った。

いくら小さくても、真っ赤なので見つかると思うので、これは奥から飛んで出てきたのだろうか?
ハッチョウトンボのオスであった。






メスは赤くなくて、さらに見つけにくいので無理かなと思っていたが、運よく見つけることが出来た。







薄曇りで、まだ気温が低いからか、ほとんど動かない。
メスは眼を放すと、動いてはいないのに、もう見えなくなってしまう。

撮影したのを最大限トリミングして見ると、オスは成熟して真っ赤である。






メスは、とてもいい色合いである。






メスの方が動き回り始めた。





手の届く範囲に出てこないので、望遠レンズで撮影したり、三脚の先を持って伸ばして撮影したりと苦労した。

もっと沢山飛び交っているのかと思ったのだが、結局、見つけたのはこの2頭だけであった。
もう少し早く、6月に来た方が良かったのかもしれない。

でも、せっかく行ったので空振りになるよりは、おとなしく撮影させてくれたのでよかった。
そのほかの場所にも行って、通常と違う観察と撮影が出来た。

車を出して往復運転してくれたKさん、同行のTさんに感謝です。




トンボ目 トンボ科
体長 約20mm
撮影 2014/07/06  栃木県 OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro
            1,2枚目  OLYMPUS E-P3  M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm 1:4-5.6 



モートンイトトンボ

2014-06-16 17:23:57 | トンボ
今年も、モートンイトトンボを撮影することが出来た。

大きさは30mm弱ととても小さく、じっとしていると成熟したメスは見つけにくい。






ところがメスも未成熟だと、オレンジ色でなかなか鮮やか。
複眼にそって紋があるのが、メスの特徴。






成熟したオスは頭や胸は黄緑色なのに、腹部先端は鮮やかなオレンジ色で、これがとてもいい配色。






オスの未成熟は今年は撮れなかったので、数年前のものですが、色が薄い。
肉眼ではなかなか見にくいのですが、オスは眼後紋が三日月状。





全国的には減少しているようであるが、ここでは、わずかな発生で毎年命をつないでいる。




トンボ目 イトトンボ科
撮影 2014/05~06  八王子市別所 OLYMPUS E-P5  M.ZUIKO DIGITAL ED60mm F2.8 Macro
            4枚目のみ  OLYMPUS E-P3  M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm 1:4-5.6 

キイトトンボ

2014-06-10 19:16:56 | トンボ
久しぶりにキイトトンボを見た。
しかし、1頭だけ。
いつもの独特なツンツンと言う飛び方で、2m以内に近づくと逃げる、また近づくと逃げるを繰り返す。
まったく知らぬふりをしているようでよく見ている。


仕方なく70mmマクロレンズを300mm望遠ズームに換えて撮影する。
マイクロフォーサーズレンズなので、35mm換算600mm相当。






いつもは手持ち撮影だが、今日は三脚を持っていたので、とまったキイトトンボを離れていてもじっくり撮影出来る。






どこかから飛んできたのだろうか。

いつもは7月、8月に見ることが多いので、これから増えると思うのだが。




トンボ目 イトトンボ科
撮影 2014/06/09 八王子市別所 OLYMPUS E-P5 M.ZUIKO DIGITAL 75-300mm 1:4.8-6.7