西洋のファッションは肉体の線を極度に迄露出する方向にあるが日本の着物はその逆で隠すことで成り立っている。これほど西洋文化と日本文化の違いが象徴的に現れていることはないだろう。僕は西洋の若い女性の多くがTバックという超露出度の高い下着を愛用しているのに感嘆したことがあるけれども、それを普段愛用しているだけでなくビーチやプールサイドでも披露している女性たちを何人も見たがもっと度が進めばトップレスでいる女性たちもいっぱいいるのだ。これは日光浴の効果を高めているとはどうしても思えずむしろ己の肉体美を自慢しているのだと自分などは考えたが、決して間違ってはいないだろう。と、ここまで推察してきてふと日本の着物文化は日本人特有の隠ぺい体質の象徴かもしれないという考えが生まれてきた。僕は日本人なので人の家に行って勝手に冷蔵庫の中を漁るということがどうしてもできなかった。しかし西洋人はこれを平気でやるのである。自分の家にいるように振舞ってもらうのが最大のもてなしだと考えている風なのだ。だから隠し事をしない、グランドツアーと言って各部屋を自由に見せてくれるのだ。隠すことに大いに腐心するのが日本文化であることと比べるとその違いが痛感されてならない。
とは言うものの日本の着物の美しさは世界に類のないものだ。その昔若い宇野千代さんなどはこれを着てパリの街を闊歩していたというのだからどれほど日本文化の広告塔になっていたかが類推できる。日本女性にあこがれる西洋男性はわんさかといる。日本女性はどこでも大もてだ。けれども男性は全く持てないのが一般だ。それについてはまたの機会に。
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