宮部みゆき著 新人物往来社
宮部ワールドの時代小説です。時代小説とはいっても、四国にある架空の藩が舞台になるので、どことなくブレイブ・ストーリーやICOのようなファンタジー系の感じもいたします。
丸海藩は北側を海に面した城下町で、港には金比羅参りの客を泊める旅籠町と漁師町があり、町の西側には紅貝染めを作る塔屋という作業所が並んでいる。
それぞれ町奉行と船奉行の差配下にあって、町の番小屋には引手という江戸でいえば岡っ引きのような存在がおり、漁師町の磯番小屋には磯番というものがいる。
さらにお城の堀を境に町側を堀外、武士が住む地域を堀内と分けてあり、堀内を柵屋敷とも呼ぶ。
主人公は江戸から丸海に流れ着いた、ほうという名の少女で、物語の大半は、阿呆のほうと呼ばれる少女と、彼女と知り合う引手見習いの少女宇佐の視点で語られてゆく。
物語は丸海にほうが流れ着いた後、世話になっていた匙家(医師)の娘が毒殺されるところから始まり、丸海藩に課役として加賀様という罪人が流罪になってくることから動き始める。
読み終えた後の感想としては、読んでいる始めのころはファンタジー感覚で、徐々に人々の思惑が交錯するミステリー的要素もあり、以外と複雑な物語となっています。
個人的には主人公の少女に感情移入できず、独特の舞台設定もあってか、なんとなく読みづらい本でした。
女性やファンタジーに違和感を持たない読者にとっては、相変わらずの宮部ワールドが楽しめるかもしれない物語だと思います。
宮部ワールドの時代小説です。時代小説とはいっても、四国にある架空の藩が舞台になるので、どことなくブレイブ・ストーリーやICOのようなファンタジー系の感じもいたします。
丸海藩は北側を海に面した城下町で、港には金比羅参りの客を泊める旅籠町と漁師町があり、町の西側には紅貝染めを作る塔屋という作業所が並んでいる。
それぞれ町奉行と船奉行の差配下にあって、町の番小屋には引手という江戸でいえば岡っ引きのような存在がおり、漁師町の磯番小屋には磯番というものがいる。
さらにお城の堀を境に町側を堀外、武士が住む地域を堀内と分けてあり、堀内を柵屋敷とも呼ぶ。
主人公は江戸から丸海に流れ着いた、ほうという名の少女で、物語の大半は、阿呆のほうと呼ばれる少女と、彼女と知り合う引手見習いの少女宇佐の視点で語られてゆく。
物語は丸海にほうが流れ着いた後、世話になっていた匙家(医師)の娘が毒殺されるところから始まり、丸海藩に課役として加賀様という罪人が流罪になってくることから動き始める。
読み終えた後の感想としては、読んでいる始めのころはファンタジー感覚で、徐々に人々の思惑が交錯するミステリー的要素もあり、以外と複雑な物語となっています。
個人的には主人公の少女に感情移入できず、独特の舞台設定もあってか、なんとなく読みづらい本でした。
女性やファンタジーに違和感を持たない読者にとっては、相変わらずの宮部ワールドが楽しめるかもしれない物語だと思います。