突然ですが、消防署の無線を聞くのが趣味です――なんて言ったら、思いっきり引かれそうですね。
でも、本当のことなんです。(お願いだから引かないでね)
まあ、何というか、他人の不幸は密の味――って言うことでしょうか……
思い返すこと十数年前、私は仕事の都合で伊豆に住んでおりました。
ある年の冬のことですが、放火事件が頻発して、週に一度は消防車が出動するということがあったのです。
ひっきりなしに聞こえる消防車のサイレンを聞いていて、ふと消防無線を聞いてみたい、と思い立ちました。
さっそく本屋さんで無線関連の雑誌を買ってきて、広告を色々と検討して、長野県のお店から受信機を購入することにいたしました。
もう昔のことで、幾らぐらいしたのか覚えていませんが、今調べてみると、定価が79,800円のものだったので、5万円程はしたかと思います。
お金を振り込み、商品が届くのをワクワクしながら待っていたら……
放火犯が捕まってしまいました……
まったく間が悪い、というのか、やっぱり悪いことはできない? (別に無線を聞くのは悪いことではないのですが)ということなのでしょうか。
まあ、山の中腹に住んでいたアパートがあったので、窓からは消防署が見えるところでしたので、サイレンが聞こえたらとりあえず無線を聞いてみる、ということになりました。
だけど、放火犯が捕まってしまってからは、まあ平和な田舎町のことで、滅多に消防車の出動なんかありません。
救急車はそれなりに出たり入ったりしていましたが、たまに防災無線を聞くくらいで、退屈な日々を過ごしておりました。
ある日のこと、珍しく消防車の出動がありました。さっそく無線を聞いてみると、何でも物置が燃えている、とのこと。
その時はまだ無線のやりとりも、のんびりしたものでした。
しかし、最初に到着した消防車が確認したのは、燃えている物置が、プロパンガスボンベの貯蔵庫だ、ということでした。
その瞬間から、受信機から聞こえてきたのは、信じられない程の早口で一斉にしゃべり始めた声でした。
あちらこちらの消防団から応援が集まってきて、みんな殺気だった勢いで無線にわめいています。
もう何を言っているのか、判別不能です。
とりあえず、火事を鎮圧してから、やっといつもののんびりしたやりとりに戻りました。
それから今まで、機会があるたびに消防無線を聞いておりますが、あのときの迫力は未だに経験できません。
なぜ、今日になってこのことを書いたのかというと、最近は事務所の移転で忙しく、2週間程無線を聞いておりませんでした。
今日、久しぶりに地元の消防無線を聞いてみたところ、あれ? ということがありました。
119番が入ると、まずはコンピュータの音声で「救急指令、○○町1丁目……、急病発生」などというのが聞こえてくるのです。
それが今までは男性の声だったのに、女性の声(合成音声だけれど、若い女性の感じ)に変わっていました。
いったい何があったのでしょうか? 担当の人が変わったのかな。それとも署長の趣味でしょうか。
なにはともあれ、火事でも交通事故でも、緊張感に欠けることだけは、間違いありません。
でも、本当のことなんです。(お願いだから引かないでね)
まあ、何というか、他人の不幸は密の味――って言うことでしょうか……
思い返すこと十数年前、私は仕事の都合で伊豆に住んでおりました。
ある年の冬のことですが、放火事件が頻発して、週に一度は消防車が出動するということがあったのです。
ひっきりなしに聞こえる消防車のサイレンを聞いていて、ふと消防無線を聞いてみたい、と思い立ちました。
さっそく本屋さんで無線関連の雑誌を買ってきて、広告を色々と検討して、長野県のお店から受信機を購入することにいたしました。
もう昔のことで、幾らぐらいしたのか覚えていませんが、今調べてみると、定価が79,800円のものだったので、5万円程はしたかと思います。
お金を振り込み、商品が届くのをワクワクしながら待っていたら……
放火犯が捕まってしまいました……
まったく間が悪い、というのか、やっぱり悪いことはできない? (別に無線を聞くのは悪いことではないのですが)ということなのでしょうか。
まあ、山の中腹に住んでいたアパートがあったので、窓からは消防署が見えるところでしたので、サイレンが聞こえたらとりあえず無線を聞いてみる、ということになりました。
だけど、放火犯が捕まってしまってからは、まあ平和な田舎町のことで、滅多に消防車の出動なんかありません。
救急車はそれなりに出たり入ったりしていましたが、たまに防災無線を聞くくらいで、退屈な日々を過ごしておりました。
ある日のこと、珍しく消防車の出動がありました。さっそく無線を聞いてみると、何でも物置が燃えている、とのこと。
その時はまだ無線のやりとりも、のんびりしたものでした。
しかし、最初に到着した消防車が確認したのは、燃えている物置が、プロパンガスボンベの貯蔵庫だ、ということでした。
その瞬間から、受信機から聞こえてきたのは、信じられない程の早口で一斉にしゃべり始めた声でした。
あちらこちらの消防団から応援が集まってきて、みんな殺気だった勢いで無線にわめいています。
もう何を言っているのか、判別不能です。
とりあえず、火事を鎮圧してから、やっといつもののんびりしたやりとりに戻りました。
それから今まで、機会があるたびに消防無線を聞いておりますが、あのときの迫力は未だに経験できません。
なぜ、今日になってこのことを書いたのかというと、最近は事務所の移転で忙しく、2週間程無線を聞いておりませんでした。
今日、久しぶりに地元の消防無線を聞いてみたところ、あれ? ということがありました。
119番が入ると、まずはコンピュータの音声で「救急指令、○○町1丁目……、急病発生」などというのが聞こえてくるのです。
それが今までは男性の声だったのに、女性の声(合成音声だけれど、若い女性の感じ)に変わっていました。
いったい何があったのでしょうか? 担当の人が変わったのかな。それとも署長の趣味でしょうか。
なにはともあれ、火事でも交通事故でも、緊張感に欠けることだけは、間違いありません。