アル中雀の二枚舌

アル中、ヘビースモーカー、メタボで脂肪肝、おまけにトドメの脳出血&片麻痺──現在、絶賛断酒中。そんな中年男の独り言

プレイ──獲物──

2006年12月23日 14時33分55秒 | ミステリー
マイケル・クライトン著ハヤカワ文庫上下巻

(上巻裏表紙の解説から)
失業中のコンピュータ・プログラマーのジャックは、ナノテク開発に関わるハイテク企業ザイモス社に務める妻の異変に気づいた。性格などが、まるで別人のように一変したのだ。さらに、末娘に原因不明の発疹が出たり、不審な人影が出現するなど不可解な出来事が相次ぐ。おりしもザイモス社では異常事態の対処に追われていた。軍用に開発したナノマシンが、砂漠の製造プラントから流出し、制御不能に陥ったというのだが……

クライトンといえば映画の「ジェラシック・パーク」や「タイムライン」、テレビシリーズの「ER」の原作者であり、面白さは折り紙付きの作家です。
この作品は原子や分子のレベルで製品を開発するナノテクノロジーに焦点をあてて、新しいテクノロジーに潜む、恐ろしさを描いた作品です。

クライトンの作家デビュー作「アンドロメダ病原体」から変わらない、スピーディでスリリングな展開は、一度も飽きることなく一気に最後まで読破させる面白さです。

この作品はSFであり、ミステリーでもあり、またホラー的な要素も持ち合わせながら、家族愛をも描いている、第一級の小説だといえるでしょう。

クライトンを読んだことがない人にも、ぜひ一度お読み頂きたい一冊です。
ただ難点をひとつ上げるとすれば、ハーバート大学医学部出身のクライトンが描く世界は、時として難解な部分もあるということくらいでしょうか。

(下巻の裏表紙から)
ナノマシンには生物の〈捕食者ー被食者〉の関係がプログラムされていた。以前このプログラムの開発をしていたジャックは、事態収拾のためにプラントへと赴く。しかし、独自に開発されたナノマシンは、ウィルスのように自己増殖し始め、予想を遙かに上回る速度で進化を遂げていた。しかも野生化したそれらは、補食動物のように群れを作り人間を襲い始めたのだ! 人類の未来に警鐘を鳴らすハイテク・パニック・サスペンス


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