車椅子の乗客の乗降に当たっては、他の乗客にご理解を頂くことが多いです。
乗車の際は、一番最初に車椅子の乗客を乗車させ、降車の際は、車椅子の乗客を降車いただいてから、新たな乗客の乗車となります。
中には、車椅子の乗客の乗降が気に入らない乗客もたまにいます。
これは、老人などの歩行に問題のある乗客の乗降に対しても同じで、ゆっくり乗降することが頭にくるそうです。
バスは、公共交通サービスであることから、国や地方公共団体の福祉政策を支持して、運行しています。
国や地方公共団体の高齢者・障害者福祉政策の基本理念は、「ノーマライゼーション」の考え方が軸として存在します。
これは、高齢者や障害者が若者や健常者と等しく社会生活を営む社会が「正常」であると云う考え方です。
そして、この「正常」な社会は、高齢者や障害者が健常者と等しく社会生活を営むに当たり発生する物質的、心理的障壁を除去すべきと考え、実際にその障壁を除去することを「バリアフリー」と云います。
よって、バス運転士の車椅子の乗客を優先した乗降や高齢者の乗客が着席をしてから発車することも、上記の「ノーマライゼーション」の考え方に基づいた「バリアフリー」活動なのです。
是非とも、ご理解いただきたいものです。
さて、国や地方公共団体の高齢者・障害者福祉政策で云うところの、「ノーマライゼーション」は、「望ましい社会」を目指しているのではなく、「バリアフリー」活動を行う社会が「正常」であると云う立場に立っています。
まだまだ、高齢者、障害者福祉政策に不満を感じる乗客がいると云うことは、日本の社会は「アブノーマライゼーション」が残存している様です。
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